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掘られちまった喜びに (国語)

 本日は明治初期の詩人である掘原ほりはら掘也くつやがホモ開眼の喜びを詠った詩を味わうとしよう。


 掘られちまった喜びに

 今日も曙光しょこうの降りかかる

 掘られちまった喜びに

 今日も風さえそよぎいる


 掘られちまった喜びは

 例えば狸の大陰嚢おおふぐり

 掘られちまった喜びは

 曙光のかかってのびひらく


 掘られちまった喜びは

 なにのぞむなくねがうなく

 掘られちまった喜びは

 忘我ぼうがのうちにゆめ


 掘られちまった喜びに

 すがすがしくも怖気おじけづき

 掘られちまった喜びに

 なすところもなく夜は明ける……



 なお、同時期に活躍した中原なかはら中也ちゅうやによる詩を紹介するのでこちらもぜひ味わってもらいたい。


 汚れっちまった悲しみに

 今日も小雪の降りかかる

 汚れっちまった悲しみに

 今日も風さえ吹きすぎる


 汚れっちまった悲しみは

 たとえば狐の革裘かわごろも

 汚れっちまった悲しみは

 小雪のかかってちぢこまる


 汚れっちまった悲しみは

 なにのぞむなくねがうなく

 汚れっちまった悲しみは

 倦怠けだいのうちに死をゆめ


 汚れっちまった悲しみに

 いたいたしくも怖気おじけづき

 汚れっちまった悲しみに

 なすところもなく日は暮れる……


 今日はここまで


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