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東方幻探課  作者: 犬上高一
幻想郷の平和な日常
20/49

第19話  スカイダイビングゥ~!!

今回からいつもの交互書きではなく一話内で書きます。


―――――



みなさんこんにちは、真人です。所で皆さんは人間という生き物が空を飛べないことは知ってるかな?

人間は自力では空を飛ぶことができない。その為、飛行機を作って本来人が行けないところまで行けるようになったんだ。深海や宇宙なんかがその例だね。



さて、ここで話を変えよう。本来人は空を飛べないんだ。空に行ってもそこから地面に向かって落ちるだけだね。だけどもし―――










――――雲よりも高いところから落ちたら、いったいどうなるのでしょうか?



「ズバリ!!地面に激突してぺしゃんこになる!!」

「正解だッ!!」

「二人とも!!そんなくだらないことをしていないで何とかしてくださーーーい!!!」


と、いう訳で僕たちは今、絶賛スカイダイビング中です。パラシュート?そんなものは持っていないなぁ〜。


「さっきから何一人でしゃべってるんだい?」

「さぁ?何となく。」


やばい、あまりの恐怖に気が動転して変なことをしゃべってる。


「どうするんですか!?このままじゃみんな仲良く地面にたたきつけられますよ!!」

「だからって僕にどうしろっていうんですか!?」


実際、背中に背負っているリュックにパラシュートは入っていない。つまり、もうこのまま落下するしかないというわけだ。


「大丈夫です!!死ぬときは即死ですから!!」

「そんなの嫌ああああああああああああああああああああ!!!!」


蓮子ちゃんがそう叫ぶのと僕たちが雲の中に突入するのはほぼ同時だった。そして一瞬で雲を抜けてそのまま落下していく。


と、ここであるものに気が付いた。湖だ。ものすごく大きな湖があった。


「二人とも、あの湖!!あそこなら助かるかも!!」

「地面に落ちるよりはましだね!!」

「下が水でも十分危ないですよ!!」

「ってもこのまま落ちるしかないですよ!!」

「うわあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!」


蓮子ちゃんは泣きながら落下してゆく。だが、風圧でスカートがめくれないように押さえているあたりが無駄に感心する。


「あと、30秒くらいかね!!」

「どうでもいいから早く終わってーーーーーー!!!!」


そう叫ぶ蓮子ちゃん。どうでもいいがそれはどっちの意味なのかな?

まぁ、色々あったけど、案外悪い人生でもなかったんじゃないかな?

そんなことを考えながら僕等は湖へと落ちて行った。







―――――



――ピクッっと私の耳が反応する。そしてそれに気づいた優海さんが


「どうかしたのメリーちゃん?」

「いや、なんか今蓮子の悲鳴が聞こえたような・・・・」

「・・・私は何も聞こえなかったけど・・・」

「私もだ。悲鳴何て一切聞こえなかったが・・・」

「気のせいかな?」


でも確かにあの声は蓮子だったような・・・。

まぁ、蓮子がこっちに来ているわけもないし、きっと気のせいでしょ。

そんなことより・・・


「ここがそうなんですか?」

「ああ、ここなら自由に使ってもいいからな。一応定期的に掃除をしておいたから問題はないと思うぞ。」

「「ありがとうございます。」」

「じゃあ、何か分からないことがあったら私の家まで来てくれ。大体はそこにいるから。」

「「分かりました。」」

「それじゃ。」


そう言うと慧音さんは元来た道を引き返して言った。それにしても・・・


「あの頭に乗っかってる帽子。よく落ちませんよね。」

「そうだよね。ずっと気になってたけど・・・。」


本当に不思議な帽子だった。落ちそうなのに落ちない。そう言う感じの帽子だった。

まぁ、そんなことはどうでもいいのだが。


「とりあえず、中に入ろうよ。」

「そうね・・・。」


そう言って案内された空き家に私たちは入って行った。




―――――



私はメリーちゃんと一緒に中に入る。空き家の中はきれいに掃除されていて、寝床としては申し分ない状態だった。それなりの広さもあり2人が生活する分には申し分ない。っていうか二人で生活するには結構広い。


「いいのかな・・・こんな所使って・・・。」


予想していた所よりもかなりいい所だったため何か申し訳なくなってきた。


「まぁ、慧音さんがいいって言ってくれてるんだからいいんじゃないですか?」

「そうだよね・・・。」


いいって言ってたしいいんでしょう。と、そんなことを考えていると不意に


「・・・・・・・お腹減った・・・。」

「・・・・・・・・・・」


お腹が減ってしょうがなかった。









――――――



で、絶賛パラシュートなしのスカイダイビングをしたあたしは現在、気絶した2人を引きずって湖のほとりまでやってきた。


「情けないねぇ。たかが湖に落ちただけじゃないか。」


まぁ、この二人はただの人間だからあの高さから落ちれば気絶するだろう。


「あのばばあ・・・。あとで呪ってやろうか・・・?」


色々と思う所はあるのだがここにいない奴を呪ってもしょうがない。取り合えず二人をそこらへんに寝かせておく。息もあったし心臓も動いていたから大丈夫だろう。濡れたままなのもあれだからそこら辺から枯れ木を集めてたき火を起こすことにする。


「このままじゃ確実に風邪ひき確定だね・・・。」





―――少女たきびちゅ〜



そこら辺からちょうどいい枯れ木を集めてチャッカマンで火をつける。うまくいかなかったから何回か火をつけるとようやくついた。


「はぁ、これでいいかね。」


とりあえずは服を乾かしておくか。どうせ二人とも寝てるからあとで脱がせて乾かしておこう。


そんなことを考えながらあたしは焚き火に当たっていた。

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