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プロローグ

 プロローグ


 その者、影の如く闇に紛れし、闇に堕ちた光を捉える。光に映りし、その容姿、正しく今は亡き武者の如く。


「くそ、強盗めどこ行きやがった! まだそう遠くまでは逃げてないはずだ、探し出せ!」


 血眼になって強盗犯を探す警察官たちが、夜の街を徘徊する。


「やっと行ったか、なかなかひつこい奴らだな。急いでこの街から出ていかねぇとまずいな」


 路地裏に隠れ、警察官の捜査をやり過ごした強盗犯は、拳銃を片手に外の様子を伺っていた。そこへ何者かが、足音と立てながら近づいてくる。


「そこにいる強盗犯、自分のしたことに負い目を感じるなら、銃を捨てて、今すぐ警察へ自首しに行って下さい」


「だ、誰だ⁉︎」


 路地裏に差し込む僅かな街灯の光に照らされ、現れたのは腰に刀をかけた青年だった。


 銃だけでなく胸元にスタンガンと腰に小型銃、中々用意周到な強盗犯だな。


 青年は、強盗犯が身につけている、武器の詳細を把握しながら、強盗犯に近づいてくる。


「なんだよ、ガキじゃねーか。それに刀なんか古いんだよ! 今は銃の時代なんだよ!」


 そう言うと、強盗犯は右手に持っていた銃を構えて、青年の方へ向けた。


「自分のためです。銃を捨てて下さい」


 抵抗してくる強盗犯に対して青年も胸元から銃を取り出し、構えた。


「俺だって銃くらい持っているよ。だから無駄な抵抗はせずに、自首して下さい」


 青年は胸元から銃を取り出して、呼びかけるが、強盗犯は聞く耳を持とうとしない。


「だから、ガキがなめてんじゃねーぞ!」


 強盗犯が銃を発砲しようとした瞬間、発砲音と共に犯人の右手に電撃が走った。


 青年が銃を発砲したのだ。しかし、青年の持っている銃は、銃弾の出る銃ではなく、電撃の出る電撃銃だった。


「このまま、刀を使って敵を制圧してください」


 青年が耳に付けているINYイヤホンから、機械が発する声のようなものが聞こえてきた。


「了解」


 青年の声と共に、強盗犯は倒れこんだ。その場には静寂が訪れた。


「なんだ、この程度の力か。最強の兵器とは言っても、人間の暮らしに慣れて、おちてしまったか。これなら作戦に支障はなさそうだな」


 建物の屋上から路地裏を覗き込んで、青年は一人囁いた。青年は囁き終えるとその場を立ち去って行った。


 青年は男を拘束すると、路地裏の暗闇へと歩き始めた。青年が少し歩くと、前方から少女の声が聞こえてきた。


「さすがですね、先輩。強盗犯が逃げ込む位置を予測して、警察より先回りするなんて、やっぱり人間離れした、予測力ですね」


 少女の顔は暗闇に隠れて、はっきりとは見えないが、青年は声と喋り方を聞いて、知り合いだと気付いた。


「俺よりも早くここに来てた君も人間離れした予測力だと思うけど」


「あれ、バレちゃってましたか? 完璧に隠れられてたと思ったんですけど」


「隠れは完璧だったよ。だけど、あんな強い視線を浴びてたら、気づかないはずないよ」


「視線かー! 先輩の技かっこいいから、見惚れてガン見しちゃうんですよ」


 屋上で覗いてたあいつは何だったんだ。殺気を操るほどの力を持っているみたいだったけど……


 青年は心の中でそう言うと、少女と会話していることを忘れて、嫌な予測をどんどんと増大させていった。


「って先輩、私の話聞いてますか? さっきからぼーっとして、全然聞いてるようには見えないんですけど」


「えっ⁉︎ ああ、ごめん聞いてなかった。悪いんだけどもう一回言ってくれる?」


「もういいですよ!」


「私が悪かったです! 先輩が戦いの時以外鈍いこと忘れてました」


 そう言うと、少女は不機嫌そうに暗闇へと去って行ってしまった。


「なんか怒らせる事言ったかな俺……」


 そう言うと青年も、暗闇へと去って行った。


 




 

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