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5 初接触

顔合わせが無事、終わると愛結花は急ぎ足で姉と志穂の所に向かった。急ぎ足とはいえ優雅さが損なわれない程度には保っているのだが。そして凛はというと四宮の所にこれまた急ぎ足で向かっていた。




「お姉様!志穂さん!」


「愛結花さん。クラスはどうですか?」


「凛さんと仲良くなれましたわ。」


「それは良かったですわね。」


「はい。ありがとうございます、志穂さん。」


「他の方とは仲良くなれたんですか?」


「葵さんが同じクラスでしたわ。」


葵とは結城葵という名前で愛結花がマンガの事を思い出す前から仲良くしている愛結花のおともだち(取り巻き)の事だ。結城家は天宮家の分家に値する。そして、結城家当主である葵の父は愛結花の父の秘書である。そんな父の姿を見てか、葵もまだ弱冠5歳だあるというのに愛結花に仕えると常日頃から言っている。




そして、愛結花が姉達と話していると凛達がやってきた。


「紹介しますの、愛結花さん。

兄の翔にその親友の真宮佑人様ですの。

こちらは天宮愛結花さん。新たに出来たわたくしの友人ですの。」


(凛さんとは先ほど話して話があいそうですからマンガの事を抜きにしても仲良くなりたいとは思いますけど四宮様と真宮様とは仲良くなりたくはないですわ。ですが挨拶をしないわけにはいきませんわね。厄介ですわ。)


「初めまして。四宮様、真宮様。天宮愛結花と申しますわ。」


「初めまして。四宮翔だ。妹と仲良くなってくれてありがとう。よろしくな。」


「初めまして。真宮佑人です。よろしくね、天宮さん。」


二人の挨拶に愛結花はどうとでもとれる曖昧な笑みを返して有耶無耶にしておく事にした。





「凛さん、私も紹介しますわ。

姉の愛衣菜と従姉の一宮志穂さんですわ。」


「初めまして、四宮様。天宮愛衣菜と申します。妹の友人になって下さりありがとうございます。」


「四宮様、始めまして。一宮志穂と申しますわ。よろしくお願い致します。」


「初めまして。四宮凛と申しますの。

名前で呼ばせてもらってもよろしいですか?そして、凛と呼んで欲しいんですの。」


「もちろんですわ、凛さん。」


「私も大丈夫ですよ。

そうだ、今度、家にいらっしゃいませんか?4人で遊びたいです。」


姉の提案に大喜びする愛結花。笑みもいつもと違い、これぞまさに満面の笑みという程である。その笑みに佑人は目を奪われていた。


「それは良いですわね!お姉様。」


「私も良いと思いますわ。」


「よろしいんですの?」


凛は嬉しいという感情を見せながらも躊躇いがちに聞いてくる。その事に愛結花は内心首をかしげていた。


「勿論ですわ!その時にお兄様も紹介させてください。」


「ふふっ。了解ですの。ぜひ今度伺わせていただきますの。」




凛との約束がとても楽しみになった愛結花であった。

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