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空白
かみさま。
どうか私の身体を砂糖でコーティングして、美しく甘やかなまま、おみ足の傍に置いてください。
あなたがあなた自身を模して私を作ったと言うなら、どうぞ私に完全な永遠をください。
何もないエーテル界。
世界の裏側。月光の差さない真っ暗な夜。
どうか、この時を逃さずに閉じ込める術をお与えください。
手足をもがれ、目をくり抜かれ、耳と鼻と唇を削がれて、あなたの望む鮮やかな花になれるなら、麻酔なんていらないからそうしてください。
どうか私の身体を、あなたの好きなように改造してください。
花でも、楽器でも、蟲でも良い。
柔らかな箱庭の中で過ぎ去っていく一瞬。
何もいりません。
何もいらないから、何も奪わないで。