10.その野盗の裏にいるのは暗殺者
「お疲れ様です。後は宿屋の方で確認をしてもらって下さい。
それにしても今日は異世界人の方々の返還が特に多いですね」
マリウスは異世界人が召喚される部屋の扉を閉めて、宿屋の依頼で異世界人を運んできた2人の冒険者に労いの言葉を掛ける。
「今じゃ離魂睡眠しっぱなしの異世界人が多いですからね。
マリウス司祭も毎日大変じゃないですか?」
「毎日と言うほどではありませんが、やはり異世界人の召喚部屋からの返還は多いですね」
2人の冒険者の内の1人――スティードが連れてきた冒険者の人数を見ては、毎日対応しているであろうマリウス司祭の苦労が目に浮かんでいた。
3年前に女神アリスにより異世界との交流で数多くの異世界人が天と地を支える世界に訪れるようになった。
異世界人は女神アリスの力により天と地を支える世界で新たな肉体を得てこの世界で生を受けるのだが、異世界人の本来の生まれである異世界での生活もあるため、お互いの世界を魂魄が行き来して活動しているのである。
その為、異世界での生活が忙しくなり、天と地を支える世界に来れなくなると、この世界に残してある肉体が魂魄の無いまま残り続けることになる。
大抵の異世界人は宿屋で離魂睡眠をして異世界へ戻るのだが、宿屋にしてみればいつまでたっても帰魂覚醒しない異世界人の対応に困り果てるのだ。
そこで宿泊期間が過ぎた異世界人の宿泊客は、冒険者ギルドへ依頼してAlice神教教会の召喚部屋へ運んでもらう依頼を出すのだ。
中には宿の従業員が自ら運ぶこともあるが、余ほど暇でない限りは冒険者ギルドへ依頼を出すのがほとんどだ。
最近では長期の離魂睡眠の異世界人が多くなり、Alice神教教会へ運ばれる数も増えていて教会での業務を多少圧迫しているのだ。
「天と地を支える世界に戻って来れないんだったら初めからAlice神教教会で離魂睡眠をすればいいんですけどね。
そうすれば宿泊費の負担も減るのに」
もう1人の冒険者――リードはこの依頼を受けるたびに異世界人の行動に少々疑問を覚えていた。
そんなリードにマリウス司祭はやんわりと窘める。
「彼らにも彼らの事情があるのでしょう。
本来なら直ぐに戻ってくる予定だったのかもしれないのが、異世界で厄介事を抱えてしまったのかもしれません。
またこちらの天と地を支える世界では健康な肉体なのかもしれませんが、向こうでは病気になっているのかもしれない。そうすれば簡単にこちらに来ることもままならないでしょう」
「そうか、向こうの事情もあるんですよね」
リードは自分たちの世界の事しか考えていなかった事に反省をし、そのあたりの事を異世界人でありクランメンバーの同期のザックに聞いてみようと考える。
「それでは僕たちはこれで失礼します」
スティードとザックはAlice神教教会を後にし、依頼官僚の報告をするために西区にある宿屋へと向かう。
「すまないな。こんな依頼に付き合ってもらって」
スティードは隣を歩くリードへ謝罪の言葉を掛ける。
今日のスティードのお目付け役がリードとなっており、スティードは日課の冒険者ギルドのE級依頼である離魂睡眠者の返還を受けたのだが、リードはそれに付き合って一緒に依頼を受けたのだ。
「別にかまわないよ。初心忘れべからずってね。D級に上がったからってE級の依頼を蔑ろにしていいわけじゃないし」
「そう言ってもらえると助かるよ」
「寧ろスティードがこの依頼を受けているのが意外だったね。
君の事だからこんな依頼より正義の行いが最優先だ!言うかと思っていたんだけど」
「・・・リードが僕をどう思っているかよく分かるセリフだね。
確かに僕は困っている人を助けるために行動しているけど、この依頼だって困っている人を助けることに繋がっているじゃないか」
「まぁ確かにね。そもそも依頼のほとんどが困っている人からのものなんだけど。
だからと言って1人で突っ走って周りに迷惑をかける行為はいただけないよ?
