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陽キャにはわからない

私は大学生ですが、これは高校生の時に書いたエッセイです。

私は友達とほとんど一緒に帰らない。方面が一緒の子がとてつもなく少ないというのはある。だが、友達と一緒に帰っても駅で別れるし、その後どこかで寄り道するという発想も私には浮かばない。

私はスタバに一回も行ったことがない。スタバのコーヒーは本当にコーヒーなのか、サイズはなぜスタバ独自の言い方なのか、そもそもスタバに陰キャJKが一人で行っていい所なのか。何も分からない。 それに、わざわざ行こうとも思わない。行かないくせに、新作のチェックはしている。

いつもフードコートがあるスーパーの中を通って帰るのだが、マックの前などにはいつもキラキラ高校生がいる。私はいつもそれを横目に見て帰る。私だって、お腹が空いていないわけではない。なんならいつもフードコートを通る時間には、腹の虫が大集合してリズミカルな演奏会を開いている。美味しそうだな、食べたいなとは思う。だが、家に帰ったら夜ご飯が待っている。それなのに、ご飯前に友達と食事をするというのがよく分からない。短いスパンで二食食べられる大食漢ならいいが、そういうわけでもないと思う。大体フードコートにいるのは、短いスカートから細い足をのぞかせるJKか、ツーブロのいかにも運動部なDKである。おそらく、親には夕飯いらないと伝えてあるのだろう。

しかし、そんな私でも寄り道したことはある。一人でクレープ屋に行ったのだ。

テスト最終日の十四時頃。家の最寄駅近くのクレープ店で、テスト終わりだと思わしきキラキラ陽キャJKの横のベンチに一人座って食べた。音楽を聴きながらだったので、何も悲しくはなかった。周りからは、学校帰りの哀れな陰キャぼっちが悲しくクレープを食べている光景が見えていたのだろう。

その時も、誰かを誘おうとか学校の近くの他のクレープ屋に友達と行こうとは思わなかった。

クレープを食べながら「私って悲しい人間なのかな」と思った。正直、クレープ屋を乗り越えたらどこでも一人で行ける気がしてきた。サイゼリヤも、カラオケも、ラーメン屋も。

だが、友達といたくないというわけでもない。話すのは好きだし、学校で一人になった時は友達に話しかけに行ったりする。ただ、放課後までは友達と一緒にいたくないかもしれない。それが、悲しいJKが至った結論である。

私は、友達は狭く深くのタイプである。友達百人作るぞ!なんて目標に掲げていた時期が私にもあった。だが、よくよく振り返ってみれば、本当の友達よりも広く浅くの友達もどきは百人をゆうに超えているかもしれない、と。自分のこのよく分からない心理の状態のままで、将来友達なんか出来るのだろうか。友達もいない、もしかしたら結婚もしない、部屋は惨劇の後のような状態。私ならありえる。そのまま孤独死を迎えるんだと思うと、恐怖で夜しか眠れなくなってしまう。とりあえず、大学での最初の目標は入学式で隣の席の子に話しかけることにしようと思う。


最近暑すぎますね。これでまだ梅雨明けじゃないっておかしくないですか?

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