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(良い訳?)言い訳を言って(悪い訳?)

 いいか。お前が全部責任をとれよ「

 そう言われたので、頷いた。

 」言っとくけど、お前の都合じゃ動かない「

 そう言われたので、頷いた。頷いただけで、わかったことになった。わかったことになったまま、平常通りに動いた。その身体は、まるで機械のようだと、危木機器奇きききききは思っていた、かもしれない。機械だったら、感情がないので』思う『ことはできないのではないか、とも彼は思った。危木機器奇は思った。

 危木機器奇は卒業後に就職した。そして、この場所で働いている。最初は、感激した。ぼくみたいなダメな人間を採用してくれるなんて、と感謝した。でもそれは長くは続かなかった。きっと、恋愛も同じだろうと危木機器奇は思った。

 はなから期待をしないことにした。彼は、決心した。自分にも、世界に対しても。だれにも、なににも、期待しない。そうすることで、平然を保つことができた。その結果、こうして、長い間、仕事を辞めないで今日まで生存し続けているのだ。

 それは、良い、だろうか。もしかすると、悪い、だろうか。わからない。わからないなりに、こうして、週六のペースで会社に通っている。仕事中は死にたいと感じることが多い。なぜだか、わからないが、そう感じるのだ。きっと、この感覚はどの会社で働いても、変わらないのではないか、と思う。危木機器奇は、思った。自分が、ここで必要とされていないのではないか、と感じる。周りと比べて、自分の役に立っている度合いを感じ取る。それだけしか、自分の中で定まっていることがない。要するに、不安定だったのだろう。

 心が不安定で、悲観と楽観が忙しなく入れ替わり心許ない。楽しいことは、一つもない。だって、仕事は詰まらないものだから。そう、危木機器奇は思った。


 そして、今日も仕事場に向かった。今日も、死にたいと感じた。だけど、生きていかないといけない。その抵抗感にいまは耐えるしかないのだろう。きっと、ずっと、うまくいかない。うまく、いかない。逃げてもあまり意味がない。意味がない訳ではなくて、あまりない。こうなった時点で、なんだか終わっている。

 今日も、きっと、仕事が終わったときが楽しいんだろうな。そして、その楽しい気持ちを忘れるんだろう。と、危木機器奇は思った。

 期待をしてはいけない。失敗したら、それは予想通りでないといけない。失敗しても反省してはいけない。全てが、予想通りでないといけない。そして、同じ失敗をすればいい。ぼくは、だってなんにも期待をしている訳ではないんだから。と、危木機器奇は思った。

 」

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