特にこの間の火竜の件とか」
リードの少々手痛い言葉にスティードは少し申し訳ない顔をしながらも少しばかりの言い訳をする。
「あの件はデュオさんにもこってり絞られたよ。
確かに1人で突っ走らずにデュオさんにでも相談すればよかったんだ。チルちゃんを助けること自体は間違っていないんだから、ちゃんとした方法を考えれば誰にも迷惑を掛けないはず」
「まぁ確かにそのチルちゃんを助けるために最初に行動を起こしたのは間違いなくスティードだからね。
チルちゃんも母親も感謝していたみたいだし、スティードのやろうとしていることは間違っていないんだよね。ただ方法がねぇ~」
スティードの巻き起こした騒動は確かに周りに迷惑をかけているが、決して周りの評判は悪いわけではない。
迷惑を掛けられた方は堪ったものじゃないが、助けてもらった方にしてみれば感謝に値するものばかりだ。
迷惑を掛けられた方も行動理由を知っているが故に心の底から激怒するわけにもいかず、やり場のないイラつきだけが残り皮肉を込めた二つ名が横行しているのだ。
「そう言えばその火竜なんだけどA級魔物なのにD級なり立ての君がよく倒そうなんて思えたものだね。
その辺は考えなしの正義バカだから為せる行動なのかな?」
「考えなしの正義バカ・・・リードが俺の事をどう思っているかよ~く分かるセリフだね。
別にあれは倒さなくてもいい依頼だったんだよ。火竜の血があればよかったんだから、最初は寝ている隙にでもちょこっと血を採取出来ればと思ってね」
「うん、やっぱり君バカでしょ?」
「正義バカからただのバカに成り下がった!?」
「最終的には火竜3匹に立ち向かおうとしたみたいだけど、普通はD級で挑もうとは思わないよね。
・・・・・・あ、もしかして君、祝福とか持ってたりする・・・?」
リードはウィル達にその時のスティード達の置かれた状況を聞いたのを思い出しながら話していたが、聞けば聞くほど状況的におかしい事に気が付いた。
その結論が祝福ではないかと。
「あ~、内緒にしているわけではないけど、確かに僕は祝福を持っているよ。超微妙なのを。
まぁその祝福があったから火竜に立ち向かってはいけたんだけどさ」
「やっぱり、何かおかしいと思ったんだよ。バカだから敵の強さも分からないのかと思ったんだけど、そうじゃなかったんだね。
それでどんな祝福なの?」
「リードの僕の扱いが段々酷くなってきているのは気のせいか・・・?
言っておくがさっきも言った通り僕の祝福は超微妙だぞ。僕の持っている祝福は絶対幸運。
絶対的幸運がある代わり、絶対的小さな不幸が連続で降りかかる祝福だよ」
スティードの持つ絶対幸運は結果的には幸運ではあるのだが、その結果に至る過程で不幸が降りかかるり最終的に幸運の絶対値がプラスになると言う祝福だ。
例を挙げれば飛竜などに咥えられ遥か上空から落とされたとしても、その途中で別の飛竜に連続でぶつかり落下速度が減って地面にぶつかっても死ななかったり、相手がどんなに強くても躱されてしまいそうな攻撃も、偶然敵の弓矢が手に当たり軌道がずれた攻撃が相手に当たると言う幸運なのか不幸なのかよく分からない祝福なのだ。
「へ、へぇ、それはまた珍しい祝福だね。それじゃあ火竜に挑んだとしても死ぬほど酷い目に遭うけど死なないだろうと」
「そうだな。結果的には火竜に挑む直前にこけて気を失ってしまったんだが」
リードはスティードから絶対幸運の説明を聞いて顔をひきつらせながら何とか会話を続けながら思った。
・・・確かに超微妙だね、と。
確かに考え方によっては火竜の前でこけると言う不幸があったから仲間からの救助で助かったとも見れる。
