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不良くんは、エルフちゃんに出会った見たい。

「大丈夫!?今助けるから!」


突然現れた、謎の少女はそう言葉を発しモンスターを難なく倒し追い払ってしまった。


「おぉ!スッゲーな!!」

華麗に戦った少女を見ながら、そう感想を思っているとその少女はソウタが倒れている所に近寄ってきた。


「君、大丈夫!?酷くやられたみたいだね。いま、回復魔法かけるからもう少し我慢してね!」

そう言うと少女は、損傷している部位に手を当て『ヒール』と唱える。

するとその瞬間から、みるみるうちに損傷箇所が治ってしまった。


「これは...おっさんが言ってた魔法か?便利だな」

「魔法を使えるのは普通でしょ?見た所、村人の様だけど何故こんな危険な場所に?」

「いや、なんか目が覚めたらここにいた。」


死んで生き返ったなんて言ったら信じてくれないだろうと思い、咄嗟に違う言い訳をする。


「目覚めたらここにいたって...ここ国から危険区域に指定されてるから冒険者と、兵士以外入れないはずよ?」

「そうなんか、どうりでヤバいモンスターがいるわけだ。あのクソジジィぶっ飛ばそ」

「とりあえず怪我も回復したから、近くの街まで送るよ。」


そう言いソウタと、謎の少女は一緒に近くの街に行くため歩き出す。



移動中に、他愛もない会話をしながらこの世界について少し知る事ができた。

この世界は、大国三つに小国が複数からなる世界という事。今いる国は大国『セイレン』という事。今いるこの場所は、上級冒険者の狩場という事がわかった。

助けてくれた、この少女は種族がエルフで『リン』という名前らしい。


「リンは、強いんだな。俺も喧嘩なら負けた事ないけどあんなモンスター相手じゃちょっと勝てるかわからないわ。」

「それはそうよ。人間同士の喧嘩ならともかくモンスター相手は勝手が違うもの。あ、街が見えてきたわ!」


会話をしながら、歩いていると街が見えてくる。


「デッカ!!!なんだこの門に壁は!?」

「ここが、街よ。『レンシー』っていうの」


見たことも無い大きさの門に、街を囲む様に建てられた長く高い壁。ソウタはその規模のデカさに感動し同時に本当に違う世界に来たことを実感した。


「埼玉じゃ、こんな所ないぞ。やべーなおい。」

「サイタマ?それがあなたが来た場所の名前?」

「あ?そうそう」

「珍しい名前の所ね。聞いたことない。」

「だろーな」


リンからの質問がくると説明が難しくなるので、話題を変える。


「そうだリン。俺は勇者?とか言われてここに来たんだけど何すればいいの?」

「え?勇者?ソウタが?」

「そうだけど」

「勇者って何千年に一度与えられる称号よ。ソウタはどう見ても村人じゃない。」

「マジで?」


どうやら勇者とは珍しいものらしい。続けてリンは言った。


「まぁ、ハッキリさせるために冒険者ギルドで登録して調べて見ましょ」

「冒険者ギルド?なんじゃそりゃ」

「本当に何も知らないのね。何者?」

「不良って言われてた。」

「不良...?」


リンは不思議そうな顔をしていたが、冒険者ギルドについて簡単に説明してくれた。

どうやら、そこに行けば自分の職業が分かるらしい。冒険者登録をすると小さなカードが渡され、自分の職業、称号、スキルなどが明記されているとの事。


「じゃ早速、登録しにいきましょ!」

「おう」


ソウタはリンに連れられ冒険者ギルドへ向かう。





「ここが、ギルドよ。ここで色々な依頼などをもらって、仕事をしていくの」

「へぇ〜」


ついた冒険者ギルドは、綺麗な洋館風の建物で中には酒場みたいなものもあり活気に満ちていた。


「あそこのカウンターで、登録をするの」

「なるほど」


ソウタは、リンに言われた通りにカウンターへ向かう。


「ようこそギルドへ!冒険者登録ですね?」

「おう」

「それでは、こちらのカードを手に持ち魔力を流してください。」

「魔...力...?」


手渡されたカードに魔力を流せと言われ困惑する。


「そのカードに自分の魔力を流すと、今の状態が明記されるのよ。」

「どうやって、流すの?」

「え?...」

「は?...」


リンに言われ、説明を受けたが何を言ってるの理解できない。


「ソウタは、魔法を使った事ないの?」

「あるわけないだろ。人間だぞ。」

「普通の人は、魔法を使って生活してるんだけど...」

「そうなの?とりあえずどんな風に流すのかコツを教えろよ。」


この世界の人間は魔力を体内に宿している。その魔力を使い人々は生活していると言う。出会った時にリンが使った『ヒール』が良い例だ。だが、ソウタは今まで魔法なんて使った事がない。なぜなら『普通の人』だから。


「コツって言われても...こう肩から手の平に水が垂れる様なイメージ?」

「なるほど、うーんこんな感じ?....おわぁぁは!!??」

「キャァ!!?」


リンに言われた通りに、イメージして魔力を流してみる。するとドス黒い靄が手に置かれたカードに纏い急に爆発した。


「こんなことって...申し訳ありません。今上級者用のカードに取り替えますので...ゲホッ...」

「...すんません」


上級者用のカードを渡され、再度イメージをする。すると先ほどと同じくドス黒い靄がカードに纏い段々と靄が、カードに吸収されていく。そして出来上がったカードを見て受付嬢が驚愕する。


Name ソウタ

Lv 3

職業  拳闘士マスター

称号  勇者 不良 番長

田舎出身 喧嘩士

スキル 痛み減少

    GODパンチ

    GODキック

    魔王の呪縛(自分へのダメージ倍加)

    


「ソウタは本当に勇者なの...?」

「...そうみたい」

「数々の冒険者を、見てきましたが.....魔王の呪縛って....なんでしょうか?」

「俺が知りたい。」


こうしてソウタのギルドカードは完成して、ステータスが分かったが数々の疑問が残る結果になった。


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