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東方幻探課  作者: 犬上高一
とある怪事件にて
3/49

第3話  京都・大学・事件

―――――――――



「はぁ~・・・ようやく終わった~」


ようやく引っ越しの荷物を片付け終えたときにはすでに4時間もの時間が経過していた。


「まぁ二人でやればこんなもんよ。それよりも汗かいちゃったわね。シャワ ーでも浴びに行かない?」

「え?シャワーですか?」

「そうだよ、ここにはシャワー室もあるのさ。」

「ぜ、贅沢なんですね~・・・」


私の前の職場ではシャワー室はおろか更衣室すらなかった・・・それに比べてここは・・・


「贅沢だ・・・」

「ほら、行くよ」

「はいッ!!」












――――――



「ふあぁぁぁ・・・・・////」

「?どうかした?」

「い、いえ・・・なんでも///」


鷲子さん・・・・・・すごく・・・大きいです・・・


「はぁ~・・・若干狭いけどやっぱりいいねぇ~」

「あの・・・鷲子さん・・・」

「ん~?なぁに~?」

「これ・・・シャワー室じゃなくてもはや銭湯ですよね・・・?」


思いっきりお風呂があるしもうお風呂屋さんをやっていてもいいようなくらいだ。しかもこれで狭いとは・・・


「まぁね~。でも気持ちいいでしょ?ここのお風呂」

「そうですけど・・・なんでこんなお風呂があるんです?」

「うちの特権って事で」

「それは職権乱用というのでは・・・」

「黙っていれば問題ないって・・・」


うわぁ・・・思いっきり黒いよ・・・私こんなところに関わりを持っていいのかな・・・









――――――



「はぁ~すっきりした~」

「気持ちよかったです~」


本当に気持ちよかった~。あといいものも見れたしね。私もああいう風になりたいな~・・・。


「どうでしたか?ここの自慢のお風呂は?」

「最高ですよ!!毎日入りたいくらいですね!!」

「そりゃあよかった。風呂上がりに一杯の牛乳でもどうです?」

「ありがとうございます!」

「陸佐ぁ~。あたしの分は~?」

「今もってきますよ」


そう言って牛乳を取りに行った陸佐。身体と行動にギャップを感じるけれどね・・・


「はぁ~・・・ここって結構いい職場かも・・・」


ここの設備は贅沢だし、職場の人もいい人だし・・・でもあの課長はちょっと・・・


「・・・私がどうかしたかな?」

「か、課長!?」


ど、どうしていつもあなたは私の心を読んでいるんですか!?


「・・・そりゃ考えをk「持ってきましたよ~」っておい!人が話してるの

に割り込むな!!」

「まぁまぁ。課長もどうです一杯」

「・・・いただこう」


そう言って全員に牛乳を差し出す陸佐。・・・いつの間に三人分も用意してたんだろう?



「ぷはぁ~!!やっぱ風呂上がりの牛乳はうまいね~!!」

「お前は酔っ払いか?」


課長のツッコミを受けながらも牛乳を飲む鷲子さん。その様子はまさしく酔っ払いだ。


「いいじゃないか~///。あ、おかわりね~」

「はいどうぞ」


・・・言った瞬間にはもう陸佐さんの手に牛乳が入ったコップがあった・・・。

・・・さっきまではなかったのに・・・


「はぁ~///、おいしいわぁ~///」



こういう人を「黙っていればきれいなのに・・・」って言うんだよね



「お前はもうちょっと人め「ピー!ピー!ピー!」ええい!!いつもこれだ!!」


課長がしゃべろうとした瞬間に呼び鈴が鳴った。発言からすると話に割り込まれるのはいつもの事らしい。


「はい!こちら幻特課!!・・・・・・・・何?・・・・・・了解。今から現場に向か 

 う」


え?現場?いったい何の事?



「今から5分前くらいに京都の大学の近くで殺人事件が起きた。詳しいこと は追って説明する。とにかく現場へ急行せよ!!」


「「りょーかい」」

「え?私も?」

「無論だ。」

「ええ~!?」

 


今お風呂に入ってきたばっかりなのに・・・

 


「情報がないと対処に困るんですが・・・」

「とりあえず軽戦装備で行け。最悪の場合はSATなりSITなりに任せる しかない。」

「了解」

「あ、あの・・・私はいったいどうしたら?」

「君は二人と一緒に現場に向かってくれ。来た早々で悪いが早いところ現場慣れしてもらわないと困るのでな。」

「は、はい。分かりました・・・」

「さぁ~て、行くとしますか」


い、いったい何が起こってるんだろう・・・







―――――――


「遅いよ~。新人君」

「い、いや・・・二人とも・・・早すぎますよ・・・」


な、なんていう速さで階段を駆け下りるんだ・・・7階あたりで見失ったよ・・・。


「・・・っていうかここは何所なんですか?」

「うちの倉庫。装備や車はここにあるのさ」

「へぇ~・・・」


鷲子さんとそんなやり取りをしているうちに倉庫のカギが開けられた。そこにあったのは・・・



「装甲車!?なんでこんなものが!?」

「うちの備品の96式装輪装甲車」

「いやそうじゃなくて!!なんでこんなものがここにあるんですか!?」

「うちはこれでも凶悪犯罪を扱うところですよ。それになりの装備がありませんとねぇ~」



そう言いながら来た陸佐さんは3つのケースを持ってやってきた。



「はい、これ」


「え?ちょ?」


陸佐さんはそう言ってケースを手渡すと装甲車の運転席に乗り込んでいった。

ちょ、このケース意外と重たい・・・。


「なにしてんの?こっちこっち」

「あ、はい!!」


そう言って装甲車の後ろの方で手招きしている鷲子さん。あの人意外と力持ちなんだね・・・このケース軽々と片手で持ってるよ・・・


「ほら、さっさと乗って。すぐに出るから」

「え?あ、はい!」


私が装甲車に乗り込んだ瞬間


「はい、出発~」

「きゃぁ!?」


いきなりアクセルを踏んで動き出す装甲車。その衝撃で後ろにひっくりかえってしまった。


「あいたたたたた・・・」

「だ、大丈夫?」


少し焦った様子で声をかけてくる鷲子さん。あう///・・・その体位だと見えちゃいます//


「あ、大丈夫です///ちょっと頭を打っただけですから///」

「そりゃあはよかった。あとそのケースに装備が入ってるから開けて中身を確認しておきな。」

「分かりました。」


そう言ってケースを開けるとそこには1丁の拳銃と警棒、その他もろもろさまざまなものが入っていた。


「・・・これを・・・使うんですか?」

「状況によってはね。」


そう言って銃をホルスターに挿す鷲子さん。私も何度か警察学校で使ったことはあるけど・・・


「とりあえず銃を装備して。いざって時は使うことになるから・・・扱い方は分かるよね?」

「(コクッ)」


そう言ってホルスターを肩にかけ銃をそこにしまう。私、銃って苦手なんだよね・・・。


「後は現場に着いたらいろいろと教えるからさ、そこに座っててよ」

「はい・・・」


窓から外を見てみるとどんよりとした曇り空が広がっていた。



――――まるでこれから何か嫌なことが起こるかのように・・・





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