「それでこの祝福の厄介なところは、実はパーティーメンバーにも若干影響が出るんだよ」
「え? それってパーティーメンバーにも不幸が襲い掛かるって事?」
その言葉を聞いてリードはスティードの迷惑騒動は実は絶対幸運の祝福が原因の一端ではないかと思ってしまった。
そんな考えを遮るようにスティードは立ち止まり彼方の方を向いていた。
「ん? 何か叫び声が聞こえないか?」
「え? そんなの何処にも・・・あ、聞こえた!」
スティードに合わせて耳を澄ませてみると向かっている西区の奥の方から子供の声が聞こえてきた。
スティードとリードは弾かれたように声のする方へと駆け出す。
人気のいない裏路地にて2人の子供が如何にもと言った悪者顔の男達に押さえつけられているところだった。
髭面の毛皮のベストを着たガタイのいい男とスキンヘッドの顔に傷がある男の2人が子供を抑えつけて、もう1人の全身黒ずくめで布で口元を隠している男が周りを警戒している。
リードは素早く状況を把握し様子を伺おうと身をひそめるが、スティードはお構いなしに男達に剣を抜いて襲い掛かる。
「ちぇりゃぁぁぁぁっ!」
突然襲い掛かってきたリードに反応して黒ずくめの男は慌ててその場から離れる。
黒ずくめの男が避けた隙をついて子供たちを抑えていた男達に2撃目を振るう。
当然第1派の攻撃があった時点で髭面とスキンヘッドの2人は子供を話して距離を取っていた。
スティードは子供たちを背にして男達に剣を向ける。
「おいてめぇ、何のつもりだ? 正義見方ごっこなら他でやってな」
「断る! 貴様たち悪党には僕は屈しない!」
突然現れたスティードに驚いたものの男達は各々の武器を構えて闖入者を排除しようとする。
「ああもう! 少しは様子を伺う事を覚えようよ! 状況を把握してデュオさんに報告してからでも遅くは無いと思うけど」
スティードが飛び出してしまったので仕方なしにリードも子供たちの前に出て杖を構えた。
「う、確かに仲間を呼ぶと言う手段もあったね。
だけど・・・僕はその間に子供たちが怯えている事を考えると我慢できなかったんだよ。
少しでも早く解放して上げなきゃと思ってね」
「はぁ~、正義バカもここまで来ると清々しいね。
こうなったら腹を括るしかないか。少しでもスティードの『幸運』の御裾分けに期待するよ」
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
デュオは子供たちが誘拐されそうになった現場へと急行していた。
院長室へ駆け込んだシスティナの話によると、年長組の下の子供たち5人ほどが外で遊んでいる時に事件は起こったそうだ。
孤児院では年長組になると15歳で独り立ちするために少しずつ孤児院の仕事を手伝っている。
とは言え年長組になったばかりの子供たちに大きな仕事を与えるわけにもいかず、小さな仕事を手伝ってもらう形になるため仕事そのものは直ぐに終わってしまうのだ。
後は子供たちの自由時間と言う事でそのまま外へ遊びに出かけたと言うのだ。
遊びに出かけた先に地元と思わし1人の子供と仲良くなり思い思いに遊んでいると、そこへ大人6人ほどが孤児院への道を教えて欲しいと近寄ってきたのだが、地元の子供が突然「人攫いだ!逃げろ」と叫び煙玉で視界を塞いだ隙に逃げたそうだ。
だが6人の内2人が逃げた先には3:3と二手に別れた人攫いが先回りしていて押さえつけられた。
丁度そこへ冒険者らしき2人組が現れ2人を逃がしてくれたそうだ。
何でも2人を逃がすために冒険者2人は大怪我を負ってしまったので、システィナと一緒に院長室へ駆け込んだ2人の子供がお兄ちゃんたちを助けてとデュオに泣き縋ったという訳だ。
