憧れの門番前
あれから10年の月日が経ち。
今日で15歳。世間では大人と扱われる年齢になる。手に職もないし、村に残ってもやることもない。若い人間は一度はみな冒険者になり有名になること夢見る。
そんな僕も村を出て冒険者になろうと思っていた。孤児院で育ち。甘い夢を見る甘ちゃん冒険者それが僕。
村を出て5日歩いてやっと街についた。
「立派な門だなー。門番もちゃんよーといるよ。」村じゃ門番なんか見たことなかった僕は興奮していた。
あの門をくぐれば僕も冒険者になれるんだ!!
門を通るのに検問があり順番を待っていた。
30分くらい待って僕の順番が来た。
「こんにちわ。身分証明書を提出してください。」
身分証明書?何それ?村じゃそんなもん持ってる人なんて居なかったよ。そういえば無くてもお金を払えば中に入れるて、以前村に来た。
商人の人が言ってたな。
「すいません。小さな村に住んでたので身分証明書なんて持ってないですがどうしたらいいですか?」
「預かり金とこの水晶に手を当ててもらえれば中に入ることはできますよ。お金は銀貨1枚、水晶は犯罪歴を調べる為に質問に答えてもらいます。」
ぎ、銀貨一枚!!た、高い!!そんなお金持ってないどうしよう!?
困っら顔をしていると‥‥
「冒険者の登録のみでしたら水晶の質問で答えて頂いて中に入れます。冒険者になれば身元保証になりますのでお金も必要ありませんので。」
おーなんてジェントルマンなんだ。
「ありがとうございます。早速水晶で調べてもらっていいですか?」
「じゃー水晶に手を当てて答えてもらっていいですか?」「わかりました!!なんでもしつもんして下さい!!」
「まず一問。犯罪を犯したことはありますか?」
犯罪?どこまでが犯罪なんだろう?
「ありません」
「2問目。いま貴方は嘘をついていますか?」
「ついてません」
「3問目。貴方は何かスキルを持っていますか?」
スキル?そんなもんあったら俺が知りたいくらいだよ。
「持ってません。」
ぶーっと音がなった。
「坊主嘘ついちゃダメだろ?水晶が反応してるぞ。」本当に持ってないんですがどうしよう?
ジェントルマンが続いて口を開いた。
「何年くらいスキルのチェック受けたの?」
「確か5歳の時だったはず」
「あー坊主の生まれが田舎だからチェックしてなかったんだな。後天的に付くスキルはそこまで危険じゃ無いからまあいいよ。たまにあるんだよね。」
「よ、良かった。一瞬どうしようかと思いましたよ。」
「坊主一応冒険者登録したら一緒にスキルも見てもらえよ。坊主の頑張りが、わかるとこれからの冒険の励みにもなるだろう。年長者からのアドバイスだ。」
「ありがとうございます。とても参考になりました。えっーと?」
「あー名前を言ってなかったな。エードリアンだ。それからようこそ。ライン都市エグゼプトへ。」