聖女と聖騎士とダンジョンマスター
どうも、最近勉強で頭がいたいです。
そんなこんなでリンネが仲間になりました!
さぁ、自宅へお持ち帰りだ!
邪教の聖女が仲間になりました!
微妙な気持ちだ!
普通の聖女なら良いよ?大歓迎だよ、聖女って良い待遇とか受けるだろうからね。でも邪教って少し違いませんかねー?
しかも、この娘もろ顔バレしてたよな、あいつらも目が血走っていたから、よほど殺したいんだろうか?
つまり街に入った途端見つかって、人生終了ってわけさ。
これは酷い、街に入ったら即終了じゃないですかヤダー。
これらを総合して考えると、俺は街に入れないという結論に至る。
………一体ここに来た理由はなんだったんだ………
仕方ない、ダンジョンに…帰ろう…
「リンネ、これから俺の自宅に帰るんだけど、一緒にどう?」
「あなたの家…ですか…どちらの方に?」
「この森の中だ」
「も…森の中…ですか…?何故そんな所に家を?」
「あー、いやそれはなぁ………」
「なんかわかんないですけど色々と事情があるんですか?」
「あ、あぁ、そうなんだ」
「大変なんですね」
「そうそう、大変なんだよ」
「頑張ってくださいね、それじゃあ行きましょうか」
「そうだな、なるべく早く行こう、神官共に追いつかれたらやばいからな」
俺とリンネはそんな会話をしながら森の中を進んでいった。
〜〜〜〜〜イーゴ大森林〜〜〜〜〜
鬱蒼とした森の中では白い鎧を着た騎士数十人と黒い鎧に奇妙な兜を付けた騎士が何かを待つ様に集まっていた。
「それで、邪教の女は見つかったの?」
奇妙な兜を付けた騎士が白い騎士達に話しかける。
「いえ、それがですね…森を出たあたりで見失ってしまったようなのです。ミブギア騎」
「……クソッ!邪教の犬がッ‼︎我らが聖神に刃向かうなど愚かなる行為ッ‼︎」
「お、落ち着いてください!ミブギア騎!」
「ハァー、ハァー、そうね………」
「それで……ミブギア騎、我々はどうしますか?」
「貴様らは早く邪教徒を捜し出せ!私も出るッ!」
「ミ、ミブギア騎⁈貴女様もですか⁈」
「そうだ!ほら、さっさと行くぞ!数名だけ付いて来い!」
「り、了解しましたッ!」
奇妙な兜を付け黒い鎧を着た女が号令を下すと、周りにいた数十名の兵士は3人ずつ別々な方向に走っていった。
「はぁ…はぁ…まだ着かないんですか……?」
「あぁ、あと5時間位かな」
「えぇ…まだそんな歩くんですか…」
リンネと話しながら歩いて行く途中、ふと、何かを感じ取る。
「ん?………なんか…やな予感がするな」
「そうですかね?」
「あぁ、長年生きてきた俺の勘だ」
「でも、私とあんまり年変わりませんよね?」
「そこは気にすんな………ッ!しゃがめッ」
「えっ⁈なんですか⁈」
「静かに………あれを見ろ…」
俺が指を指す方向には白い鎧を着た騎士が3人で走っていった。
「………あれは…聖信教の兵士ですね…3人1組の捜索分隊ということは、聖騎士がいますね」
「聖騎士?」
「えぇ、神の加護を一時的に受け取ることができる、悪趣味な兜をかぶった変人集団ですよ」
「変人集団…か」
「厄介なのが特殊なスキルを持っている事ですね、騎士によって別々だけど、強いスキルを持っている聖騎士もいるんです」
「そいつらには会いたくないな…よし、ここからは木の影に隠れながら行こう」
「えぇ、そうしましょう」
しかし、この世界には聖騎士がいるんだな、リンネの情報によると悪趣味な兜をかぶった、変人集団らしいが……どうなんだろう?見てみたいな。
聖信教の兵士が森の中を走り回っているから、移動がめんどくさくなったな。
だが、数時間で我が家に辿り着く!もう少しの辛抱だ。
………ん?俺のダンジョンの方から1人の兵士がものすごい速度で走っていった、なんかあったのかな。
「ハァー、ハァー、ハァー、ミ、ミブギア騎ッ!イーゴ大森林の内部にて、ハァー、ダンジョンを発見しましたッ!」
「ダンジョンだと?それはどこだ」
「ハァー、ハァー、このまま4時間程進めば、ハァー、ハァー、次第に見えてきます!」
「………4時間か……よし、変更だ、兵士を呼び出せ、ダンジョンを下調べする、ニルジャーチにも連絡をしろ」
「了解しました!」
…まさか、ダンジョンを見つけるとはね…予想外だけど良しとしましょうか………さてと、早くいって確かめなきゃ。
「少し走るぞ」
「はっ、はいっ!」
「はぁ、あの邪教徒は逃がしたか、なんと愚かなこう…い………だ?」
私の目の前には、2人の男女がいた。
ドーモ、ダンジョンマスターの名無しです。
アイアンメイデンみたいな兜をかぶったやつに見つかりました。
何こいつキモい、顔の部分が妙に高くて、腰の上あたりまで兜が続いてる、キモい。
あ、こいつが聖騎士か⁈マジかよ!
こいつが聖騎士とかマジありえない、夢が粉々になって行く…もっとかっこいいのを期待してた。
「君たち、ここは危険だから早く森を抜けて家に帰るんだ」
「アッハイ、わかりました〜」
「あの…これからどこに向かうのですか?」
「この先にダンジョンがあるらしいのだ、そこで私達聖騎士が攻略の下調べをするの」
「ダ、ダンジョンを攻略⁈」
「なんだ?何か悪いか?ダンジョンは悪だ、潰すのが当たり前だ、そんなことも知らんのか?」
攻略って事はダンジョンマスターを倒すって事だよな…
マジかよ、俺死んじゃうよ!なんとかしないと…
どうする?
こいつを倒すか?いや、なんか強そうだ、辞めておこう。
どうする!俺ッ!
なんとかしてダンジョンから注目を逸らさなければ!
「あの〜聖騎士様はいつもどう行った仕事をしているのですか?」
「仕事?私達聖騎士は街の治安を守り、邪教徒を殲滅し聖神様の天命に従うのだ」
「天命……ですか?」
「そう、五天命だ、聖神様から命じられし五つの天命」
「そうなんですか、知らなかったです」
「知らなかった?貴様、聖神様の天命を知らないとはどう言う事だ!」
「い、いや!し、知ってますとも!聖騎士様!」
「どっちなんだ!ハッキリしろ!」
「すいません!」
変な騎士とそんな話をしていると、後続の騎士達が集まってきた、ヤバイかも。
「ミブギア騎、どうかされましたか」
「なんだ…お前らか、この男が天命を知らないと言うのだ」
「なんて愚かな、聖神様の天命を知らないとは…」
「……ん?そこの女……何処かで見た様な……?」
「確かにそうだな………どこで見たんだっけかな……うーん……あ!貴様、邪教の聖女だな!」
「なんだと⁉︎本当か⁉︎」
「はっ!間違いありません!」
「邪教徒が…!覚悟しろ……!両方ブチ殺してやる!」
な、なんでだ?ダンジョンから気を逸らそうとしてたら、殺すってどう言う事だよ?
ヤバい、マジでヤバい。
VS聖騎士
主人公は勝てるのか⁉︎次の投稿を待とう!