第344.3話 タクマとシイナのあとがきっぽい解説コーナー/3
――宙色市内『異階』の一室。
ふたり:終わったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~ッ!
タクマ:うおおおおおおおお、長かったなぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~!
シイナ:長かったですね~~~~! 全50話超! 300000文字弱!
タクマ:文庫三冊分! ぶっちぎりの過去最長の章になったぜ!
シイナ:そしてこの先、私達に待ちうけている逃れ得ぬ仕返しッ! ですよッ!
タクマ:きっとそれは読者さん達も期待してくれてるぜ、シイナ!
シイナ:がんばって死にましょうね、タクマさん!
タクマ:死ぬの確定か……。
シイナ:確定でしょう、そりゃあ。
タクマ:まぁ、しゃーねーか。やらかしたもんなぁ~、俺達含め、みんな。
シイナ:そうですね。私達にできるのは受け入れることだけです。
タクマ:前菜にテンラとサイディの仕返し会があって、そのあとか。
シイナ:そうなります。バーンズ家への仕返しは第十四章ですね。
タクマ:丸々一章仕返しに使うってか!?
シイナ:第十二章もそんな感じだったじゃないですか?
タクマ:あれ、あんまり楽しい章じゃなかった気ィすんけど?
シイナ:大丈夫です、ご安心ください、ちゃんと作者サンに考えがあるようです!
タクマ:いや、何も安心できねーよ、俺達がくらう仕返しだよ。
シイナ:それは仕方がないです。謝って済む問題じゃないですし!
タクマ:まぁなぁ。心底戦々恐々だが、第十四章を待つかー……。
シイナ:はい、それではここからは第十三章の内容を軽く振り返りましょうか。
タクマ:今回は敵側が初めて異能態を使った章になったよなー。
シイナ:あの『キリオ』が使った『不落戴冠儀』ですね。
タクマ:あれって元々のキリオの異能態と同じものなのか?
シイナ:実はちょっと違っています。
タクマ:違うんか? じゃあ、あの異能態は何なんだよ?
シイナ:本来のキリオ君の異能態にテンラさんの『真念』が混じった特例です。
タクマ:つまりはある意味で二人分の『真念』で形作られてるワケか……。
シイナ:そうですね。テンラさんの『真念』は『野心』でした。
タクマ:『怒り』と『野心』の合わせ技があの『不落戴冠儀』なんだな。
シイナ:そういうことですね。自分以外の全てを支配しうる、強力な異能態です。
タクマ:で、それを打ち破ったのが――、
シイナ:キリオ君とマリエさんの異能態である『天燎不落戴』です。
タクマ:現時点で最強の異能態、だっけ?
シイナ:そうですね。発動時点で他の異能態の効果含めた全効果を無効化します。
その上、さらに常時発動型で、魔法とか異面体が使えなくなります。
タクマ:異能態は『先手必勝、後手必勝、使ったモノ勝ち』なんだが……。
シイナ:はい、そうです。
この異能態が発動したら最後、他の異能態は使えなくなります。
タクマ:それはいくら何でも反則だろう……?
シイナ:でも、これが発動すると、みんな均等に無力化されちゃうんですよね。
タクマ:キリオもマリエさんも一緒にだモンな。
シイナ:キリオ君曰く「対等の条件でタイマンをするための能力」だそうです。
タクマ:喧嘩強いヤツに言わせたらいけないセリフじゃねぇかな……。
シイナ:ともあれ、この能力のおかげで私達が救われたことも確かですしね。
タクマ:それと、ラララのやつも異能態に覚醒したよな。
シイナ:『巫士烙草』ですね。真心を伝える異能態です。
タクマ:それって、強いのか? 母ちゃんとかの能力の下位互換じゃね?
シイナ:強くはないですけど、そんなことはないですよ~?
タクマ:そうなん?
シイナ:しいていうならシンラ兄様の異能態に近いでしょうか。
タクマ:生命を吹き込むアレ、か。
シイナ:そうです。母様やスダレ姉様の異能態は、それに近しいことはできます。
でも『本当の命』を吹き込むことができるのは、シンラ兄様だけです。
タクマ:じゃあ、ラララは?
シイナ:自分の思考や心の中を他の人に知らせるすべは他にもあります。
でも『心の全て』を100%伝えられるのはラララちゃんだけです。
タクマ:相手の気持ちを抱きしめるための腕、か……。
シイナ:キラキラ輝くラララちゃんの両腕、綺麗でしたね~。(惚れ惚れ)
タクマ:…………。
シイナ:あーあー! その視線、その視線!
どうせ私はこぉ~んな、アンテナみょんみょんですよ!(みょんみょん)
タクマ:何も言ってねぇだろうが……!?
シイナ:目です~! 目が語ってました~!
タクマ:え~、そんで今回の話だが、キリオがバーンズ家の敵に回る話だったな。
シイナ:『彼』の影響下にあった私達から見るとそういう話になりますね。
タクマ:復活早いな、おまえ……。
シイナ:でも実際は『バーンズ家がキリオ君の敵に回るお話』でしたね。
タクマ:読者からのバーンズ家へのヘイトガン溜まりだったな。
シイナ:そこは割と覚悟してました。これから頑張りましょうね、タクマさん!
タクマ:ヘイヘイ、覚悟はしておくよ。で?
シイナ:長らく続いた『Em』との決着章ということで、長くなりました……。
タクマ:そりゃな、過去最長になるのはわかってたけどな。
シイナ:文庫三冊分は長すぎる……。
タクマ:書かなきゃいけないことが多すぎたんだよなー。
シイナ:話しまとめるのヘタクソ作者サンですみません。(深々)
タクマ:諸悪の根源はテンラだけど、元凶はサティだったんだよな、今回の話。
シイナ:そうなります。そしてマリエさんが邪獣にされましたね。
タクマ:SAN値ガリガリ削れていったよなー、キリオ……。
シイナ:そりゃあろくろ首マリエさん×10なんてされたら……。
タクマ:お化け屋敷にもでてこねぇよ、そんなモン。
シイナ:そんなものとずっと相対してきたのが、今回のキリオ君ですよ?
タクマ:俺、今度あいつにお年玉奮発するわ……。
シイナ:お正月も近いですしねー。私もそうしようかな。
タクマ:で、今回はこんなところか?
シイナ:そうですね。次からはテンラさんとサイディさんへの仕返し会です。
いいですか? 仕返し回ではなく、仕返し会です。
タクマ:……父ちゃん達も復活してくんだよなー。
シイナ:いや~、テンラさんとサイディさん、どうなっちゃうんでしょうね!
タクマ:そして俺達も、どうなっちゃうんだろうな!(顔面蒼白いい笑顔)
シイナ:それではさようなら~!(泣き笑い)




