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61.増殖探偵・丸斗恵61話シナリオ『熱湯・女性会議』

==シーン1:銭湯入口付近


≪入口付近で語り合う四人の女性≫


銭湯のおばちゃん{おばちゃん}:あははは、そりゃ顔真っ黒になっちゃう訳だよ恵ちゃん!


丸斗恵A{恵A}:デュークが事前にそうなるって説明してくれないんだもん…。


丸斗蛍{蛍}:先輩言ったじゃないですか、大変な事になるって…。


恵A:だからってさー、顔にSLのすすがどばっとかかるなんて想像してないもん!


丸斗恵B{恵B}:情けないわね局長さん…。


恵A:一番あんたに言われたくないわよその一言…。


恵B:なによそれ、真実言って何が…


蛍:ふ、二人とも落ち着いて下さい…早く中に入ってすっきりしましょう…。

  (局長、自分同士で喧嘩なんてやっぱり器用だな…) 

 

  すいませんおばさん、お風呂場汚すかもしれないですが…。


おばちゃん:気にしないでいいよ、どうせ後で掃除しておきゃ何とかなるって。

      ところで、それ以上に気になる事があるんだけどね、その恵ちゃん…に良く似たその人、誰だい?


≪数秒の沈黙、おばちゃんは不思議そうな顔を崩さない≫


恵A:…あ。

恵B:い、いやその…

蛍:そ、その双子なんです!恵局長と別の場所に住んでる…


恵B:そ、そうなのよーいやーこの街は広いなーなんて、ははは…


おばちゃん:なんだ、だったら早く言ってよ!狭い町だけどよろしく頼むよ!


恵B:わ、分かりました!

恵A:とりあえず早く入らないと私の顔が…

おばちゃん:そうだよ、早くあったかいお風呂でたっぷり顔を洗った方がいいよ~。

蛍:じゃ、じゃあ行ってきます!


≪恵A、恵B、蛍、女性の浴槽の更衣室へと入り、銭湯前の空間はおばちゃん一人となる≫


おばちゃん:…ふう、相変わらず元気な探偵局だね…なんて、私もそういうぼやきが出ちゃ駄目か…。


       それにしても、まだ「ケイちゃん」も「局長さん」も、ごまかし方がヘタッピだなぁ…なんて。


==シーン2:浴槽


≪顔の汚れがようやく消えた恵A、浴槽に浸かる≫


恵A:あぁ気持ちいい…疲れが癒されるわね…。


恵B:本当、ここ天然の温泉だもん。筋肉の疲れとかをほぐす効果もあるみたいなのよね、ここ。


蛍:そうでしたね、私ももう少し訪れた方がいいかもしれないですね…。


恵A:まぁね、蒸気機関車の車体をパンチ一発でぶち抜いちゃうようなお譲様には、

恵B:こういう所がぴったりよねー。


蛍:め、恵局長あまりそれは…。


恵B:あれ、気にしちゃってるのケイちゃん?

恵A:SL列車の中で顔赤くしてたもんね…。

恵B:へー、そうだったのー。

恵A:随分お転婆なお譲様なこって…。


蛍:あの時はその…無我夢中でやって気付いたら…べ、別にその乱暴とかそういうのじゃなくて…

≪再び顔が赤くなる蛍≫


恵B:まあまあ、でもそれが事件解決の一手になったんでしょ?結果オーライよオーライ。


蛍:あ、ありがとうございます…。

  (褒められてる…よね、私…?)


恵A:それにしても本当に気持ちいいわねーこのお風呂…。


恵B:あれよ、仕事上がりの一杯みたいな…えーと…


蛍:疲れた心も癒すっていう事ですか?


恵B:そうそうそれそれ!


蛍:今回もかなり大掛かりな依頼の解決方法になっちゃいましたからね…。

  ニセデューク先輩があんなに怖いなんて…。


恵A:あれがある意味昔のデュークみたいだからね…。

恵B:初めて会った時でもあれほど怖くは無かったわよね…。

恵A:うん、あの時からもう犯罪組織から足洗ってたみたいだし…。


蛍:そういえば、初めての依頼って、どんな感じだったんですか?


恵A・恵B:………へ?


