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魔道体系学の祖  作者: 五反田鐡ノ進
第1章 幼少期の思い出
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32.集団戦・前編

 

 午後は体術の授業だ。例の集団戦である。カーデンがなんだか張り切っている。


「今日は集団戦だ。3人1組でグループを作れ!余った1人はどこかに入れてもらい4人グループにしろ。」


 僕の組むメンバーは決まっている。セレス、オルフェとである。ワルーイのところが4人組になったようだ。


「セレス、アルに何もさせずにワルーイ達を倒せるか?」

「当たり前じゃない!私はラーム家の人間よ!4人を一人で倒してあげるわ!」


 オルフェもセレスもやる気満々である。もちろん、ワルーイ軍団も。3グループしかないので総当たり戦である。まずは、僕らのグループとワルーイ達のグループではない方との戦いになった。集団戦とは言っても、個人の力量が出てしまう戦いだ。このクラスで最も強い2人が仲間にいるのだ。勝てないわけがない。


「では、よーいはじめ!」


 カーデンの合図で集団戦を始める。


「次はセレスに任せるから今回は私がやろう。」

「仕方ないわね!」


 すごく不満そうな顔でセレスが譲った。敵グループは槍が1人、長剣が1人、短剣×2が1人という構成だった。全部木製だが当たったら痛い。敵は3人がかりでオルフェに向かった。槍が下段、長剣が上段、後ろに控え2撃目が短剣という構えだった。オルフェはバックステップをして紙一枚で剣を避ける。下段の槍は踏みつけていた。槍を持った敵はこけた。そのせいで、後ろに控える短剣使いは攻撃できない。長剣使いが2撃目としてオルフェに襲いかかったが、目にもとまらぬ速さで手を打ち、剣を落とさせていた。槍使いは踏まれた槍を思いきり上げようとするが、オルフェはびくともしない。オルフェは短剣使いの首元に剣を突きつけた。長剣使いは武器を飛ばされ、槍使いは武器を封じられ、短剣使いは動けぬ状況。完勝であった。


「そこまで!」


 何もせずに勝手しまった。敵方に政敵グループさえいなければ僕も戦ったのだが。次はセレスがやってしまうし、僕の出番はまったくない。


「オルフェは強いなぁ。」

「敵が弱かっただけよ!次は私が魅せてあげますから期待していなさい!」


 セレスの目が燃え上がっていた。次の試合は負けたグループとワルーイ軍団だった。結果はワルーイ軍団の圧勝だった。まぁ、4人だからだけど。全敗のグループには同情する。


 そういえば、ワルーイ軍団の武器がおもしろかった。槍のワルーイに加え、弓、メイス、ハルバートである。近距離も遠距離も対応しておりなかなか隙がない。しかも、ワルーイの槍さばきは客観的に見てみたらなかなかのもであった。セレス一人で大丈夫なのだろうか・・・?


オルフェくんは無駄がないことに定評があります。後編に続きます。

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