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第一章。~始まりの日~
桜が散り始めたあの日…
私の物語は幕を開けようとしていた。
~初恋を君のために______。~
「みなさん、今日から新しい学年です。」
そんなことはどーでもいい。
そんなの誰だって知っていることだ。
今日から私だって5年生。
気持ちを入れ替えて、心も落ち着いて…
いるわけじゃあない。
新しいクラスメイトとの付き合いが
心配でたまらなかった。
いじめられないか?
嫌われないか?
不安な気持ちを抑えて、
クラス名簿の紙を受け取る。
周りからは、
「同じクラスだな~」とか、
「あの子と同じクラスなんていやだ~」
などと騒がしくなった。
「同じくらすだね!」
言ってきたのは親友の優だった。