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魔道体系学の祖  作者: 五反田鐡ノ進
第1章 幼少期の思い出
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24.学友

 

 次の日から行動し始めた。まずはエシェルトリアに協力を取り付ける。即座に快諾してくれた。加えて、エシェルトリア曰く、実は魔術クラスの他の4人は僕と信頼関係が結べる人に限定していたらしい。王命による研究であるのに動かない者がいたら研究が滞ってしまうからとのことだった。


 また、他にも素晴らしい情報を得た。1組限定だが、学術の授業は、授業日初日のテストで満点を取れば出席しなくてもいいらしい。体術はそうはいかないので仕方ないのだが。


 さらに次の日、つまり、金の日に初日のテストが行われた。もちろん全教科満点である。来週から学術の授業は出なくて良いことになった。さすがに歴史はわからないので、昨日勉強をしておいたが・・・。


 今週のアリスト最終日、魔術クラスで魔術基礎を習った。まぁ、ほとんど本に書いてあったから知っている。午前中の授業が終わり、魔術クラスメンバーを呼び集めた。メンバーはエシェルトリアの言う通り、味方か中立の者に限られていた。しかもほぼ上級貴族である。


「みんな集まってくれてありがとう。改めて紹介させてもらいます。アルチュール・ゴアティエです。よろしく。」

「アルって呼んでいいか?」


 綺麗な銀髪のオルフェヴルだった。彼の家は中立派閥である。頭の切れるスタンツ公爵の息子さんだし、剣術がべらぼうに強い。お父様のメモからしても味方にして問題ない人材である。むしろ、味方になってほしい。彼もすべて1組だし、学術の試験を一発満点合格していた。前世の記憶を持っている自分とは比べ物にならない天才である。


「あぁ、大丈夫だ。」

「私はオルフェヴル・スタンツだ。みんな、オルフェと呼んでくれ。」


 あぁ、僕は知っている。彼はリア充だ。もう、リア充オーラがすごい。でも、うまく懐に入ってくるし、嫌いになれないのだ。前世なら文句を言っていた人種だが。


「私はセレスティア・ラームよ。セレスでいいわ。」

「よろしくセレス。」


 彼女は味方の家柄であるラーム侯爵家の令嬢である。ラーム家は武闘派一族で、この国の騎士のトップであるグラントロワは現在ラーム家の人間である。セレスのお祖父様がそうであるらしい。クリーム色の長い髪が綺麗である。目つきはなかなか鋭い。噂によるとじゃじゃ馬らしい。


「ぼくも自己紹介して大丈夫ですか~?」

「大丈夫だよ。」

「なにトロトロしてんのよ。自己紹介くらいぱっぱとしなさいよ。」


 セレスが茶髪の少年を責め立てる。マイペースなようでニコニコしながらゆっくり話し始めた。


「あ、僕はケルヴィンと言います~。平民なので皆さまについて行くのは大変ですがよろしくお願いします~。」


 彼は平民であるためあまり情報が入ってこない。貧しい家庭に生まれたが、独学で勉強し、特待生としてこの貴族だらけのアリストに入学したらしい。才能とやる気は申し分ないだろう。それにこのクラスにいるということは魔力量も大丈夫なのだからすごい。ただ、体術クラスは一番下であるらしい。


「あ、あ、あ、あ・・・。」

「あんたも早く紹介しなさい。最後なんだから。」

「え、え、え、え、え、えっと、わ、私はフランシスカ・ゼペルでです。」


 すごいどもっている。短い黒髪の小さな気弱そうな女の子である。しかし、彼女がこの中で一番身分が上だ。なにせゼペル大公の娘である。大公は王族の親族系の家系だけが名乗れる位である。つまり、貴族というより君主に近いのだ。


「ちゃんと喋りなさいよ!」

「まぁまぁ、フランシスカは人と話すのが苦手なんだろう。急かしてやるな。それでアル、なぜ集めたんだい?」


 オルフェさんはさすがである。ユースの次にイケメンである。


「あぁ、ちょっと混み入った話だから時間があるときにみんなうちに来てくれないか?」

「じゃあ、今から行きましょうよ?どうせみんなひまでしょう?」

「僕も行っていいんですか~?」

「わわわわわわ・・・。」


 なかなかまとまりないメンツである。とりあえず、今日うちに来ることになった。もちろんみんなで。


ツンデレを出すのが夢でした。そう、セレスはそのうちツンデレます。

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