デュオは残りの3人と地元の子供が心配だったが、まずは先に冒険者2人の助っ人へと思い急いで向かった。
もし子供たち3人と+1人を攫われてしまった事を考え、その人攫いを締め上げ誘拐組織の情報を入手する為でもあった。
2人が示した場所へとたどり着いたデュオは止めを刺されようとした2人の冒険者を目にした。
デュオは予め唱え置いていた呪文をすぐさま解き放つ。
「ホーミングボルト!」
デュオより放たれた無属性魔法の十数の自動追尾弾は止めを刺そうとした人攫い2人に着弾し弾き飛ばす。
冒険者2人がスティードとリードだったことに驚きつつもデュオは人攫いと2人の間に割り込み追撃の呪文を唱える。
と、そこで人攫いが3人だったことを思いだし3人目を探し出そうとした瞬間、背中にゾクりとした寒気が襲い掛かった。
「デュオさん、後ろ!」
リードの声と同時にデュオは身を屈め3人目の攻撃を辛うじて躱す。
2人から引き離されてしまうが、デュオは追撃の呪文を3人目に向かって放った。
「ストーンウォール!」
地面からの奇襲――円錐状の石壁の攻撃を放つも3人目は闇に溶けるようにして躱していた。
「デュオさん、気を付けて。そっちの2人は大したことないけど、今の顔を隠した奴はヤバいです」
「・・・そうね、明らかに動きが違うわ」
再びスティード達の前に庇うように立って杖を構える。
3人目の布で口元を隠した男はどういう訳か攻撃を躱したと同時に目の前から姿を消していた。
ちらりとスティードを見れば手を押さえた脇腹から血を流していて、顔色が青ざめている。
どうやらただの出血だけじゃなく、毒による攻撃も受けているみたいだ。
これらの事を推測するに3人目の男は暗殺者の可能性が高い。
リードの方は毒による攻撃は受けてないようで腕に傷があるだけだ。
3人目と相対している間に2人の男――髭面とスキンヘッドが立ち上がり忌々しげにデュオを睨みつけていた。
「ちっ、いちいち邪魔ばかりはいりやがって・・・」
「おい、よく見て見ろ。この女結構上玉だぜ。逃がした子供よりもこっちの方が得なんじゃねぇか?」
「おお? ホントだ。こりゃあ頭に子供を逃がした代わりの言い訳がたつな」
16歳と言う大人に差し掛かる発展途上の年齢ではあるが、デュオの容姿はそれなりに整ってはいる。
少々幼い感じが見受けられるが、それは年齢が上がるにつれて美しさへと変わっていくだろうと予想される。
そして流れる様な黒髪が赤色の装備らによってより一層際立ち、美しさを増していた。
「人攫いってのは・・・女性は商品じゃないっての! お生憎様、あたしはあんた達に簡単に御せるほど安い女じゃないわよ!」
デュオは3人目に警戒しつつも捕縛の為の呪文を輪唱呪文で2つ唱える。
「チェーンバインド!」
地面より現れた鎖により髭面とスキンヘッドは絡み取られて動きを封じられた。
無属性魔法の鎖により3分間男達は身動きが取れなくなる。
そして呪文を唱え終わった隙をついて、デュオの頭上に現れた3人目が首裏目がけてナイフを振り下す。
そのナイフは毒々しい液体に濡れていた。
おそらくスティードを犯している毒と同じものだろう。
だがデュオは呪文の終わり際を狙われるのが分かっていた。
いや、敢えて隙を作り出して誘い出したのだが、まさか上からの攻撃とは思わず咄嗟に杖を頭上に振りかぶり何とかナイフの軌道をずらして避けることに成功する。
デュオは転げるように躱しながらも3人目の着地目がけて腕を突きだし2つ目の呪文を解き放つ。
「スタンボルト!」
「ぐぁっ!?」
見事魔法を当てることに成功し、3人目の男はその場に痺れて蹲った。
