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【連載版】出戻り転生傭兵の俺のモットーは『やられたらやり返しすぎる』です  作者: 楽市
番外編 タクマとシイナのお茶濁しRADIO

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212/621

第199話 タクマとシイナのお茶濁しRADIO/2

 ――宙色市内『異階』スタジオ。


 シイナ:(スマホを見ている)


 タクマ:(スマホを見ている)


 シイナ:(スマホを見ている)


 タクマ:(スマホを見ている)


 シイナ:……くっ、熱いじゃないですか。(呟きながらスマホを見ている)


 タクマ:……えっ、あ、そうなんのか!?(驚きながらスマホを見ている)


 シイナ:…………。(ワクワクしながらスマホを見ている)


 タクマ:…………。(ハラハラしながらスマホを見ている)


 シイナ:わ、わっ、わぁ~っ!(瞳を見開いてスマホを見ている)


 タクマ:お、おお、おおおっ!(大口を開けてスマホを見ている)


 シイナ:…………。(鬼気迫る顔でスマホを見ている)


 タクマ:…………。(鬼気迫る顔でスマホを見ている)


 シイナ:…………終わってしまいました。(スマホから目を離す)


 タクマ:…………あ~、終わっちまった。(スマホから目を離す)


 シイナ:……タクマさん。


 タクマ:……シイナさぁ。


 シイナ:この先はどうなるんですかぁ! 来月まで遠すぎるんですけどッ!


 タクマ:この先、どうなるんだよッ!? 来月まで待てってのかよぉ~ッ!


 シイナ:…………。


 タクマ:…………。


 シイナ:(ニヤリと笑う)


 タクマ:(ニヤリと笑う)


 シイナ:やはりハマりましたね。私のおすすめの『なれらぁ系』コミカライズ!


 タクマ:やっぱハマっちまったな。俺のすすめた『少年ジャンク』のコミック!


 シイナ:くっ、ええ、ハマりましたとも。何ですか、この熱い展開の連続は……!

     王道ド真ん中、ド直球と聞いて敬遠していましたが、すごい作品です。

     正直、ナメてましたよ。読まず嫌いはダメですね……。


 タクマ:いや、俺も同じだぜ。クソハマったわ、キャラいい味出しすぎだろ……!

     世間の評判に流されて『なれらぁ系』は見てなかったが、スゲェ作品だ。

     正直、ここまでとは思ってなかったぜ。俺も、了見が狭かったな……。


 シイナ:これ、どうしますか?


 タクマ:そりゃあ、どっちもコミックス全揃えっしょ。


 シイナ:やっぱり、紙の本も欲しいですよね。


 タクマ:見る分にはなー、電子だけでいいんだけどなー。


 シイナ:何か、見たあとで手元に確保したくなっちゃいますよねー。


 タクマ:それな。


 シイナ:ところで、タクマさん。


 タクマ:何よ?


 シイナ:ラジオ、始まってます。


 タクマ:おまえ、ここまでの流れからそれなワケ!?


 シイナ:だって電波が来たんですモン! 私悪くない! 第2回、始まりま~す!


 タクマ:うわぁ、本当に始めやがったぁ!



  ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



 シイナ:はい、それでは『お茶濁しRADIO』の第2回目です。


 タクマ:お~す、タクマだぜ~。


 シイナ:ど~も~、シイナです。……ところでタクマさん、私は悲しいです。


 タクマ:え、何、いきなり。怖いんだけど?


 シイナ:ちょっと! 彼女が悲しいって言ってるのに『怖い』って何ですかァ!?


 タクマ:いやぁ、だって絶対ロクでもねぇことだもん。確信あるもん。


 シイナ:ひっど! 私がこんなに悲しんでるのに!


 タクマ:さっきまでスマホで漫画に熱中してたヤツが何言ってんだよ。


 シイナ:それはそれ、これはこれ! 人はパンを食べるのみにあらずです!


 タクマ:へいへい。で、何が悲しいって?


 シイナ:む~、頬杖ついてその言い方、完全に聞き流すスタイルじゃないですか!


 タクマ:いやいや、ちゃんと聞くって。それで、何がどうしたのよ?


 シイナ:実は……。


 タクマ:おう。


 シイナ:推しの男性Vtuberが、今日、引退してしまったんですよ~!


 タクマ:…………(眉間にしわ)。


 シイナ:あの人の配信、毎日楽しみにしてたのにぃ~! もう悲しくて悲しくて!


 タクマ:…………(眉間にしわ)。


 シイナ:ううう、ビジュアルも声も性格も、全部私のド真ん中だったんですよ~。


 タクマ:…………(眉間にしわ)。


 シイナ:喪失感がすごいです。私は明日から何を楽しみに生きていけば……。


 タクマ:…………(眉間にしわ)。


 シイナ:でもいいんです。あの人が選んだことなら私……、って、聞いてます?


 タクマ:…………ォゥ(眉間にグランドキャニオンみたいなしわ)。


 シイナ:うわぁ~! タクマさんの眉間が大渓谷にぃ~~~~!?


 タクマ:…………マ、イインジャネェノ?


 シイナ:あ、タクマさんの声が硬い。ロボットみたい! しかも油が切れかけの!


 タクマ:イヤ、ソンナコトネェヨ?


