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東方幻探課  作者: 犬上高一
幻想郷の少女たちと、外の世界の少女たち
13/49

第12話  泣き虫蓮子とニコ中陸佐

タイトル通り外にいる人たちの話です。

ぶっちゃけこの小説はノリで書いてます。

あとニコ中=ニコチン中毒であります。

――――――

~蓮子視点



「「「魔女?」」」


「そう、魔女に会いに行くんですよ」


いきなり何を言っているんだこの人は。と言いたげな目線で見つめていると彼はにやりと笑いながら


「ほら、さっきも言った通りこういうことは専門家に任せるのが一番でしょう?その専門家のところに行くんですよ。

「専門家って言うのは・・・」

「魔女の事ですよ」


・・・つまりこういうオカルトに詳しい魔女に会いに行くっていう事だよね・・・。は?魔女?そんなものがいるわけないじゃない。


「もちろん本物ではなくそう呼ばれている人の事でしたけどね。」

「「「???」」」


全員の頭に?マークが浮かび上がる。本物じゃあない?ではどういう事なのだろうか?


「百聞は一見にしかず。って言う事でとりあえずは会いに行ってみましょう」


事情くらい説明しろよ。


「兎に角私はその魔女の元へ行きますけど、二人はどうします?」

「あ、あたしはもちろん一緒に行くよ!」

「はぁ・・・仕事なので僕も一緒に行きますよ。」

「では、決まりですね。あ、蓮根さん。ご協力ありがとうございました。本日はもうお帰りになって大丈夫です。また何かあれば連絡しますよ。」


え、これで終わり?


「あなたのご友人は我々で探しますよ。何かわかったら連絡します。」


そう言われてふと友人のメリーの顔が浮かんでくる。・・・あの後から行方が分かっていない。本当だったらば、今頃いつも通りに大学に行って講義を受けて、それが終わったらメリーと一緒に秘封倶楽部をやる予定だったのに・・・。

今頃どこにいるのだろうか?もしかしたらひょっこり戻ってくるかもしれない。・・・考えたくはないが一生戻ってこないかもしれない。そんなことを考えていると、なぜか頬に冷たいものが走るのを感じた。


「え?」


慌てて頬をぬぐって初めてそれが涙であることが分かった。


「お、おい・・・大丈夫かい?」


おずおずと聞いてくる鷲子さんを見て、一瞬それがメリーの姿と重なる。

そうして、また、嗚咽がこみあげて泣きそうになる。


「・・・」


そうしていると不意に誰かに背中をなでられた。見上げるとそこにはさっきの鷲子さんが優しく私の背中に手をかけてくれた。


「大丈夫かい?いったいどうしたんだか知らないけど・・・泣きたいときは泣いていいんだよ。」


そう言って背中をさすられて、声を上げて泣き始める。

その時になってようやく気付いた。


―――――メリーは友人なんかより大切な、なくてはならない存在だという事に、








――――――

~真人視点



とりあえず、いきなり泣き出した少女と同じ部屋にいるのがとっても気まずい為、僕と陸佐さんは慌てて部屋から飛び出して、今は所内にある休憩所で缶コーヒーを飲んでいる。


「はぁ・・・あの子に何かしたんですか?」

「私は何もしたつもりはないんですけど・・・」


そう言って陸佐さんに話しかけてもなぜあの子が泣き出したか、それについての答えは見つからなかった。


「それにしてもどうしてモコトさんは私たちと行動を共にするんです?」

「真人です・・・。」


実は赤木は、この署に努めているただの捜査官であり普通は幻特課などかかわりもしなはずなのだが、その理由をあっさりと彼は答えた。


「うちの署長が、『我々の管轄で起きた事件だ!我々の手で解決する!』とか意地張っちゃって。それでそちらと話あった結果、共同捜査って言うような感じになったって聞いていますけど・・・」


用はいつもの手柄の取り合いだ。より多くの事件を解決すればそれだけ出世も早まるというもの。だが、幻特課の事を知っている者たちは彼らに関わることを拒絶した。そこで目を付けられたのは、入りたての赤木だったというわけだ。


「幻特課なんて、その時初めて聞きましたよ。今まで近所の盗難事件とか、たまにしか起らない殺人事件に駆り出されるくらいだったから」


老年の刑事たちはみな、彼にこの件を任せると我関せずといった具合で自分の仕事に戻って行った。

こちらからしてみればいい迷惑である。


「いやはや。どこに行っても嫌われますねぇ〜」

「あ、ここ禁煙ですよ」

「なん・・・だと・・・!?」


喋りながら煙草をくわえる陸佐さん。だけど僕から禁煙と聞かされ思いっきり動揺していた。

っていうか目の前に真っ赤な字で大きく『禁煙!!』って書いてあるだろうが!!

しぶしぶ煙草を箱の中に戻す陸佐さんを見ながら心の中でそんなことを突っ込んでいると、向こうから例の二人が歩いてきた。


「どうやら落ち着いたみたいですね。」

「そ〜なのね〜」


そう言って思いっきり気の抜けた返事をする陸佐さんの手はポケットの煙草を触りまくっている、そんなに吸いたいのなら外にでも行けばいいのに・・・。


「さて、え〜・・・この子も落ち着いたようですし、出かけるとしますか」


今の間はなんだ今の間は。


「あ〜、それなんだが陸佐」

「ん?」

「この子も連れて行っていい・・・よな?」

「「へ?」」


え?その子も連れて行くの?


「いや、事件の捜査に一般市民連れて行くのは問題あるでしょ。」


私は陸佐さんじゃないけど、さすがに捜査をするときに一般人を連れて行くのはまずい。

まずいったらまずい。


「いや・・・ダメなわけじゃあないですけど・・・」

「「「えっ!?いいの!?」」」

「い、いや・・・どうして連れて行くんですか?」


至極もっともな質問に答えたのは鷲子ではなく蓮子本人だった。


「その・・・メリーを・・・あの時一緒に居なくなった友達を探したくて・・・」

「「「・・・」」」

「た、大切な友達だから・・・どうしてもッ///・・・探じだぐで///」

「「(じ〜〜)」」

「(え!?私の所為なの!?)」


しまいには泣き出してしった蓮子と、その原因である質問をした陸佐を見つめる二人。


「あ、あ〜・・・ま、まぁ、ダメって訳じゃあないから連れて行っても大丈夫ですけど・・・」

「ほ、ほんどですか///?」

「え、ええまぁ・・・」


涙目の少女に詰め寄られ、そのまま承諾してしまう陸佐。

・・・いいのかな?捜査に一般人入れちゃって・・・




その後3人は一路『魔女』の元へ向かうがそれはまた別のお話。


人の心理描写って本当に難しいですね・・・。

感想評価などありましたらどうぞ。



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