⑴ちょっと暇すぎやしませんかね?
魔理沙主人公?の小説です。序盤は色々な人物が出てくるので魔理沙がそこまで目立ちません。テーマこそアクションにはしましたが、コミカル要素は全然あります。大戦争とは書きましたが、そんな皆さんが想像する大決戦ではありません。1日2回投稿理想です。出来れば最後までお付き合い下さい。
突然過ぎるが最近の幻想郷はつまらなすぎると思わないか?毎月の様に異変が起こっていた時はその度に当事者以外は楽しく傍観していたというのに。半年前の異変以来何も異変が無い。多分幻想郷の住人は住人は皆さん同じ気持ちだと思うんだ。だって毎週の様に博麗神社に誰か来る様になったから。
今週の場合は伊吹萃香だ。人界から「タピオカ酒」なるものを持ってきて朝から飲み続けている。「タピオカドリンク」なら私も飲んだ事はあるのだが、(人界に「タピオカドリンク」の店ができたのだ。なんと小傘が営業している。)「タピオカ酒」なるものは私も聞いた事がない。是非一杯タピらせて頂きたいのだが、午後はアリスの家に遊びに行く事になっている。森の中に家があるので、箒が必須なのだ。もちろん飲酒飛行は禁止されていないが、墜落する事間違い無しなので、意思力で耐えている。話が逸れたが、かなり霊夢も暇している様だ。なんせ先週は異変募集中なんてビラを、飛んでばら撒こうとしていたのだ。博麗の巫女の血がさぞかし騒いでいるのだろう。まぁそれは私とて同じ事なのだが…。
1ヶ月後。
「春が来ないー!」
もう4月も半ばだ。桜に蕾すら付いていないのはあまりにもおかしい。つまり…
「「異変だ!」」
浮き足立っている霊夢に今夜の9時に博麗神社集合と言い渡された。行かない理由が見当たらないので、異変の準備を急ぐ。この時はまだ誰も想像していなかった。これから過去に例のない様な大異変が起こるなんて…
午後8時45分。魔理沙は家を飛び出した。…と同時に空が瞬時に霧に覆われていく。
「紅霧異変…………!?」
そう。この光景は完全にデジャヴしているのである。あの紅霧異変と。
「何かがおかしい…!」
こういう異常事態の時にとてつもなく勘がいい魔理沙はこの時点で幽々子でも無く、レミリアでも無い、第三者が関与している事に薄々気がつき始めた…
午後8時55分。博麗神社前に到着。鳥居を潜ると、少し違和感を覚える。空が変わった気がするのだ。後ろに下がって今度は注意しながら鳥居を潜る。そして…
「アッ…」
違和感の正体に気付いた魔理沙は小さく声を上げる。
「月の色が…違う…!」
この光景にも見覚えがある。永夜抄異変の光景だ。要するにこれで過去に起きた3つの異変が同時に発生している訳だ。
この異変はさしずめ「異変を起こす異変」と言ったところだろうか。今回はとんでもない犯人が出て来そうだ。