 シイナ:あの、タクマさん……。


 タクマ:ナンダヨ。


 シイナ:もしかして、妬いてます?


 タクマ:……別に。


 シイナ:あー! 顔赤くなったー! 妬いたんですね、妬いちゃったんですね~!


 タクマ:ちっげぇし、そんなんじゃねぇし! ベ、別に俺ァ……。


 シイナ:バカですねぇ。タクマさんの方が大事に決まってるじゃないですか~。


 タクマ:……だから、ちげぇってのに。(そっぽ向き)


 シイナ:じゃあ、ここからずっとその男性Vの話、していいです?


 タクマ:…………それはやだ。


 シイナ:はい、しません。ごめんなさい、タクマさん。私も気をつけますね。


 タクマ:バッ!? いいんだよ! おまえは好きなモン見てれば……!


 シイナ:それでそっちに我慢させるのはダメですし、イヤですよ、私。


 タクマ:……むぅ。――じゃあ、おい、シイナ。


 シイナ:はい、何です?


 タクマ:あとで、その男Vのチャンネル教えてくれ。見ておく。面白いんだろ?


 シイナ:――――、はい!


 タクマ:嬉しそうに笑いやがってよ~、ほら、さっさとラジオ! 進めろっての!


 シイナ:わかりましたよ~。では、早速ですがお便りを――、


 タクマ:…………。(目をまん丸にしている)


 シイナ:うわっ、タクマさん、今日はリアクション激しいですね。どうしました?


 タクマ:え……、来たの、お便り……?


 シイナ:来てません!


 タクマ:だよなぁ! え、じゃあお便りって、何?


 シイナ:え~、過去に来た感想から、使えそうなものをピックアップしました!


 タクマ:ああ、ここで取り上げられるとこういう扱いになりますよ、的な。


 シイナ:そうですね~。今回は一例ということで。はい!


 タクマ:ペンネームみたいなのとかは読み上げるのか?


 シイナ:いや~、それはやめておきましょう。あくまでも中身だけで!


 タクマ:へいへい、そんじゃ、どんなのが来てたんだ?


 シイナ:はい、寄せられた内容はズバリ――、

    『今後、性別が入れ替わった『出戻り』は登場しないんですか?』ですね。


 タクマ:あ~、それかぁ……。


 シイナ:はい、この作品も結構な話数となっていて『出戻り』も多いですよね。

     その中にはジュンさんみたいな特殊な事例も存在しますしねー。


 タクマ:今までに『人外の出戻り』とか『未来の出戻り』とかも出てるもんなー。

     で、実際、どうなんだよ。その『TSした出戻り』が出る可能性は。


 シイナ:え~っとですね~。(みょんみょんと電波受信中)


 シイナ:あ~……、実は一回、出そうとしたことがあったみたいですよ。


 タクマ:え、マジで? どの辺で?


 シイナ:マリク兄様です。


 タクマ:…………あ~~~~!(納得の大声)


 シイナ:実は第七章で登場した時点で、マリク兄様、TSしてる予定でした。


 タクマ:え、マジで? そうなん!?


 シイナ:見た目美少女→実は男→と、見せかけてTSしてました! みたいな。


 タクマ:え、そんな流れだったんか。……でも、普通に男だったよな。マリク兄。


 シイナ:それはですね~、ちゃんと理由があってですね~。


 タクマ:おお、どんな?


 シイナ:マリク兄様って、バーンズ家でも最高の魔法の使い手じゃないですか?


 タクマ:まぁな。『大賢者にして大司祭』だからな。


 シイナ:TSくらい自分で治せるだろ、って、作者サンが気づいてしまいまして。


 タクマ:まぁ、マリク兄ならその辺はどうとでもなりそうではあるな……。


 シイナ:第七章に出てくる魔王の呪いでTSならどうだって思ったんですが、


 タクマ:おう。


 シイナ:でも、それだと、第七章が終わったらTS終わるじゃないですか。


 タクマ:ああ、そこで終わっちまうくらいなら、最初っから男でいいや、と。


 シイナ:そういうことです。なので、マリク兄様は男の子ちうことになりました。


 タクマ:じゃあ『TSした出戻り』は?


 シイナ:ネタとしては十分にありなので、今後出る可能性はあるんじゃないです?


 タクマ:ま、そこは作者サン次第ってことか……。


 シイナ:ですね~。っていうか、現時点でキャラ出しすぎなんですよ。


 タクマ:それは言うなよ。序盤で子供十五人とか設定したのが全部悪い。


 シイナ:せめて十人にしておけばよかったのに……。


 タクマ:父ちゃんじゃねぇけど、笑うわ。


 シイナ:母様じゃないですけど、笑えないですよねぇ……。


 タクマ:ま、今回はこんなとこか?


 シイナ:そうですねー・お便りが来た場合は、こんな風に扱われます。

     中身によっては思わぬ裏話なんかが出てくるかもしれませんね~。


 タクマ:結局、予告してた『バーンズ家の諸々ランキング』はやんなかったな。


 シイナ:所詮、予定は未定ってことですねー。

     それでは、今回はここまで~! 見ていただきありがとうございました!


 タクマ:お便り、随時募集中だぜ~。なくても適当に何かやるわ~。


 シイナ:さよなら~!

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