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東方幻探課  作者: 犬上高一
こちら幻探課探偵事務所
37/49

第35話  人形劇と事件

今回はいつもの倍長いです。


何故かって?それは私のテンションがおかしかったからだよ。


何はともあれゆっくりご覧ください。

―――――――



「――――――――――――そして姫は王子に助けられ二人は幸せに過ごしましたとさ。」


パチパチパチパチパチパチ――――


寺子屋の子供達の拍手がなる中、アリスが御辞儀をして道具を上海達と一緒に片付けていく。そうして子供達は「面白かった〜。」「次はいつやるのかな?」などと口々に言いながら外へ出て行った。


「お疲れアリス。」

「ありがとう慧音。悪いわねいつも寺子屋を使わせてもらって。」

「いや、私もこの劇は楽しみにさせてもらっているんだ。遠慮はいらんさ。」

「そう言ってもらえると嬉しいわ。」


そんな会話をしながら慧音さんも後片付けを手伝う。

それにしても・・・。


「すごかったね。あの人形劇・・・。」

「うん・・・。まるで生きているみたいだった。」


すごく良く出来ていた人形劇。人形一体一体の動きがまるで本物の人間みたいだった、某放送局でやって居る人形劇よりも動きが遥かにリアルでそれでいて面白い。

何かみんなが楽しみにするもの分かる気がする。

ちなみに上海達は服を着替えて出演していた。綺麗なドレスを纏った娘や王子様の服を着た娘などいろいろな服を着ていた。


「いや〜すごかったね。」

「・・・あれ本当に人形ですか?」

「・・・僕もそう思います。」


素直な感想を言う大人三人。と言っても自分も大人だが・・・。

まぁ確かに糸は見えないし動きが違うし、そう思うのも無理はない。


「・・・・・・ここって常識が違うのね・・・。」


蓮子ちゃんの一言に私達は頷く。

幻想郷には幻想郷の常識があって外の世界とは全く違う。

とここまで考えていた私に突然


「あ、あれ?ない・・・。ない!!ないーーーー!!!!」


と言う声が響いてきた。


「ど、どうしたのアリス!?」

「リボンが・・・上海に着けていたリボンが無くなっている・・・。」


見るとそこにはリボンがいつも着けているリボンが無くない上海がいた。でも、これはこれで可愛い気が・・・。


「どうしよう・・・どこかに落としたのかしら?」

「上海のリボンってどんなのだい?」


オロオロするアリスに対して声を掛けたのは鷲子さんだった。

確か鷲子さん達は上海のいつもの服は見ていないんだっけ。


「この娘とお揃いのリボンを・・・ってあれ?」


そう言ってアリスが一体の人形を取り出した・・・のだがすぐにアリスの後ろに隠れてしまう。そして隠れながらもこちらの姿を伺ってきた。


「ご、ごめんね。この娘すごく恥ずかしがり屋だから・・・。」


そう言って後ろに回った娘を掴むと前へと持ってくる。


「この娘が蓬莱。でこの娘の頭に着けているリボンと同じ物が上海に着けている物よ。」


そう言って蓬莱を私達に見せるアリス。だが蓬莱は手で顔を隠してしまっている。よく見ると耳が赤いので恥ずかしがり屋と言うのは本当だろう・・・。

そう言えばこの娘と会うのは初めてだ。アリスの家に行っても恥ずかしがって出てこなかったからなぁ〜・・・。


「で、この娘とお揃いのリボンが無くなったと・・・。」

「とりあえずここ等辺を探してみよう。どこかに落ちているかもしれないし・・・。」


その言葉に頷き私達は寺子屋の中を探して歩いた。












のだが・・・・。


「何で見つからないのよー!!」

「もう1時間は探してますよ・・・。」


全員が寺子屋の中を1時間近くもかけて探したのにリボンは一向に出てくる気配が無い。


「う〜ん・・・盗まれたんじゃないですかね?」

「誰が?」

「誰かが」


答えになってませんよ陸佐さん。


「でも、これだけ探しても見つからないなら盗まれた可能性だってありますよ。」


そう言ったのは壁に寄り掛かりながら座っている蓮子だ。(ちゃん付けるの面倒になった)


