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第五話 悲劇は再び。そして、ターニングポイント


翌朝になり、スマホのアラームでいつも通りに起きてしまった。


「おはよー、明衣さん」


「おはようございます」


私よりも早く起きていた二人は呑気に挨拶をしてくる。

北斗なんて庭でラジオ体操をしているし、南はそれを面白そうに見ながらもちょっかいを掛けている。


「親友。そこで側転してー」


「狭いから無理」


「えー、じゃあブレイクダンス」


「もっと無理」


「もー、注文多いなー」


ぶーぶーと文句を言う彼女にやれやれといった風に肩をすくめている。

そんな話をする中でバタバタと走る音がしてくる。


「た、大変です!!」

使用人の一人が入ってくる。





「どうしたんですか?」






「よ、義子様が!!」





屋敷から離れた場所にある大樹の枝にゆらゆらとぶら下がるナニカ。

それは花柄のワンピースを身にまとい、青白く染まった顔、首周りには縄が。

誰もが知っているその顔は。


三女の義子だ。


「よ、義子!?」


青い顔をして崩れ落ちる響子に声が出ない一同。私も何も言えずに呆然としていた。

南や北斗は普通にしていて、周囲を見回す。


「だ、誰がこんなことを!!」


「そ、それよりも警察!警察よ!!」


はっと我に返ったようにばたばたと騒ぎ出す。

私はこそっと二人に話しかける。


「これも死物を使った犯人が?」


「まあ、十中八九そうでしょうね。周辺の地面には脚立とか道具を使った跡は無いし、ましてや足跡がない。昨晩、雨は降ってない。ただ、ここは少し湿っているから跡は残りやすい」


地面を触って確認をする南。


「それにしてもなんでこんな殺し方したんだろう」

あんまりにも不可解で北斗がそう呟くと南はあっさりと返答する。


()()()()()だよ」


「み、見立て殺人?」


よくミステリー小説で出てくる伝承や童謡になぞらえて行われるっていう…、でも待ってほしい。何処に見立て殺人と思われる根拠があったのだろうか。



「まあ、それは後で説明するから一旦離れよう」








警察が到着して、現場検証が始まった。

何人かの鑑識の人が写真を撮ったり、遺体を下ろして調べている。

私たちは屋敷の広間に集められ、警察から話を聞いていた。


「○○警察署の坂又(さかまた)といいます。今回亡くなられた義子さんですが、鑑識の方から死後硬直から考えて昨夜の深夜11時から1時の間に殺害されたと推測が出来ます。申し訳ありませんが、皆さんの昨晩は何をしていたかお聞かせいただいても?」


体型はふくよかで髪は丸刈りな中年男性の警察官が訊いてくる。

キヨガの話だと私たちと別れて出かけたのはいいが、帰ってきたら誰かから連絡があったという。その後はその相手と会うと言って別れて、何処かへ行ってしまった。その後は自宅へ戻った。他にも聞いたが、誰も義子と会う約束もしていないし姿を見てないという。

各々がその時間帯に何処で何をしていたのか話していく中で私の番になり、普通に部屋で寝ていて二人も一緒だったと話をしたら猿彦が嚙みついてきた。


「嘘だ!!お前が殺したんだろ!!?」


「そうよ!遺産目当てに兄さんと義子を!!」


「いや、明衣さんには無理ですって」


「そいつらもグルなんだろ!?」


「お、落ち着いてください」


そんな中でまた一人、入ってきた。

癖っけの茶髪に顎髭を生やしており、目の下にはべっとりと隈が出来ている男性。くだびれたスーツに少し猫背になっている。


「……警視庁の特別捜査一課の砂守(すなもり)です」

警察手帳を出してくるのだが、本当に警察か?と疑いたくなるほどの姿である。

そんな彼を見て、先程まで騒いでいた二人が急に黙ってわなわなと震えだす。


「け、警視庁?」


「はい、そうです。今回の事件は特殊事案ということもあり、私が派遣されました」


特殊事案?もしかして、死物のことを言っているのか?

そんなことを考えていると南が砂守の方を指さす。


「あー、砂守さんだー」



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