誰がサンタ??
「クリスマスにはサンタさんがプレゼントを持ってきてくれるのよ。」
それは、子供の頃からママとパパに言われてた言葉。でも、サンタを見た事がない男の子は、あるクリスマスの日に聞きました。
「サンタは本当にいるの??」
ママとパパはニッコリ笑いました。
今日は待ちに待ったクリスマス。
「サンタさんにだけ、お願いしたんだ。」
男の子は嬉しそうに、ママとパパにはなします。
夜になって、男の子は眠くなってきました。
「今年こそはサンタさんに会うんだ。」
しかし、いつの間にか男の子はぐっすり寝てしましました。
するろ、枕元がゴソゴソ動きました。
「あ、サンタさんかも。」
目を覚ました男の子はそっと目を開けました。
しかし、そこにいたのは男の子のパパでした。男の子はガッカリして、そのまま目を閉じます。
「やっぱりサンタさんはいなかったんだ。」
朝起きると、もちろん枕元にはプレゼントがありました。
「おはよう。」
男の子は嬉しさ半分、寂しさ半分。
そのな男の子の様子を見て、パパが声をかけました。
「どうしたんだ?」
「パパ、サンタさんはいなかったんだね。夜、見たよ。パパが僕の枕元にいたんだ。」
パパの顔はみるみる、寂しそうな顔になります。
「嘘つき、パパもママも嘘つきだ。」
男の子は、プレゼントを持ってそのまま外に飛び出しました。
しばらく歩くと、きょろきょろ何かを探してるおじいさんに会いました。
「おじいさん、何してるの?」
「ああ、探し物をそてるんだ。」
おじいさんはふと男の子の手元のプレゼントを見て言いました。
「それはサンタさんからのプレゼントかい?」
「・・・違うよ。パパだよ。夜中に見たんだもん。」
その言葉におじいさんは寂しそうな顔をしました。
しばらく男の子はおじいさんと一緒に、おじいさんの探し物を探していました。
おじさんは、キョロキョロ。
男の子も、キョロキョロ。
でも、なかなか見つかりません。
「おじいさん、その赤い帽子ってそんなに大切なの?」
おじいさんはにっこり笑いました。
しばらく歩くと、真っ白な雪の中に赤い帽子がちょこんと顔を出してるのは見えました。
「おじいさん、あれじゃない?」
男の子は駆けより、ザザッと引っ張りました。
「これだよ。」
おじいさんはそう言うと、男の子と帽子をギュッと抱きしめました。
「おりがとう。」
おじいさんはその帽子を被ると、どこからかトナカイの引いたソリが現れました。
「あれ?おじいさんって。」
おじいさんは、男の子をソリに乗っけるとそのまま空を駆けあがりました。
「あそこが、君のお家だね?」
「知ってるの?」
「そりゃ、そうだ。私がそのプレゼントを持って行ったんだから。」
「え?サンタさん?」
「最近の家には、煙突が無くてね、パパに頼んだんだ。」
「サンタさんなんだ。」
男の子は、横からギュッと思い切り抱きしめました。
サンタさんはただにっこり笑っていました。
家の前で男の子は聞きました。
「また、来年来てくれる?」
「もちろん、良い子にしてたらね。」
サンタさんはそう言うと、空に消えていきました。