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東方幻探課  作者: 犬上高一
こちら幻探課探偵事務所
38/49

閉話休題  狐月堂とその他大勢

このお話は東方逃走録とのクロスオーバー作品であり番外編であり本編との矛盾がありまくるお話です。

だからいろいろと気にしないでください。

―――――



今日も今日とて天気は晴れ。そんな日は庭の掃除でもしましょ〜。


と、幻特課は今日も平和です。


鷲子さんと赤木さんと陸佐さんは一緒にクロ(装甲車の名前、空を飛ばないものだけを挿す)の中の荷物を家の中へと運び込んでいる。


で蓮子とメリーは何をしているのかと言うと。


「これがこうで、この暗号がこうだから。」

「じゃこれを書けばいいってことね?」


元の世界でお世話になった人から貰ってきたという何かよく分からない記号?みたいなものが書かれた本を読んで二人してそれに夢中になっていた。何なんだろ?あれ。


「ごめんくださーい・・・。」


小さな声で聞こえてきたそれは事務所の玄関の方からだった。


・・・誰だろ?


「はいはーい。今行きますよ〜。」


そう言って玄関に行くとそこには小さな女の子がいた。


「どうしたの?」

「その・・・ここって探偵事務所・・・ですよね?」

「そうだけど、どうかしたの?」

「その・・・探してほしい物があって・・・。」

「探し物?」












「つまり友達の大事な髪留めを失くしちゃったからそれを探したいと・・・。」

「うん。」


事務所の中でお茶を飲みながら私とメリーと蓮子は女の子の話を聞いていた。

簡単に話の内容を纏めると、友達の髪留めが可愛くてちょっと貸してもらっていたのだがそれを失くしてしまったらしい。

その失くした髪留めを探すのを手伝って欲しいのだという。


「お願いします!お金は絶対払うのでどうか!!」


そう言って頭を下げてくる女の子を見て私は


「分かった、お姉さんが探すの手伝ってあげる。」


そう言って女の子の頭を撫でる。


「大丈夫大丈夫、お姉さん達に任せなさい。」

「そうそう私達にお任せあれってね。」


そうして私達の落し物捜索は始まった。









――――――――



「所でその髪留めは何所で失くしたの?」


「それが家に置いていたら無くなっていたの・・・。ちゃんとこの小箱の中に入っていたのに・・・。」

「小箱の中に?」

「うん、桃色の髪留めなんだけど着けて遊んでたの。その後はちゃんとこの中に入れていたの。お父さんもお母さんもこの箱は触っていないっていうし・・・。」


という事はこれは外部から人が入って盗んで行った可能性がある。

となると


「聞き込み・・・しかないわね。」







――――――という訳で



「すみません。ここら辺で怪しい人を見ませんでした?」

「いや、見てないけど・・・。」


駄目か・・・。よく刑事ドラマとかで聞き込みするシーンがあるけどドラマみたいに簡単には見つからないかぁ〜・・・。

まぁ諦めずに捜索しましょう。


そう思い別の人に声を掛ける。


「すみません。ここら辺で怪しい人を見ませんでしたか?」

「いや見てないよ。」

「他に何かいつもと違う事はありませんでしたか?」

「そう言えば・・・見慣れない妖精が歩いていたなぁ。」

「妖精?」

「ああ、綺麗な桃色の髪留めをしていたからよく覚えているよ。」


綺麗な桃色の髪留め・・・それってもしかして!?


「ありがとうございます。」


そうお礼を言ってその場を立ち去ると他の人からも聞き込みを終えた二人が戻って来た。ちなみに依頼主の女の子はメリーと手をつないで歩いてきた。


「どうだった?」

「ちょっと気になる情報が」

「「何々?」」


私はさっきの男の人から聞いた事を二人に伝える。


「その娘が?」

「うん、妖精なら考えられるかも。」

「じゃあその妖精を探せばいいのね。」


その言葉に頷き3人は其々別の道へ歩いて行くが少し歩いた所で私達3人は気づく。




―――――その妖精の特徴分からないじゃんと

















―――――――しばらくして



私は広場で


「駄目じゃん!!全然見つからない!!」


と叫んだ。周りの人が何かこっちに注目してくるけど気にしない。


「というより手がかりが綺麗な髪留めをした女の子ってだけではちょっと・・・。」


せめて髪の色とかが分かればいいんだけどなぁ・・・。


「はぁ・・・結構歩いたわ・・・。」


そう言って膝に手を当てて肩で息をするメリー。

ちょっと大丈夫なの?


「大丈夫よ・・・問題ないわ・・・。」


いや息も絶え絶えに言われても不安になるだけなんですけど。


「あ、あの・・・、無理して探さなくても大丈夫です・・・。後は私が」

「駄目。依頼を受けたからにはちゃんと探すわ。」


そう言って歩き出すメリー。ちょ若干足がふら付いているんだけど!?

