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魔道体系学の祖  作者: 五反田鐡ノ進
第1章 幼少期の思い出
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7.兄の話

 

 母の話を聞いて数日を過ごしていた。ある日、母と一緒に兄がやってきた。


「今日は私がアルに話を聞かせるのだ。」


 張り切ってかわいらしい兄。練習していた笑みを兄へと向けてみる。


「お母様、今アルが笑いましたよ!私に向かって。」

「あら、アルはお兄様のことが好きなのね。」


 なんとも和やかな雰囲気である。練習の甲斐があったらしい。


「よーし、期待してくれているのだろう。私の話を聞かせてやろう」


 そう言って話し始めたのは、ユースが1日どんな感じで過ごしているかという話だった。本人曰く、毎日、午前中には算術、午後には剣術、夕食を皆で食べて寝るといったわかりやすいものだった。


 母がニコニコしながら兄の話を聞いている。それを見ていると自然と僕の顔が笑っていた。


「アルはユースの話を聞いている時にはよく笑うのね。私の時には全く笑ってくれないのに。」


 頬に手を当てて上品にいじけるポーズをとる。兄は優しいからか、母が好きだからか慌ててフォローにまわる。


「私のことも好きでしょうが、お母様がお腹を痛めて産んだ子です。お母様も好きに決まっていますよ!」

「そうかしら・・・。もしかしたら話が悪いのかしら?興味のわくような話を次は聞かせてあげたらいいのね。」


 そうそう!そうです、お母様!まぁ、お母様のことも好きですよ。


「そうだ、私のことばかりではなくお父様のこともお話しいたしましょう。」


 ユースは気遣いのできる素晴らしい子である。不在のお父様の話までしてくれるらしい。


「アルが生まれてからしばらく来れなかったのはエロハの芸術祭を見に、お父様の護衛任務についていったのだ。この国のマジェステは私と同じ年の5歳であるため、いろいろなものを見たいと言い、ティファレトまで行くことになったのだ。」

「ユース、芸術祭やマジェステの説明をしてあげたらいかが?」

「そうでした!マジェステは王の称号だ。あぁ、護衛したのはイェソドのマジェステだ。」


 横文字が多い。解説をしてくれるからなんとかなるが、これがもし僕がただ話を聞ける赤ん坊なら、まったく話の中身は入ってこないだろうな。


「芸術祭はティファレトという国のみで行われるの。ティファレトを守るエロハという神様に捧げる文化の祭典のことよ。」


 母が補足をしてくれる。なるほど、ティファレトは国の名前か。あれ、この国の名前はイェソドで神様の名前はシャダイエルカイだっけ?復習しないと忘れてしまう。


「それで、芸術祭を見て回ったのだが、火がバーンと燃え盛り何かの模様を形作ったり、火を纏った剣舞が見れたり、とにかく火を扱う祭りのようだ!」


 なるほど、わからん。まぁ、感動したのは伝わったからいいとしよう。僕もいつか連れていってもらいたいものだ。


今回のユースの話でわかったことは、父がやはりだいぶ偉い地位の人であるということと、この国は宗教が密接に結びついており、おそらく神様を崇めなければならないということだ。非科学的な神という存在は個人的にあまり好ましくなかったが、魔術という非科学的なものが蔓延している世界だ。早く慣れるしかないのだろう。



各国の王をマジェステと呼びます。神様と国に関してはそのうちまとめます。

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