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掌編小説集4 (151話~200話)

似て非なる

作者: 蹴沢缶九郎

男はコーディネーターに連れられ、現地生物の生態調査にやってきた。生息域に到着した男は、少し離れた所にゴリラがいるのを発見した。


「おお、さっそくゴリラがお出迎えしてくれましたな。」


「勘違いなさってはいけません。あれはゴリラに似ていますが、ゴリラではありません。最近発見された新種の生物、ゴリラモドキです。」


「ゴリラモドキだと!?」


「はい、発見されたばかりなので、まだ詳しい事は分かっていませんが、どうやらゴリラの生態を真似た生活を送っているようです。」


「なるほどなあ…、ゴリラモドキか…。」


男は感心した様子で唸る。


「昨今の生物は、他の生物の生態を真似て暮らす事への利便性を見出だしたのかもしれませんね。」


と、コーディネーターは笑いながら言った。


「おっと、ゴリラモドキがこちらを威嚇してきた。彼は後回しにして、他の生物から調査しよう。」


「どうやらその方が良さそうですね。」


二人はその場を後にした。ふと男のズボンの隙間からはみ出ていた尻尾を見たコーディネーターは、「彼はさしずめ人間モドキだな」と思った。

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