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魔道体系学の祖  作者: 五反田鐡ノ進
第2章 奴隷時代の憂鬱
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49.人族の居住地

 

 ジェーヴォと別れた後、教えられたとおりに人族の居住地に行ってみた。居住地と言っても部屋がたくさんある城の一角にすぎないが。すたすた歩きながら行くと数人の男の子に出くわした。


「おい、お前は新しくここに連れてこられた奴隷か?」


 先頭にいる青髪の子が話しかけてきた。おそらくユースと同い年くらいなので10歳くらいかな。


「そうです。」

「お前は、なぜ魔族と仲良さそうに話していた?」

「ジェーヴォのことですかね?マズかったですか?」

「なぜ我々を酷使する魔族などと話せるのだ!」


 酷使されてるのかな?来たばっかりだからそんなこと知らないし。


「すみません、来たばかりで知りませんでした。酷使とは何のことでしょう?」

「・・・魔力の供給だ。とりあえず、余計な真似はするなよ!」


 後ろにいるその他大勢を連れて奥の方に行ってしまった。魔力供給は辛いのかぁ・・・人生easyモードとはいかないよなぁ。あれ?そういえば、僕はどの部屋使えばいいの?聞きそびれた!態度が気に食わないから聞かなくてもよかったか。適当に部屋にノックして聞いてみよう。そう思って一番手前の部屋をノックすると、これまた10歳くらいでおっとりした感じの女の子が出てきた。


「はい。どちら様?あれ?あなた見ないか顔ね。」

「今日ここに来たばかりの者です。」

「あら、そうだったの。部屋とか何もわからないものね。案内するわ。支度をするから少し待っていてね。」


 そういうと部屋に引っ込み服を着替えて戻ってきた。あれ?奴隷なのに服を2着も持っているのか?それにすべて清潔だし。これは本当に待遇良すぎないか?少女について行くと歩きながら話しかけてきた。


「あなたのお名前はなにかしら?」

「アルチュールといいます。」

「私はアデルマリアよ。みんなにはアデルと呼ばれているわ。出身はティファレトよ。あなたはどこから?」

「私はイェソドです。私はアルと呼ばれています。」


 軽く自己紹介をしていたら僕の住む部屋に着いたらしい。アデルが鍵を開けてくれた。ふと気づいたが、アデルが動くたびに貴族が使うシャンプーの香りがした。あぁ、やはり貴族級の生活ができているのだなぁ。奴隷とは思えない。ドラ○エⅤのような奴隷生活ではなかったなぁ。


 中に入ってみると奴隷生活ではないことがよくわかった。家具などはどれも一級品で、部屋も広々としている。しかも、トイレ完備である。素晴らしい!!


「自由に使っていいそうよ。何か暮らしていく上で不便なことや困ること、聞いておきたいことはないかしら?」

「あ、いくつかあるのですが、今聞いてもよろしいですか?」

「大丈夫よ。どうせ暇ですから。」


 アデルがにこりと笑って椅子に座る。僕はふかふかのベッドに座り話をはじめた。


アデルの髪色は夜空色です。

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