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魔道体系学の祖  作者: 五反田鐡ノ進
第1章 幼少期の思い出
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17.決闘?

 

 ズカズカとワルーイが近寄ってきた。やはり、僕と決闘するつもりらしい。


「おい、おまえは俺とやるぞ。」

「へーい。」


 まぁ、ちょうどいいか。心置きなく攻撃できるし。あまり話したくないので府抜けた返事をしておく。やつの武器は槍らしい。リーチの差を考えると負けるなぁ。そういえば、お父様が言っていたが、ザダンカイ侯爵はあの狸みたいな見た目で槍の名手らしい。一番槍のゲースという二つ名があるらしい。あぁ、ゲースとはザダンカイ侯爵の名前だ。ゲース座談会(笑)息子も槍が武器か。


「おう、さっそく決まったようだな。ではこのペアから始めるとしよう。」


 一番初めの決闘に選ばれてしまった。どうしようか。まだ槍対策を考えられていない。うーん、あ!古い手だがいいことを思いついた。何手で詰められそうか脳を高速回転させて考える。よし、いけそうだ。


「それでは、はじめ!」

「死ねぇぇぇ!」


 開幕早々「死ね」とかやばい言葉を口にしながら突撃してきた。突撃されるのは想定内なので背を向けて走って逃げる。


「逃げるのか卑怯者め!」

「死ねとか言っているやつからは逃げるだろう。」


 つかず離れずの距離で一定時間走ったら、突然止まって振り返る。急に止まられてもワルーイは止まれない。しかも、槍の先は走って疲れたからか標的が定まらないといった様子である。


「これでも食らえ。」


 砂をかける。とっさのことでよけられず、目に入ったようだ。目が見えづらく、構えを解いた隙に回り込みワルーイの首元に木剣を突きつける。


「勝ちだね。」

「な、卑怯だぞ!」

「うーん、確かにアルチュールが勝ちはしたが、体術の試験にはなってないのだ。再戦である。」


 あ、確かに。カーデンの言葉にガックシである。勝つことではなくて体術の度合いを見せてほしかったのだ。いやーこれは、恥ずかしい・・・。しかも再戦とか最悪だ。ワルーイは怒りで息がフーフー上がってる。


「では、位置に戻れ。アルチュールは次、走って逃げることのないように。」


 釘を刺されてしまった。さてどうやろうか。ワルーイに負けるのは癪だが、リーチ差をどうにかしなければ勝てなさそうだ。とりあえず、魔力を纏うのは解除しないでおこう。


「はじめっ!」


 無常にもすぐに再戦が始まった。先ほどと同じようにワルーイは突進してくる。芸のない奴だなぁ。


「今度こそ死ねぇぇぇぇぇ!!」


 だから、殺したらダメだろう。あほなのかな?とりあえず、槍先が来たので左に避けてみる。しかし、そのまま横なぎにして胴を狙ってくる。ユースよりは遅いので簡単に避けられたが、問題は槍の攻撃の仕方をあまり理解してなかったことだ。やばい、当たる!


「よしっ、当たっ・・・。」


 言い終えぬまま吹き飛んだ。ワルーイが。どうやら纏っていた魔力が守ってくれたらしい。2mぐらい飛ばされていった。あー、予想外だけどこれは案外余裕じゃない?でも、体術を披露してないなぁ。吹き飛ばされて地面に打ち付けられたワルーイは、みぞおちでも打ったのか膝立ちになりヒューヒュー苦しそうに息をしている。


「先生、これでは勝負になりません。」

「そ、そうだな。もう再戦はいい。」


 カーデンは完全にドン引いていた。



ワルーイは不憫ですね。アルは普通に戦えないようです。

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