「でも、仮に盗まれたとしても人形劇を見に来たのは子供達だけですよ?仮に外部犯だとしてもリボンだけ盗って行きますかね?」


それはもっともな意見だと思う。

リボンだけ持って行ってもどうしようもないし・・・。


「じゃあお前は子供達の誰かが盗んだっていうのか?」


睨みつけながらそう言う慧音さん。


「いや、確率的にその可能性が高いと言うだけで・・・僕等はあのアリスって娘とも上海人形についても出会ったばかりなんですよ?」


それはそうだ。確かに今会ったばかりの人たちについては盗む動機はない。


「つまり子供達の中の誰かが盗んだっていう事じゃないですかね?それって。」


まぁもっともな可能性でもある。

だがそれを慧音さんはよしとしないのかまたはしたくないのか、若干不満顔である。


「とりあえず寺子屋の外を探してみようか・・・。」


子供を疑うのもあれなので一先ず捜索範囲を広げる事にする。

それに一応納得して全員が外へと探しに歩いた。







――――――



「全然見つからなぁーい・・・。」


そんな事をぼやきながら「上海食亭」と書かれた店先の椅子に座る。

あれからしばらく探したのだが一向に見つかる気配無し・・・。

まったくもって見つからない。


「ほら蓮子、さっさと起きて次行くよ。」


催促するようにメリーが言う。でも・・・。


「こんだけ探しても見つからないなんて・・・。一体どこにあるのよ・・・。」

「まぁ・・・そう簡単に見つかる訳が・・・・・・。」


そう言ってある方向を見て固まるメリー。

気になって私も見てみるとそこには一人の少女がいるだけでなにも・・・。

・・・あの子の手に持っているあれ・・・蓬莱が着けていたリボンとそっくり・・・っていうか・・・。


「ああーーーッ!!それ!!」


そう言って少女を指差した瞬間その娘は体をビクッと震わせて走り出す。


「追うわよ!!」

「うん!!」


その声と共に私達は走り出した。




















「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。」

「つ、捕まえたわよ・・・。」


あの後里の中を一周するくらい走り回ってようやく捕まえたのだ。

肩で息をしながら捕まえた少女を見る。

幻想郷の子供達が良く着ている服を着て怯えながらもしっかりとリボンを手に持っている。

まるでこれだけは絶対に離さないと言うように・・・。


「さぁ、そのリボンを返してちょ「嫌だ!!」」


思いっきり拒絶された。そこまではっきり言われると傷つくんだけど・・・。


「ねぇ、どうしてそのリボンを取ったりしたの?訳を聞かせて?」


しゃがみながらも優しい声で語りかけるメリー。メリーって小さい子の相手得意だよね。


「・・・・・・。」

「・・・。」


無言で目を逸らす少女にメリーはそっと頭を撫でた。


「何があるのかは分からないけど人の物を盗ったらいけないの。しちゃったら「ごめんなさい」って言ってちゃんと返さなきゃいけないの。」


少女は無言だった。唯目じりに若干の涙を浮かべている。

恐らく悪い事をしている自覚はあるのだろう。だが、それが分かっていても返したくないのか・・・。


「・・・あなたもそれは分かっているのでしょう?だったら止めなさい。こういう事をした後には後悔しか残らないのだから・・・、すぐに謝れば誰も怒ったりしないわよ。私も一緒に謝るから。」


それでも少女は無言だった。涙目になりながらギュッとリボンを掴んで唇をきゅっと結んで・・・。

だから私は彼女にこう声を掛けた。


「そのリボンじゃないとダメな事でもあるの?」


その声にピクッと少女は反応した。

すかさず私が訳を問いただそうとするとメリーに手で制止された。

ゆっくりと、それでいて優しい声でメリーは


「あなたがこのリボンが欲しいのは分かったわ。でも、人から物を盗ってはいけないの。代わりにと言ってはなんだけど・・・私がそのリボンと同じものを作ってあげる。」


その言葉に少女はゆっくりと振り向くと、


「ほ、本当に・・・?///」


泣きそうな声でそう言った。


「うん、約束する。だからこのリボンを返しに行きましょう?」


そう言って手を差し伸べるメリー。その顔は優しく微笑んでいた。


「う゛ん゛・・・////」


反ば嗚咽を――泣きながらも少女は頷きメリーの手を取る。


小さい子っていうのは、これは悪い事なんだっていうのは分かっていてもやってしまった事に対して、不安になり、怖くなって、最終的にはそれで泣いてしまう。でもそれは罪を犯した意識があるからこそ出来る事で、そういう意識が無い子は悪い事をしても自分が何をしたのか分かっていない。


そう言う事を昔聞いた事がある。何故そんな話を思い出したのだろう?

と、一瞬考えるがそれもすぐにやめてしまった。

今は、この娘と一緒にアリスに謝りに行くのが先だ。















――――――――



深夜の12時45分頃、私は布団に入ったまま眠れない夜を過ごしていた。

原因は少女だった。


あの後、アリスの所に行って御詫びをしてリボンを返した。

メリーが一緒に謝ってくれたのもあったのかアリスは許してくれた。

唯、気になる事が一つ。どうして彼女は人形のリボンを盗んだりしたのか?

