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東方幻探課  作者: 犬上高一
竹林にて出会ったもの
42/49

第38話 竹林の事件はまだ続く

――――――

〜鷲子視点


「・・・・・・遅い・・・。」

「ですねぇ〜。」


そう言ってあたしの隣で煙草に火をつける陸佐。蓮子とメリーはすでに帰ってきているのにあの二人は何時まで待っても帰ってこない。


「奥まで入り過ぎたんじゃないですか?」

「ありえなくは無いわね・・・。」


バケツ一杯の筍を取って来た二人は1時間も前に戻ってきておりいくらなんでも遅すぎる。という事は妖怪に襲われたか奥まで入り過ぎて迷ったか。


「探しに行きましょう!!」


そう声を上げるのは蓮子だ。


「無理ですよ。」


そしてそれを止めたのは陸佐だった。


「どうしてですか!?このままじゃ二人とも帰って来られ無いじゃないですか!!」

「ミイラ取りがミイラになりたいんですか?」


その一言が蓮子を黙らせた。この暗く深い竹林の中で二人を見つける自信は無かったし見つけたとしてもそこから出れるかと聞かれたら陸佐を初め蓮子も無理としか言えないだろう。ゆえに“ミイラ取りがミイラになる”のだ。


「兎に角待つしかないんです。それが今の我々にできる事なんですから・・・。」


そう言う陸佐だって本当は何かあったんじゃ無いかと心配で仕方がないはずだ。その証拠にさっきから煙草を持つ手が震えている。


「・・・とりあえずこの筍、車に積んで置きますね・・・。」


納得のいかない気持ちをどうにかしようととりあえず何か行動を起こす。

だがそこで奇妙な出来事が起こった。


「あれ?」

「ん?どうした?」

「いや、ここに置いておいた筍が・・・。」


そう言って蓮子が指差す先には唯草が生えた地面が広がるだけでバケツ一杯の筍は何所にも無かった。


「え?」

「ど、どうしたんです?」


異変に気づいた二人がこちらへ歩いてくる。そして同じように地面を見るがそこに筍の姿は無かった。


――――ガサッ


その瞬間、全員が一斉に音が聞こえた方向を向く。するとそこには筍が入ったバケツを抱え赤いマントを羽織った少女が居た。

同じように少女はこちらを見つめるが、その顔は何かやらかしてしまったという表情だった。


少女と目があった瞬間――彼女は脱兎の如く逃げ出した。


「ま、待てぇ!!!」


慌てて蓮子が追いかける。相手は竹林の中へと飛び込んで行き蓮子もそれに続く。


「ちょ蓮子!!」

「あ、二人とも待ちなさ「逃がすなぁあああああああ!!!!」


陸佐が何か言い出した瞬間に私は走り出して蓮子に指示を飛ばした。

少女の後を蓮子、蓮子の後をあたし達が追う。


残された陸佐は、


「ええぃ!くそッ!!」


と、煙草を地面に捨て靴で火を消してからあたし達の後を追いかけてきた。






―――――真人視点



とりあえず簡単な質問からしていく。


「で?主に盗まれている時間とか分かりますか?」

「そうね、夕方にはあったのだけど次の日の朝には消えていたわ。だから」

「「盗まれたのは夜中。」」


真夜中は妖怪の時間だと慧音さんから教えられた。

“人間は真夜中は出歩かない”つまり、犯人は妖怪以外ありえない。


「で、この毛なみの妖怪を知っていますか?」


その質問に全員が首を振る。この茶色の様な黒の様な妖怪の毛の持ち主さえ見つけて捕まえてしまえばそれで解決するのだがこの毛の持ち主は此処に居る全員が知らない。

気まずい沈黙の中


「あれ?その人間達は誰?」


僕にとっては聞きなれない声が聞こえてきた。声が聞こえた方を見ると、そこに立っていたのは小さな女の子だった。頭にウサ耳、ワンピースを着た女の子だ。


「あ!てゐ!!あんたねぇ・・・。」


そう言って鈴仙が立ち上がりてゐと呼ばれた女の子を捕まえようとする。が、てゐは鈴仙の腕をスッと躱して


「で、その毛は一体どうしたのさ?」

「ほら、近頃ここの物が盗まれるじゃない。彼らにその事でお手伝いをお願いしようと思ってね。」

「そっか、頑張ってね〜。」

「何を言っているの?貴女も手伝うに決まっているでしょう?」


さも当然の様に言い放つ永琳さん。そのセリフにてゐは顔をしかめる。

例えると、教師に面倒な手伝いを頼まれた時の生徒の様な顔である。と僕は思う。


「大体、彼らがここに来る原因になったのは貴女の落とし穴の所為だし。」


そのおかげで迷子から脱出は出来たが・・・。


「その怪我の治療費だって頂いてないし。」


まぁ、大した怪我でもないか・・・って金取るの!?


「このくらい手伝いなさい。」

「え〜。」

「テツダイナサイ。」

「はいッ!!ぜひ手伝わせて頂きますッ!!」


そう言って顔を真っ青にして敬礼をするてゐ。よく見ると小刻みに震えている。

恐らく永琳さんへの恐怖だろう。だって他の二人も震えてるもん。


「で、貴女この毛の持ち主を見た事が無いかしら?」


そう言って例の毛をてゐに差し出す。てゐはその毛をしばらく凝視していると、ついで匂いを嗅いでみる。


「これは、妖怪・・・それも狼の臭いね。」

「「「「狼?」」」」


全員が同じ言葉を口にする。


「っていうかてゐちゃんって鼻良いのね。」

「伊達に長生きしてないし。」

「え?もしかして貴女妖怪?」

「・・・・・・・・・・・そうだけど。」

「うっそー!!気づかなかった!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・まじかよ。


「まぁ、これでやる事は決まったみたいですね。」

「え?やる事って?」

「決まってるじゃないの。」





「「犯人を掴まえに行くんだよ(のよ)。」」


引きずります。

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