なっさんの裏話其の壱(苦労)
今回はデータ解説ではなく、インタビューみたいなパートになります;
※選手名、高校名などは架空のものです
…談話室…
とある談話室にスーツを着た男が入ってきた。談話室の中では弐科がいつものように野球帽をかぶって待っていた。
ヅケ「どうも!弐科さん今日はよろしくお願いします!」
弐科「おう!よろしくな!アルジはん!」
アルジと呼ばれた男は慌てたように否定した。そしてその拍子にメモ用のペンを床に落とした。
ヅケ「アルジ?お、俺はアルジじゃないですよ!通りがかりのインタビュアー、『ツケルヅケ』ですよ!」
弐科「ツケル…まあええわ。よろしくな!ヅケはん!」
弐科は笑いながらツケルヅケ(?)に落としたペンを渡した。
ヅケ「こちらこそ…って名前覚えてるじゃないですか!」
弐科「ハッハー!ばれたか?」
弐科はおどけた表情を見せた。
ツケルヅケはとりあえず気を取り直してインタビューに入った。
ヅケ「ではまず、今回の調査したチームの中で一番苦労したところはどこですか?」
弐科「そうやな~…長崎の『黒雲城高校』はかなり苦労したな…」
弐科は思い出すかのように帽子のつばを触った。
ヅケ「黒雲城高校と言いますと、現在の地区予選の2回戦で御影第一高校と戦うことになっている高校ですね」
弐科「あのチームの投手、織田がなかなかの曲者でな、変化球が多彩なんや」
ヅケ「プロの選手で例えるとしたら?」
弐科「せやな、石川ミリオンズの田浦か、神宮フェニックスの大林くらいのところやね。キレのあるスライダーといい際どいコースへ投げるところといい、素質はあるで」
ヅケ「では、黒雲城高校の調査で一番苦労したのはどのあたりですか?」
弐科は照れ臭そうに笑った。
弐科「それがな、ウチ漢字が弱くてな、そのチームの選手がほとんど読めへんねん;」
弐科はそういうと、ツケルヅケに黒雲城高校の選手表を見せた。
~実際の中身~
1:(中)東雲
2:(遊)八月一日
3:(三)弓立
4:(左)卍山下
5:(一)三枝
6:(右)九十九
7:(投)織田
8:(捕)石見
9:(二)東風屋
ヅケ「…えっと…これ本当に人の苗字ですか?」
弐科「最初は織田以外わからんかったわ;」
ヅケ「とくに四番の方は芸名か何かですか?」
弐科「確かに芸名っぽいが本名やと;」
弐科とツケルヅケは互いに苦笑いした。
弐科「だから名前をいちいち確認せなあかんねん;いや~苦労したわ;」
ヅケ「控えメンバーもこんな感じだったんですか?」
弐科は首を振った。
弐科「意外にそうでもないねん;ホレ」
弐科は控え選手の書いてある表を見せた。
~実際の中身(控え選手)~
投手
10:一富
13:条士
17:寺山
捕手
11:弐部
15:科屋
内野手
12:松尾
14:坂上
外野手
16:建田
18:設楽
ヅケ「確かに…しかしこの並び、何と言いますか…」
弐科「ウチもそう思ってんねん;」
2人はまた苦笑いした。
ヅケ「でも実力では…」
弐科「せやな、中の上と言ったところや。ただ織田のピッチングが生きとる限りはなんとかなるやろうと思っとる。攻撃に関しては文句なしの攻め方をしとるからな!」
弐科は得意げに笑顔を見せた。
ヅケ「そうですか!対戦高校が御影第一高校ですが?」
弐科「せやな;御影は守りが堅いからな;黒雲城高校やったら守りを、御影第一高校やったら攻めに課題があるから、そこを克服した方の勝ちになるやろうな!」
ヅケ「わかりました!…なんだか黒雲城高校をさらっと紹介しただけのインタビューとなりましたが、今回はここでお時間のようです。また次回よろしくお願いします!」
弐科「おう!またよろしく!アルジはん!」
ヅケ「はい…じゃなくて!俺はツケルヅケです!というわけで今回はここまで!さようなら!」
アルジ…もといツケルヅケと弐科は互いにお辞儀して、談話室を後にした。
ちなみにあのメンバーの読み方
1:しののめ
2:ほづみ
3:ゆだち
4:まんざんか
5:さえぐさ
6:つくも
7:おだ
8:いわみ
9:こちや
全部読めた人はすごい!
また、控えの方…2人が困惑した理由が一瞬で分かった人は(ある意味)すごい!?