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窓の外、眩む光

作者: 曲尾 仁庵

 知らないという、罪があった

 風が吹き


 くすくすと笑う


 視界の端に


 あの人を捉えて


 窓の外は


 灼熱の日差し


 目も眩む光に


 未来など見えなくても




 上等じゃん


 望むところ




 恋を言い訳にして


 走り出してみようか


 得体の知れないエネルギーが


 身体に溢れている


 きっと今なら


 百メートルを五秒で走れる


 世界記録だ


 超余裕




 風が吹き


 カーテンが揺れる


 視線の先に


 あの人を捉えて


 本を読む


 真剣な姿


 目が眩みそう


 他に何も見えなくなる




 釣り合わないって?


 御冗談




 恋を言い訳にして


 走り出してみようか


 誰にも止められないパワーが


 身体に溢れている


 きっと今なら


 悪の首領を一発KO


 世界も救うわ


 超余裕




 風が吹いて


 あの人をまっすぐ


 視界に捉える


 決戦の時は今


 動け、足!


 声を出せ!


 勇気なんてこんな時に


 振り絞るもんだろう!


 大地を踏み割らんばかりに


 一歩を踏み出し


 さあ


 今


 風が吹いて――


 気付いていなかった


 気付かなければならなかった


 誰よりも傍に


 居たはずだった


 どんな気持ちで


 笑っていたの?


 いつから想いを


 殺していたの?


 あなたを傷付けるのならば


 恋など、いらなかった――

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― 新着の感想 ―
[良い点] 拝読しました。 途中までは幸せな雰囲気でしたが、最後胸が絞られるような思いがしました。読み返すと、一行目がぴりっと効いているのですね。いったい何があったのでしょうか、深くは読み取ることは…
[良い点] 切ないぃぃぃぃぃ!!!! 一方に夢中になると、一方が見えなくなって、見えない方が傷ついていても気づかない…… そんなことはよくあると思うのです。 後悔してもどうにもならないけど、後悔するし…
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