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人間やめたら、すっごい事になっちゃったよ

自分たちの住む世界には法則がある。


どのような生物もは生まれながらにして限界が存在する


どんなに努力して脚力と技術を向上させても


人は馬には走って勝てない


どんなに握力を鍛えても人はゴリラには勝てない


世界王者の格闘家も、本気の熊には素手では勝てない


骨格、遺伝子情報でそのように決まっているからだ


それでも、アニメなどの影響からか限界のその上へ挑戦をする者もいる


-----------------


俺、斎藤(はじめ)は現在とある山奥で熊と対峙していた。

俺は馬鹿だ、どうしようもなく・・・


幼い頃から柔道、剣道、合気道と習い

そのすべてを一応ながら段を持っている


そして、そのすべてで全国には到底届かない

どんなに努力しても、もっと努力している者はいる

天才、才能というのは実在する。


同じ人間が出来るのなら自分にも努力したらきっと出来るのでは

否、できなかった。

本当に限界まで努力してみたのか?と問われれば答えられない


学力、体力、その全てに置いて、同じ人間でも上は山ほどいる

どんなに高みにいる人間でも、同じ人間

努力すればきっと届く・・・わけがない


僻みになってしまった。


年は30にも、なろうというのに小さいな・・

そんな考えの自分、それ自体を抜け出したくて

野生の熊が出るから危険だという山に来ている


誰もが憧れる、人間が素手で熊に挑んで勝つを実行する為に


ぶっ飛んでる?阿保がいる?

・・・知ってる。


けど、自分のこの感情、理屈、その考えをすべて壊したかったんだ。

そして、現在熊と対峙して実感する


-素手で挑むなんて不可能だ勝てるわけがない-


だめだ、だめだ!また同じ考えだ

努力しても勝てないとか、不可能とか越えられない壁だとか


そんな考えは止める為に来たんだ!


俺は全身全霊を込めて熊に挑むんだ


「恨みはないが、挑ませてもらうぞ!」

「うぉぉぉ~~~~」


叫びながら、しっかりと構えて熊に近寄っていく

熊の方も戦闘態勢に入ったようだ


まずは、近づいての顔面への攻撃だ

しっかりと熊を見てよく動きを見ながら・・・


ブォンッ!


熊はその巨体を起こし腕を振った


ハジメは、防御をしたが体ごと持っていかれた

そして、一撃だった・・・


熊の一撃が頭部に入り

頭蓋骨は粉砕し、あたり一面に血をまき散らし

絶命していた。


薄れゆく意識とかそんなものはない

まさに、一撃死

一瞬の出来事であった。





-------------





真っ暗だ


感覚もまったくない


俺は死んだのか?


意識が徐々にはっきりしていく

俺は何かを食べていた。口に中に血の味がする


視界もはっきりと見えてきた


俺はその瞬間口の中のモノを吐き出した。


目の前にはぐちゃぐちゃになった俺らしきモノがあった。


どういう事だ・・・


俺は俺を食ったというのか?


理解が追い付かない、自分の手を見てみると

毛に覆われていて爪があり、肉球がある・・・


俺は思考が追い付かづパニックになりその場から逃げ出した


全速力で山の中を走り出す、二つの手と二つの足で。


それは完全に人ではなく熊そのものであった。



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