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入学式も終わって各々自身のクラスに行く。愛結花は1-Bであった。
桜宮学院には桜会という特権階級の集団がある。桜会のメンバーは各学年の家格上位5名が在籍する。基本的に宮族とその筆頭分家となるのだが学年によっては宮族が5人もいないところもあるから基本的にはとつく。
そして、桜会のメンバーは桜を模ったピンバッチをフラワーホールの所につけている。ピンクダイヤで出来てあり、普段使いも出来るようになっている。実際、卒業生は普段使いしている人もいるみたいだ。
そして、愛結花と同じクラスには桜会の四宮凛という四宮翔の双子の妹がいた。初等部では1学年3クラスである。その中で桜会のメンバーが2・2・1という風にクラスがわかれる。このクラスは凛と愛結花の二人が桜会という事になる。同じ四宮でも翔の方とは絶対に同じクラスになりたくなかったから愛結花は少し安心した。
「初めまして、天宮様。四宮凛と申しますの。」
「初めまして、四宮様。天宮愛結花と申しますわ。本来は私からいかなければならない所、申し訳ございません。
私の事は是非、愛結花とお呼びください。」
四宮家は宮族の二候。そして、天宮家は三候。天宮家のほうが格下となる。だから本来ならば愛結花の方から挨拶をした方が良いのであるが愛結花はおともだちとの会話に少し夢中になってしまい挨拶を忘れていた。
「いいえ、お気になさらず。同じ桜会のメンバーなんですもの。仲良くなりたいと思いわたくしが勝手にやったことですの。
愛結花さん、わたくしの事も是非、凛と呼んで欲しいんですの。」
「分かりましたわ。凛さん、これから宜しくお願い致しますね。こちらこそ凛さんとは仲良くなりたいですわ。」
(マンガでも凛さんは登場なさっておりましたわ。凛さんはブラコンです。マンガでは性格が最悪な悪役令嬢を認めずに努力し、四宮様に相応しい人になれるようにと頑張ったヒロインを認めましたわ。
私は絶対に四宮様と婚約もしませんし一条様をいじめる気もございません。ですが、念には念をという事で凛さんとは仲良くしておきたいですわね。)
そして、愛結花の願い通りこの日から凛と仲良くなっていく愛結花であった。