どう見ても洞窟です、本当にありがとうございました。
友達に引かれかけたbinnです。
ですがわたくしは防弾ガラスのハートを持っているので大丈夫です。これからも生暖かい目で見ていってください。
歩き始めて早1時間が経とうとしていたが…何もない、いや正確には木しかない。
「歩いても歩いても木、木、木!いったいどうなっているんだ!そろそろ木以外の物があってもいいだろう」
そろそろ他のものが見たい…
なんて愚痴を言っても意味ないか………
そう思っていた時期が俺にもありました。
「うおぅ、何だこれ…すげぇ…」
急に視界が開けると、そこには崖があった。
高さ10mちょっとあるもので周りより突起しているような地形のようだ。
「ここは見晴らしいいな、ここに櫓とか立てて周りには何があるか調べたいな」
でもそれより前に仮拠点を見つけなきゃなぁ……
近くにないかな。
………………………あった!崖の下に洞窟っぽいのがあるぞ!やったぜ。これで少しは楽になるかもしれないな。
さてどうやって降りようか…
回り道はめんどくさいな、とは言えそのまま飛び降りるのは怖いし…
いや、急がば回れだ、回り道で行こう。
そこら辺をぐるぐる回ってたら低くなっているところがあったから行けたぜ。
よし、洞窟探索の前に周りを見て回ろう。
まずはこの崖か、崖はどうやら地滑りが起きてできたようだな、周りは森に囲まれているし結構いい地形な気がするぞ。
さてと、ついに洞窟の中に潜入だ。
「そんなに暗く無いな、灯りなんて無いよな、何でだ?」
洞窟の大きさは結構大きく、4人で手を横に広げながら入っても余裕があるぐらいだ。
そして洞窟はどうやら地下に続いているらしい、しかも結構深い位置まで。
しかも、光も無いのになぜか明るいままだ、こわっ。
んっ?こんなところに木箱が落ちてる、盗賊の寝ぐらだったのか?
まぁ見つけたからには開けなきゃな。
いや!ちょっと待て俺、野生の勘が騒いでいるぞ。
まずは鑑定先生に聞いてから開けよう。
「鑑定ッ」
名前 無し Lv13
種族 ミミック『木箱』
体力 130
魔力 30
攻撃力 95
防御力 78
俊敏性 72
知性 59
所持スキル
【体力吸収】
【魔力吸収】
【擬態】
称号
【ミミック】
・擬態
あぶなっ!開けてたら俺食われてたわ、鑑定しといてよかった。鑑定先生様々だぜ。
「しかしミミックか、恐ろしいな一歩間違えば死んでいたかもしれないな」
そんなミミック先輩を華麗にスルーして、進むとするか。
が、直ぐに終わりが来てしまったようだ。
行き止まりのようだが、5m×5mの立方体に近い部屋の様だ。
部屋の真ん中には青白いバスケットボール程のガラス玉っぽい何かがあった。何だこれ、街に行ったら高く売れそうだな。
いや!思い出せ俺‼︎さっきのどう見ても木箱にしか見えないものもミミックだったんだ、もしかしたらこれもミミックかも知れない。
「そうと決まれば鑑定だ!」
【ダンジョンコア】
ダンジョンの最深部にあるダンジョンの核。
これがダンジョンから持ち出されると、ダンジョンとしての機能をなくす。
人間の貴族の間で高額な取引をされる。
所有者無し
おぉ、ここはダンジョンだったのか、小さいからただの洞窟だと思った、しかし高額で取引されているだと?つまり俺は一気に金持ちの仲間入りだな。
そうと決まればさっそく持ち帰って、街に行こう。
………しまった、街への行き方がまだわからないぞ。
しょうがない、今日はここで1日を過ごそう。ダンジョンらしいがモンスターがそんなに居ないから、安心できるはずだ。
一旦地上に戻って食料や飲み物を見つけなきゃ、腹が減って動けなくなりそうだ。
戻る途中にミミック先輩がいたのでついでに石を投げてみたら中身を見れた。
キモい、まさか先輩がこんなにキモいとは思いませんでした。
どんな見た目とは言わないが、強いて言うなら箱が真ん中で割れてそこからイカの口がのぞいているような感じだ。
そんな先輩をスルーして外に出て見ると、もう日が暮れかけていた。やべえ早く食料を見つけなきゃ、そう思い周りをちょこっと歩くとパイナップルみたいな物が近くに生えていた。
「まずは鑑定だな」
【ミーバ】
イーゴ大森林に自生する果物。
甘くてみずみずしい。
やったぜ、早速食料ゲットだ。周りには他にも同じ物が生えているから1日ぐらいは持つだろう。
早く洞窟に入って夜を過ごそう。