蛍:…覚えてないんですか、初めての依頼!?


恵A:だって結構昔だったし…

蛍:昔でも重要じゃないですか!


恵B:どうせ失敗に決まってるでしょどうせ最初だし!

蛍:だったらなおさらですよ!


恵A・恵B:私は過去は振り返らない主義なの!

蛍:協調しないでください…もう、帰ったら調べ直しますよ…。


恵A:もしデュークも知らなかったら?

蛍:そ、そんな事あるわけ…


?:あるかもしれません。


恵A・恵B・蛍:!??


≪突然かけられた声に三人は驚く。

 特に恵は分身を解こうと慌てるが、横にいるのがクリス捜査官だとしって安心する≫


クリス捜査官{クリス}:いいお風呂ですね。


恵A:びっくりした…音もなく入ってきたから驚いちゃった…。

恵B:ドアの開く音も全然なかったし…。

クリス:…あ、そういえばそのような音を表すト書きを入れ忘れていましたね、失礼しました。

恵A:機会があったら修正しておいてくださいね…。

クリス:了解です。


蛍:(なんだか別の世界みたいな会話を…)

  と、ところでクリスさん、さっきの事ってどういう…?


クリス:ああ、先程の件ですか。

    そうですね…確かにデュークさんは全知全能の力を有している事は皆様ご存じでしょう。


蛍・恵A・恵B:≪うなずく≫


クリス:ですが、恐らく彼も気付いているかもしれません。いえ、気付いていないように…


恵A:な、何があるの…?

恵B:気になる気になる…

蛍:局長落ち着いて下さい…。何があるんでしょうか?


クリス:はい、今私が降り立っているこの時間…つまり今ですが、未来世界においては「立入禁止区域」として認定されているんです。


恵A:へぇ!?


クリス:以前のレナも敢えてそれを知った上でこの世界に逃亡を図りました。

蛍:レナさんは確かサンタさんのトナカイを誘拐しようと…と言う事は、それを取り締まるはずのクリスさんたちも立ち入りが…。


クリス:私たちは一応立ち入ることやこの世界で様々な行動を取る事に関して特に制限は成されていません。

    ですが、何故この世界が「立入禁止区域」になったのか、公式な発表はなされていません。


恵B:え、そうなの?ニセデュークが暴れてるからとかじゃないの?

恵A:普通そうよね、だって未来でも結構恐れられてるって…。

蛍:でも、それでも確固とした発言が無いと上げ足を取られてしまうかもしれないですよ…?


クリス:敢えて発表をしない事で、私たちでも太刀打ちが出来ない事を暗に表している可能性もあります。

    ですが、私も蛍さん同様に引っかかる所があるので…。


恵B:うーん…あ、でも…それって、

恵A:それってそのうち分かるんじゃないんですか?


蛍:そ、そんなに気楽で…ってそうですよね、過去へ時間は進まない、未来へしか時間は移動しない。そして立ち入り禁止になっている場所は分かっている…。


クリス:私も、恵さんと同様の心持ちです。どんな事が待っていようと、私はしっかりと受け止めるつもりですので蛍さん、ご安心を。

    そういえば、「果報は寝て待て」でしたっけ、このような状況を表すこの世界での言葉は…。


蛍:そうですね。私もちょっと焦り過ぎちゃったかも…。

  局長、最初の依頼、いつか教えてくださいね。


恵A・恵B:オッケー!


==シーン3:更衣室


恵A:ちょっと入り過ぎちゃったかな…。

恵B:私ものぼせちゃったかもね…。後で牛乳買って飲もうかしら…。

恵A:あ、元通り一人に戻ってからよね勿論。

恵B:そこは大丈夫よ、だって私も貴方だもん。


≪賑やかに話す二人の恵を遠目で見る蛍。そこにクリス捜査官が近づく≫


蛍:あ、クリスさん…どうしたんですか、悩んでいる顔ですね…。

クリス:ばれてしまいましたか。実は、少々蛍さんに相談をしたい事がありまして…。

蛍:私ですか?大丈夫か心配ですが…。

クリス:いえ、貴方だからこそお聞きしたい事です。

    実は…



蛍:片付け…ですか?


===To Be Continued...

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