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6 二人の妹

二人はようやく家の前に着いた。

「おいちょっとまて。まさか俺の家に入るんじゃないだろうな。」

「ん?入るよ。てか私の家でもあるし。もうすでにお母さん達には泊まり込むって話してあるんだ~。二人ともあたしとの思い出とか話したら信じてくれた。」

「あの二人がこんな非科学的な話、信じるとは思えないが。」

「私ね、おなかにひとつほくろがあるの。それをみせたんだ。お兄ちゃんも見る?」

結衣は上目遣いでこちらに問いかける。

「べ、別にいい・・・。もう信じてるし。じゃあ、はいるぞ。」

家の中に入ると、

「おかえり~!」

と大きな声で小さな結衣が部屋からでてきた。

「お兄ちゃん!遅かったね!あれ?この女の人だあれ??」

俺は大人の結衣の方を見る。

「おい、どういうことだ。結衣には説明してないのか。」

「うん。結衣ちゃん、私は結香ゆいかっていって君のはとこだよ。よろしくね。」

「うん!私綺麗な人好き~!」

自画自賛している。

「というわけで、結衣の前では私のこと結香って呼ぶように。」

おれがうなずくと、母が玄関にきた。

「あら、ゆい・・・じゃなくて結香、迎えに行ってくれてたの。」

ほんとに事情を話しているらしい。

「おい、どこの部屋で寝る気なんだ。」

「当然私の部屋だけど。結衣ちゃん、私、君のお部屋にいって良いかな??」

「うん!いいよ~!」

「ありがとう結衣ちゃん!えへへ、結衣ちゃん可愛いな~。」

また自画自賛している。まあ確かに二人ともクラスにいたら間違いなく可愛いランキングの1位を飾るだろうが、自分自身とこんなに会話していて大丈夫なのだろうか。こうして、未来の妹が妹の部屋で寝泊まりするという奇妙な状況となった。しかし、結衣達は本当に打ち解けるのがはやいようだ。やはり、自分自身ということで相性が良いのだろうか。それとも結衣の本来の人の良さなのだろうか。俺たち三人は階段を上る。おれと結衣の部屋は二階にあり、隣同士であった。

「お兄ちゃん、少しお話しする?」

「わりい、ゆい・・・結香、今日はもう寝るわ。今日はもう疲れた。」

そう告げて、俺は自分の部屋に入る。たしかにまだ聞きたいことはたくさんあったが、今日は本当に疲れた。自分の未来の話、琴音の結婚の話、そして、未来の妹の話・・・・



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