そう思った傍から角から出てきた人にぶつかって倒れるメリー。


「ごめんなさい!大丈夫?」


そう言って倒れたメリーに手を差し出す人には・・・狐の耳と尻尾が生えていた。


「はへ?」


差し出した人(?)を見て目を見開くメリー。とりあえず差し出された手につかまって起き上がる。


「あ、ありがとうございます。」


そう言って頭を下げるメリー。


「所であなた達、ここ等辺に桃色の髪留めをした妖精を見なかった?」

「「「「え?」」」」


いきなり出てきたその言葉に私達は思わず目を見開く。


「え、あの。どうしてそれを?」

「どうしてって、その髪留めの持ち主に探してくださいって頼まれたんだよね」


恐らくその髪留めの本来の持ち主――依頼した女の子の友達だろう。

っていうか二人して別々の所に依頼していたのか・・・。


「私は鈴風春花、狐月堂っていう万屋をやってるよ」

「私は宇佐美蓮子。こっちがメリーで、この人が鳥柴優海さん。」


あと依頼主の子。


「なるほど、その娘がね・・・。」

「・・・・・・。」

「でも、その髪留めをした妖精ってどこに・・・・・・・・・・・・・・。」


そこまで言いかけて言葉が止まるメリーの目はある一点に向けて集中している。

見るとそこには綺麗な桃色の髪留めをした小さな少女が。


「ねぇ、髪留めってあれ?」

「・・・うん。」


女の子が頷く。という事はあの娘が妖精・・・。


「取り合えず・・・。」

「「「確保おぉ!!!」」」

「!?」


そう言って妖精に飛びかかって行った。


「!?」


だけど妖精はギリギリで気づきそれを回避して


「「「ふべっ!?」」」


勢い余った私達三人は揃って地面に顔面をぶつける。


「アハハハハ!!」


それを見て妖精は笑い出す。


「このおぉー!」


起き上がった私が再び飛び掛ろうとすると、


「任せて!」


春花さんが残像が残る速さで妖精に飛び掛かる。


「速っ!?」


しかし、


「あべしっ!?」


偶然目の前を荷車が再び通過し、春花さんは高速で顔面から突っ込む羽目になった。

うわぁ・・・。


「キャハハハハ!そんなんじゃ捕まらないよぉーだ! 」


妖精はそういいながら飛び去ろうとした。


「待ちなさーい!」


そこをすかさず私達三人は追いかけた。


「あ痛たたた…。ハッ!ごめんなさーい!」


春花さんは顔面についた藻屑を払うと、荷車の持ち主に一言謝りながらみんなを追いかける。


「くっ!この!」

「キャハハハ!こっちこっち!」


私が妖精を捕まえようと手を伸ばすが、ギリギリ届かない位置に妖精は飛び去る。


「そこ!」


そこをすかさずメリーが飛びかかる、それも避けられてしまった。


「どうしよう……」


なおも空中を飛び回る妖精に三人の体力が尽きそうになってきたとき、


「見つけた!」


春花さんが後ろから走ってきた。


「春花さん!」

「みんな!私があの妖精を捕まえるから、髪留めを取って!」


そういうと、春花さんは懐からスペルカードを取り出す。


「里の中で弾幕!?」


驚くメリーを気にせず、春花さんはスペルカードを宣言する。


「狐符「昔懐かし化け騙し」!」


宣言した途端春花さんは複数に分身し、複数の角度から妖精に飛びかかった。


「危なっ!?」


妖精はギリギリでそれを避け、安堵した瞬間。


「捕まえた!」


全ての分身が消え、妖精の背後から現れた春花さnが妖精に抱き着く。


そこにすかさずメリーが駆け寄り、妖精の頭についていた髪留めを取り外した。


「取った!」


それを見た春花さんは、抱き上げていた妖精を下ろす。


「返せ〜!!」


妖精は取られた髪留めを取り返そうとするがそうはさせない。


「駄目!他人の物を盗んだらいけないって教わらなかった?」


そう言って妖精を叱る優海さん。そう言えばあの人一応警官だったわね・・・。

叱られた妖精はしゅんとなって「ごめんなさい。」と小声で言う。


「これに懲りたらこういう事はしない事。いいわね!」

「はい・・・。」


そう言って妖精はしおしおと飛んで行った。

ちなみにメリーは


「はいこれ。」

「あ、ありがとうございます!!」

「いいのいいの。次からは気を付けてね。」


そう言ってペコペコ頭を下げながら髪留めを返しに行った女の子に手を振っていた。

そんなメリーを私は見てから


「本当にありがとうございます春花さん。あなたのおかげです。」


そう春花さんにお礼を言う。


「いいのいいの。これくらいちょちょいのちょいだって。」


そう言って笑って見せる。・・・不覚にも一瞬見とれたのはここだけの話。

だって綺麗だし体つきも・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・いや、そこには触れないでおく。


・・・あの笑顔もう一度みたいな。と思ってお願いしようとしたら


「なんかお腹減っちゃった///」


優海さん。空気読んでください。

と、お願いするタイミングを逃した恨みを覚えると


「そう言えばここら辺に美味しい団子屋さんがあるみたいだよ」

「「「え!?本当?!」」」


美味しいものとなれば先程の恨みなどどうでもいい。(それを逆恨みと言う)


「早く行きましょう!!その美味しい団子屋に!!」

「ちょ、優海さん!!服引っ張らないで!!」


早く行きたいという思いが口どころか行動にまで現れている優海さんと、それの犠牲になるメリー。私と春花さんは苦笑いでそれを見ていた。


コラボしてくださいました魂魄蒼火さん。ありがとうございました。

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