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魔道体系学の祖  作者: 五反田鐡ノ進
第1章 幼少期の思い出
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38.ベムラー討伐作戦

 

 この前、誕生日を祝ってもらった。なんやかんやでセレスが婚約者になったりといろいろ大変だったが、みんなに祝ってもらえてとてもうれしかった。正直、前世の記憶が薄れていっているので、友達という項目に関してはまったく思い出せない。今の友達がいればいいかという感じでもあるが。


 そういえば、魔木タベンも調達できた。中身が透けている謎の木であったが、襲ってくるわけでもないので伐採して帰ってきた。あと、必要なのはムガルの角とベラムーである。ムガルは冬にしか出てこないらしいのでまだまだ取れないのである。まぁ、ムガルの角は組み立ての最終段階で使うので、とるまでにある程度メタンを改良してよい。スケジュール的にはあとベラムーを採集するだけだ。


「今日はベラムーを取りに行くんだろう?」

「そうだね。ベラムーは暴れるからケルヴィンは今日もお留守番だね。」

「わかりました~。」

「バンバン刈ってやるわ!」

「そんなに量いらないからね・・・。」


 そんなこんなでヴォリに乗ってベラムーのある地まで飛び立つ。森の中にベラムーはあるのだが、周辺に行くとどれがベラムーだかすぐに分かった。なにせ枝が踊り狂っているのだ。木の大きさは人間の3倍近くあり、枝の太さがありえないくらい太い。周りの木はベラムーを迷惑がっているのか離れた位置に生えている。ヴォリに乗ったまま、空中で作戦会議を行う。


「あれはどうやって倒せばいいのだ?」

「バッサバサ斬ればいいんじゃないかしら?今回は私一人で十分ね!」


 流石のオルフェも対魔木の戦い方は知らないらしい。それに燃えたのかセレスが調子に乗っている。ちょっとお灸をすえたほうがいいのだろうか・・・将来を考えて。


「わ、わ、わ、私も今回こそ!!」


 フランシスカも張り切っている。空中なので声は聞こえづらいが。誕生日パーティー以降、フランシスカは毎日体術の稽古をしているらしい。しかも、セレスにたまに稽古をつけてもらっている。仲良くなってくれるのはうれしいことだが、どっちかといったら文学少女に見えるフランシスカがそんなに訓練して大丈夫なのだろうか。


「待て待て、みんな落ち着け。あの木は斬ったところからまた枝が生えていくんだ。だから正攻法では勝てない。」

「じゃあ今日は私のやることないの?」

「いや作戦があってな。それにはみんなが必要なんだ。」

「なぁんだ!早く言いなさいよ!」


 セレスが僕の背中をバシンとたたく。めちゃくちゃ痛い。


「痛いなぁ・・・。まぁ、もういいや。作戦について話すから下に降りよう。あそこのベラムーから少し離れたところに降りよう。」


 指さした先に皆が降りていく。作戦は簡単だ。地面の魔力を吸ってベムラーは枝を再生させる。なので大地の魔力を枯渇させてしまえばいいのだ。僕が地面から魔力を吸い取り、その間襲い掛かってくる枝をみんなで斬って斬って斬りまくってもらうのだ。地味に大変なのでフランシスカが心配だ。今日はユースがいないからセレスを見守ってくれる人もいない。一応、魔力を吸っている間の防御策としてしびれ罠を張っておく。これで獣類は近づけないだろう。


 この作戦上手くいくかな・・・?


フランシスカはアルが強い人を好んでいるのだと勘違いしています。

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