この訳は聞こうとしても絶対に口を開こうとせずにいた。何が理由で盗んだのかそれがどうしても気になって眠れなかったのだ。

・・・もう夜遅いし・・・寝よう。

そう考えて寝返りをうった瞬間



―――――ゴトッ・・・。



突如聞こえた謎の音に驚いた。今は夜遅くで皆寝静まっている。だからここで物音が聞こえるのは可笑しい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でも聞こえたよね?


「しゅ、鷲子さん。起きてください・・・。」


小声で傍にいた鷲子さんを起こそうとする。だが、熟睡しているのか一向に起きる気配が無い。

優海さんはもう完璧に寝てるし・・・男の人を起こすのは気が引けるし・・・。

そうだ!!メリーを・・・ってあれ?

メリーの布団を見るとそこにメリーはいなかった。


「あれ?・・・どこ行っちゃったんだろう?」


そう言って布団から起き上がる、すると


「・・・・イタッ!・・・。」


と声が聞こえてきた。この声は・・・メリー?

声がした方を見るとそこには・・・。


「こんな所で何をしているの?」

「・・・きゃあッ!?れ、蓮子!?どうして」


縁側で何やらごそごそとしているメリーの姿があった。


「何をしているの?」

「え、ああ・・・これ。」


見るとメリーの手には裁縫道具と一体の人形があった。

よく見るとその人形には上海のリボンと同じものが着けられていた。


「そう、上海のリボンと同じもの。あの子と約束してね。」

「約束?」

「そう、約束。」


そこまで言うとメリーはいろいろと話してくれた。

あのリボンを盗んだ少女――彼女の家にも人形があるらしい。

それはかなり古い人形でもう結構ボロボロにもなっているらしい。それでも彼女はそれを大事にしていたのだが、両親がこんな汚い人形は捨てて新しい人形を買ってあげるからと言ったそうだ。それを少女はそれを拒絶した。その人形は少女にとってとても大切な人形らしい。それを捨てられたくなかった。だが両親は人形がボロボロなのを理由に捨てようとする。そこで少女は考えたのだ、人形が綺麗になれば両親は捨てようとしないだろうと。

だが少女はボロボロの人形を直す事は出来ない。だったら何かで飾ってしまえばいい。だが人形を綺麗に飾るものなんてなかなか見当たらなかった。そんな時だ。人形劇で上海のリボンを見たのは。

リボンくらいなら自分にも着けられる。あのリボンなら・・・。


「――――それでリボンを盗っちゃったっていう訳か。」

「そう、あの娘は人形を捨てられたくなかったのよ。だからリボンを盗んだ。」


人形を直しながらメリーはそう言った。


「所で、メリー。この事アリスには話したの?」


「ええ、もちろん。あの娘は私にだけ教えてくれたけどその事は後でアリスにだけこっそり伝えたわ。あの娘がリボンを盗んだのにはこういう理由があったのって。そしたら裁縫道具とリボンの材料を渡してくれたの。」

「え?この道具と材料を?」

「そう。アリスは自分がやろうかって言ってくれたけど・・・これは私とあの子の約束だから・・・。それと、この事は他の人には言っちゃだめよ。」


そう言うとメリーはまた裁縫に集中する。

そこで一つ気がかりな事が・・・。


「ねぇ・・・どうして他の皆には内緒にして私にだけ教えてくれたの?」


その問いにメリーは、


「そ、それは・・・・・・私が・・・私が・・・あなたの・・・//」

「え?何?聞こえない。」


声が小さくて最後の方が聞こえなかった。

それを見たメリーはクスって笑うと


「何でかしらね。//」

「ちょ、教えなさいよ!」

「わ!?ちょ蓮子!!危ない!!」

「お〜し〜え〜ろ〜。」


そう何かお化けみたいな声を出してそれを聞いてお互いに笑い合う。今日は月が綺麗な夜だった。




そしてそんな私達の事を


「「・・・・・・。」」


中から二人の大人が見ていたのに私達は気づかなかった。


最後の二人。あれは誰だったんでしょうね?皆さん予想してみてください。


それと突然ですが人気投票をやります。


詳しくは活動報告にて


キャラは、


鳥柴優海、海鳥鷲子、課長、陸佐、赤木真人、小此木伊智子、妙見の7人です。


コメントでも、メッセージでも感想でも構いません。


どしどし送ってください。



追記*寝不足・・・。

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