後は魔法の効果が切れる前に縛り上げておけば、衛兵に突き出すなり、シフィルを通じて盗賊ギルドで情報を聞き出すなりすれば子供たちの行方も分かるだろう。
そう思ってチェーンバインドで縛り上げられた男達を見た次の瞬間、スタンボルトで痺れていたはずの男はその場から姿を消していた。
そして再び髭面とスキンヘッドの男の方を見ると鎖だけ残して消え去っていた。
「・・・うそ、逃げられた・・?」
おそらく3人目の男が2人を連れ去ったのだろう
間違いなく3人目は痺れて動けなかったはずだ。
にも拘らず麻痺から抜けだし一瞬の隙をついて解けるはずのない鎖の束縛から2人を連れ去った。
デュオは3人目の男の実力に戦慄した。
その気になればデュオをも始末できたのではないか。ここで3人目が引いたのは幸運だったのかもしれない。
そう思えるほどの衝撃だった。
「ぐっ・・・デュオさん、奴らは・・・?」
「どうやら引いたみたいね。逃げられたのは悔しいけど今は貴方達の手当てをした方がいいわね」
スティードの苦しげな声に毒による攻撃を受けていたことを思い出して慌ててポーションを取り出す。
取り出したポーションは錬金術師のエルフォード試作、覚醒ポーションだ。
患部に降り掛け、人間の潜在能力を一時的に引出し治癒力を高めるポーションだ。
当然毒には効かないが、潜在能力を高め毒による抵抗を上げる為でもある。
覚醒ポーションを掛けた後、出血による傷口を塞ぐため治癒魔法を掛ける。
続いてリードにも治癒魔法を掛けて腕の傷を直し、クランホームへ行ってティラミスを呼んでくるように頼んだ。
「確か今日は天と地を支える世界に来ているはずだから急いで来てもらって。
毒の治療は彼女じゃなきゃ難しいわ。多分スティードの受けた毒は致死性の高いものだと思うから一刻を争うの」
「わ、分かりました!」
あの3人目の男は暗殺者で間違いないだろう。そうなればスティードの受けた毒もかなりヤバいものだと言える。
応急処置として覚醒ポーションを使ったもののいつまでスティードの毒の抵抗が持つのか分からないのだ。
リードは言われるがままに駆け出して『月下』のクランホームへと向かった。
スティードは危うげながらも毒の治療することが出来た。
リードによって連れてこられたティラミスが解析の魔法で毒の種類を割り出し、それに対応した解毒魔法を掛けて事なきを得た。
ティラミスの話によるとスティードの受けた毒はパラヴェノ毒と診断され、急所に受ければ即死もあり得る猛毒だと言う事だ。
運がいい事に懐に入れたポーションのお蔭で辛うじて急所は外れて、そのポーションごと体内に毒が入った影響で即死までには至らなかったと。
スティードはそのままブルブレイヴ神殿の治療院に運ばれた。
ブルブレイヴ神殿の治療院は冒険者御用達の施設であるがため、それなりの神官が詰めている。
まぁその分治療費もそれなりにするのだが。
デュオはこの誘拐事件について考える。
まず子供の誘拐事件に暗殺者が出てくること自体があり得ない。
誘拐事件の裏に何かが隠されている――?
デュオはもしかしたら孤児院の誰かに何かが秘密が隠されているのだろうかと考える。
身寄りが無くなった子供たちだが、その実やんごとない身分の生まれがいる――?
それとも子供たちが何かの秘密を知ってしまったのか――?
そしてもう1つの可能性にも気が付く。
一緒に居たと言う地元の子供――いや、本当に地元の子供なのだろうか。
もしかしてその子供にも何か暗殺者に狙われるような秘密があるのかも、と。
そのことに気を付けながら子供たちを取り戻すため、デュオはまずは情報を集めようと仲間の盗賊が元へと向かった。
次回更新は3/4になります。
 




