リセット-----突如、機械の世界が人間の世界になったら-----
終わりました。
銀杏は体を引きずりながら鉄平の元に行った。
そして鉄平に手を合わせた。
涙を浮かべる銀杏
「鉄平。ごめん。そしてありがとう」
「後は私がなんとかするから。安心して。」
銀杏は銃をリロードした。そして頭に放った。
マシンタワー頂上に銃声だけが響いた。
(この世界が元通りの人間の世界に戻りますように....)
朝
「やべーーー。遅刻かもしれねえ。」
神村 鉄平(24) 今日の朝食はパンと目玉焼きとコーヒーだ。
自宅を出て電車で会社に向かう。
会社に着けば仕事をして夜が来れば帰宅する。
毎日同じ日が死ぬまで続く。
おれの人生は何色でもないかもしれない。
でもそれでもいい。何事もない日が普通でいいかもしれない。
時々、同じような夢をみる。この世界が機械の世界になって、ロボットたちと戦う夢を。まるで現実で経験したことあるような感覚に惑わされる。
この夢を何度も見るのはロボットの工学の博士アルトロンの孫娘
神崎 銀杏が病死して世間では取り上げられたのが関係しているかもしれない。
あの神崎 銀杏って人は昔どこかで会ったような気がするほど親近感がわく。
もしかしたら夢で会ったことがあるのかもしれない。
そういうことにしよう。
俺たちはこれからも人間の世界で生き続ける。
俺の見た夢のような機械の世界はきっと実現することはないだろうと思う。
でも、いつかそんな未来が来るかもしれない。
俺たちはその時どうなるかなんて分からないし、考えても無駄だ。
もし、その時が来たらその時考えればいい。それまでは人間として生き続ける。
完




