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東方幻探課  作者: 犬上高一
こちら幻探課探偵事務所
35/49

第33話  上海ってさ

お待たせです。

――――――――



現在私はアリスの庭にて・・・


「お・・・おぉ・・・。」


“空に浮かんでおります。”


「この短時間でよくそこまで出来たわね。」

「えへへ////」


そう言って照れた所でゆっくりと地面に降りる。


「おっと!」

「あッ!!大丈夫?」


着地した瞬間にバランスを崩しアリスに抱きつく形になってしまった。


「ゴメン。」

「いいのよ別に。」


そう言ってアリスから離れる。すると


「ア〜リ〜ス〜。遊びに来たぜ〜☆」


と言う声が聞こえてきた。その瞬間アリスは「ひゃい!?」と体を震わせる。


「あれ?アリスそんな所で何してんだぜ?あとそっちは?」


声のする方から出てきたのは黒い帽子に箒を持った金髪の少女だった。

喋り方が男口調だけど。


「あの・・・この子は?」

「え、ああ。この娘は」

「霧雨魔理沙、普通の魔法使いだぜ☆よろしく。」

「私は鳥柴優海、よ・・・よろしく。」


普通の魔法使い・・・っていう事は魔法が使えるのかな?

っていうか普通の魔法使いって何?魔法使いに普通とかあるの?


「珍しいな、アリスの所に私以外のお客が来るなんて。」

「それどういう意味よ・・・。」

「そのままの意味だぜ。」


どう言う意味だろ?


「はぁ・・・まぁいいわ。優海ちょっと休憩しましょう。ついでに美味しい紅茶でも入れてくるわ。」

「助かるぜ。」

「あんたは・・・。」


そう言いつつも私は一度休憩をすることになった。








家の中で紅茶を飲みながらアリス手作りのクッキーを食べる。

うん、うまい。

ちなみに魔理沙っていう娘もちゃっかり来てたけどちゃんとその娘の分も紅茶とクッキーを出していた。


「へぇ・・・魔法使いをねぇ・・・。」

「なかなか素質あるわよ。半日ぐらいで空が飛べる様になったんだから。」

「MAZIDE!?」

「ほ、ほんのちょっと浮くだけだけど・・・////」


そんなに褒めないでくださいよ〜///

と恐らく頬っぺたが赤くなっている事を自覚しながら答える。

だってさっきから頬っぺたが若干熱くて。


「見ない顔だから外来人かなと思ったけどやっぱりそうだったか。」


そう言いながらクッキーを一つ齧る魔理沙。


「ほんの数日前にここに来たんだ。」

「ふぅ〜ん。結界でも緩いのかね?」

「いや、あの妖怪の賢者に落とされたそうよ。」

「あ、紫か・・・。」


紫・・・あぁ、あのいきなり天井から出てきた人か・・・、いや妖怪か。


「所で優海はここに住んでいるのか?」

「いや、私は人里の幻特課探偵事務所っていう所に住んでるよ。」


そう言えば皆何しているのかな?一応置手紙を書いていったから大丈夫だよね?


「へぇ〜わざわざ人里からねぇ〜。」

「ちなみに魔理沙は何所に住んでいるの?」

「私?私もこの魔法の森の中だぜ。まぁあんまり家には帰っていないけどな。」

「シャンハーイ。」

「おぉ上海、よしよし。」


そう言いながら自分の膝に座ってきた上海を撫でる魔理沙。


「すごい所よね〜ここは。人形が自我を持ったりするんだから。」

「え?でもこの上海は半自動人形だからちゃんとした自我は持っていないはずだろ?」

「え、ええそうだけど?」

「半自動人形って確か操っている人の気持ちが反映されるっていうあれ?」


そんな事がアリスの家にあった魔導書の一冊に書いてあったのを思い出した。


「お、よくそんな事を知っているな。」

「ここの本を読ませて貰ったから。」


読める物は読めるだけ読んでいたからこういう知識は頭に入っている。

まぁ実際に使えるかと言ったらできないし、よく分からない事もあった。


まぁそれでも半自動人形とかの単語や簡単な魔法の理論は分かったつもりではある。

・・・あれ?


ふとある事が気になりアリスに声をかける。


「ねぇアリス。」

「ん、何?」

「上海って半自動人形なんだよね?」

「ええ、そうよ。完全な自立人形じゃないわ。」

「っていうことはこの上海の行動はアリスの気持ち?」

「ブッッ!!!!?///////」


そう言って飲んでいた紅茶を噴き出すアリス。

そして口も吹かないまま


「なななななんな何を言っているのよ優海は!!!??////////。確かに上海は半自動人形だけど別に私の気持ちが上海に反映された訳じゃなくて決して私が魔理沙の膝の上に乗りたいとか頭なでてもらいたいとかそういうことを言っているんじゃなくてこれは上海の意思であって決して私の気持ちなんかじゃなくて上海だったらこうするなとかそう言う事であってあのあれよあれ想像よ!!そうよ私は上海の気持ちを想像してああなった訳で決して私の気持ちじゃなくてあの上海って魔理沙の事好きそうだし撫でてもらいそうにしたそうだったし魔理沙の膝暖かそうだし撫でてもらったら気持ちよさそうだし上海ならそうしたいかなあとかいろいろと考えていたらこういう上海がこういう行動をとったっていう訳でね!?」


と、顔を真っ赤にしながら次々と喋り出していくがその速度が異常に速いし何故か呂律が回っていないのかほとんど聞き取れない。

っていうか息してるのって言いたくなるほど喋り続けている。


ちなみに上海は何か恥ずかしそうに手で顔を隠して耳を真っ赤にしていた。


ちょ大丈夫?と聞こうとした瞬間、アリスがキュゥ〜と倒れる。


「アリス!?」

「お、おいアリス!?大丈夫か!?」


そう言って慌ててアリスに駆け寄って体を揺する。


「ん?んん・・・。」


そう言って目を開けるアリス。よかった、大丈夫みたい。


「あ、魔理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


そこまで言葉を言おうとしてアリスの表情が固まった。目の前にはほっとした表情でアリスの顔を覗き込む魔理沙。


そして十数秒くらいした所で・・・。



――――ボンッ!!


っていう音が聞こえたような気がして次の瞬間にはまたアリスは目を閉じてしまった。


「ちょ、アリス!?」


そう言って体を揺すってみるが一向に反応がない。

うん、こんな時は警察学校で教えられた脈と呼吸を見るだね。どれどれ?

脈もあるし呼吸もあるけど反応がない。という事は・・・・・・・・・。


「気絶・・・しちゃったみたい・・・・・・・。」



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんで?」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・さぁ?」





アリスの言い訳すごく頑張って考えたんですよね。

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