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魔道体系学の祖  作者: 五反田鐡ノ進
第1章 幼少期の思い出
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23.お父様のお叱り・後編

 

「叱るのはここまでにしよう。ここからは今後どうしていくかだ。起きてしまったことは仕方がない。どうにかなったのだ。今後もどうにかしていくしかあるまい。」


 確かに、謝ってばかりでは何にも役に立たない。お父様の言葉に僕も心を入れ替え、落ち込んだ気持ちをやる気に変えた。


「まず、ザダンカイ侯爵対策だ。これについてだが、まず、心の置けない友を作りなさい。なるべく上位の権力者の子がよい。加えて、体術が良くできるとさらに素晴らしい。ただし、必ず第二王子派の人間にしなさい。だれが味方で敵かはあとでまとめて渡そう。」

「わかりました。敵でも味方でもない中立な立場の派閥はありますか?いるならその子らは味方にしてよいですか?」

「絶対的に信用できるなら良い。中立もリストに加えたうえで、かつ、安心できる存在かどうかも項目に加えよう。次にミトロファン信仰の過激派対策だ。これはまず、お父様がなるべく数を減らせるよう頑張ろう。マジェステの方にもなんとかメタンの新型をアルが作ったことを公表しないようお願いしてみる。」


 すぐに対策案が出てきて、有効打が仕掛けられるお父様はすごい。さらにお父様を尊敬してしまいそうだ。


「これについてアルが対策できることはないな。エシェルトリアは信用できるから事情を話しておくといい。ちなみにアリストの教員はマルクトの貴族扱いになる。何かあったときに役に立つだろう。」


 マルクトはインペラトルが治めるこのセフィロト国第一の国だ。そこの貴族は最も権力が強いので頼りになる。いざという時にはマルクトに逃げ込めむ足がかりになるかもしれない。


「それから、休みの日に家で稽古をつけよう。アル自身が強くなっておいて損はない。私がみれないときにはユースに頼む。魔術具に関しては・・・まぁどうにかしてくれとしか言いようがない。

「はい。いろいろな防衛手段が思いつくので、休みの日に試してもよいですか?」

「それはぜひとも聞いてみたい。アルはどうやら天才のようだからな。私たちとは違うものの考え方をする。」


 おそらく前世の記憶のおかげですがね。


「わかりました。ありがとうございます。それのいくつかを試す際に、人目につかず、大きい開けた場所が必要なのですがありますか?」

「うーむ、少し遠いが思い当たるところがある。まぁ、そのためには先にヴォリに乗れるようにならなければ。」

「ヴォリ?」

「空を飛ぶ乗り物だ。よく遠出する際に使う。」


 ふむ、そんな便利なものがあるのか。確かに足になるなら必要だ。


「それから、アリストの成績は優秀にならぬよう控えたほうがいいですか?」

「いや、今更だ。むしろ1位を取り続けて目立ち、仲間をうまく増やしなさい。あぁ、体術でワルーイと関わることがあるなら身近な人に押し付けてしまいなさい。」


 ふむふむ、そのためには押し付けても構わない仲間が必要だな。


「とまぁ、こんなものか。定期報告を毎週するように。私がいない場合はお母様にしなさい。そのために聞いていてもらったのだ。では終わりだ。今日はゆっくり休んで明日からまた頑張りなさい。」

「ありがとうごさいます。」


 こうして、長い両親とのお話は終わった。なんだか異世界に来たというのをとても感じる話であった。やることがたくさんだ。とりあえず、自室で頭の整理でもしよう。


これからワルーイはもっと無視されます。不憫(笑)

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