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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

その武闘家は超越する

作者: サトイ




LV99


それはこの世界での一つの到達を意味する。

そこに至るまでに果てしない努力を注ぐ。

気の遠くなるような時間をかける。


今ここに、その到達点に辿り着いた男がいた。


「俺は...()()()()()()強くなれないのか」


だがその男...シンにとってそれは絶望を意味した。

そう、そこに至ったということは。


それ以上強くならない。


ということでもあったからだ。


====================

シン 男 人間

LV99(限界)

職業 武闘家

力 99

魔 65

体 88

速 99

運 75

称号 到達者 

技能 格闘術 

   生存術

====================


その能力は間違いなく人類最強格に到達している。


「これじゃあ駄目なんだ...」


だがシンにとってはこれでもまだ足りなかった。


シンが強さを追い求めるのはかつて自分を救った龍の圧倒的強さに魅入られたからだ。


体が大きくなるのが早かったシンは自身が住んでいた村周辺の魔物ならば、かなり早い段階から戦い討伐することができていた。

それこそ大人顔負けの強さだったシンは天狗になっていた。


そんな時だった。

村周辺にいるはずがない凶悪な魔物に遭遇したのは。


その魔物の名はキマイラ。

獅子と山羊の頭、蛇の頭を持つ尾。

山の木々を腕を振り抜きなぎ倒す強大な力、周辺を焼き尽くす強力な炎の魔法。


シンは勇んでキマイラに戦いを挑んだ。

だが結果は大敗だった。


一撃で吹き飛ばされ、魔法で火傷を負い、無様に逃げまどうしかなかった。


追い詰められ、自身の生存を諦めた時。

なんの気まぐれか...白龍が現れた。


圧倒的だった。

その巨体に似合わずシンとキマイラの間に音もなく割って入り、キマイラの強力な炎の魔法から庇ってくれた。


地面が赤熱するような火力の炎を浴びても、涼しい顔をして防ぎ。

炎を浴びた個所は煤一つもつかず、白く輝く鱗を携えていた。


怒り狂ったキマイラが炎の魔法ではなく剛腕での攻撃を仕掛けたが、尾で軽く受け止め薙ぎ払い一噛みで噛み殺した。


その鮮やかなかつ無駄のない強さに、幼かったシンは魅入られたのだ。


(あの白龍のように強くなりたい!)


幼い日に誓った強さに未だ至れている自身がない。


まだ魔法に対して得手が悪い。

技もまだまだ磨く余地があるだろう。

技能だってもっと習得できる余地があるだろう。


数値的には至ったかもしれない。

だがまだ満足はしていない。


シンは諦められなかった。


「もっと強く成れるはずだ...」


未だシンは五十歳。

諦めないシンは修行を続けることにした。




そこからは更に途方もない修行の連続だった。

魔法に対する手段を得るためにわざと魔法が得意な魔物が多くいる場所で修行した。


炎の魔法で火傷し、水の魔法で押し流され、風の魔法で体を切り刻まれる。

土の魔法で岩を浴びせられ、更に多種多様な魔法によって様々なダメージを負った。


それを無理やり耐え常に命の危険を晒しながら、それらの魔法を行使する魔物に対して手当たり次第に戦いを挑み続けた。


技を磨くために、技をかける相手を求め放浪した。


拳での技を鍛えるために途方もなく大きな岩山を相手にひたすら拳を打ちこんだ。

拳で岩山に風穴を空けるまで。


投げ技を鍛えるために大きな体躯の魔物に勝負を挑み続けた。

西に噂あれば赴き投げる。

東に噂あれば赴き投げる。

他の手段を一切使わずに投げに拘り投げ続けた。


技能の習得のために様々な職業の者に教えを乞うた。

剣士、槍使い、斧使い、弓使い...。

魔法使い、僧侶、聖職者...。

盗賊、山賊、海賊、殺し屋...。これらはそののちにぶちのめした。

時にはギャンブラーや遊び人、動物に至るまで。


そうして百の歳を迎えるころ。

頭の中に声が響いたのだ。


『限界を超越しました』


====================

シン 男 人間

LV100(超越)

職業 武神

力 100

魔 99

体 100

速 100

運 99

称号 超越者 

技能 武の極地 

   生きる意思

====================


彼は拳一つで。


神になった。



勢いで書きました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 限界に抗うって良いよね [気になる点] 限界突破した具体的な理由かな? [一言] 次の課題は人間の寿命の限界を超越することかな
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