緊急事態!灯る命
飛行機が墜落すれば、たくさんの命が危うい。
敵から迎撃を受ければ、フライヤーひとつの命が危うい。
5人が航空学校に入学してから、数日が経った。
司令官が言った。
「生活には慣れたか?無理すんなよ。スターマ、アミサ、お前らの乗る旅客機は最新型『Let's fly in the sky』だ」
アミサがツッコんだ。
「あー…『Let's fly in the sky』?あまりにもそのままというか…なんと言うか…だって直訳すると『空を飛ぼう』ですよ?」
司令官はうなずいた。
「ほんとそれなwww校長のネーミングセンスがどうかしてるもんでね。とりあえず、機能は文句なしだから我慢してくれ」
スターマは思った。
(ここの校長絶対まともじゃねえ…)
ホッパースが言った。
「まあ、ノリでなんとかなるでしょ」
ドコスはあきれた。
「そうだといいけどな…」
アニマは、
「…こういう奴いたほu…」
ドコスがすぐアニマの口を塞いだ。
「お前、もうその口を開くな。メタ発言製造マシンが」
スターマが尋ねた。
「司令官、初フライトはいつなんですか?」
司令官が答えた。
「1か月後だな」
スターマとアミサは、
「了解です!」
ふたりはキリっとした表情となった。
─ドコスが務める、軍事課。緊急事態に備えて、24時間体制で監視されている。すると…
「緊急事態発生、緊急事態発生。直ちに出動してください」
こうなると、学校の上下関係はなくなる。
「急げ!侵攻だ!」
そう切羽詰まってさけぶのは、超エリート、ガマ。少し前から、星と星同士の戦争が始まったのだ。この星自体は関係ないが、理不尽な侵攻を受けている星を支援している。
ドコスはすぐに戦闘機に乗り込むと、無線を持ってアナウンスした。
「空からの攻撃を開始しよう!」
兵士が言った。
「了解!直ちにワープをする!」
目的の星にたどり着いた。しかし、もう手遅れだ。激戦が繰り広げられ、火の海となっている。
こちらの動きを読まれているのか、空で敵機が待ち構えていた。ガマがさけんだ。
「おい、新人!お前にできるのか!?」
即座にドコスが答えた。
「くそっ…!やってみるしかない!」
ガマが言った。
「死ぬんじゃねえぞ…!」
彼の声は不安に包まれていた。
「総攻撃開始!!!」
あまりにも劣勢だ。兵士からガマへ連絡があった。
「隊長!ドコスから反応がありません!」
ガマは息を飲んだ。
「なんだと!?すぐにドクターヘリを要請しろ!」
「了解!」
臨時の兵士病院へと運ばれたドコスは、すぐにドクターヘリに乗せられ、帰還した。
ドコスの容体を知ったスターマたちは病室に駆け込み、見守った。司令官が言った。
「アニマ、お前が治療をしろ」
「…はい」
アニマは静かに返事をした。続けて、
「だって、大切な仲間ですから…」
助かるかはわからない。一筋の希望を信じるしかない。
果たして、彼は一命を取り留めることができるだろうか。