表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アーネ王国勇者伝  作者: 鈴宮 風花
第1章 異世界召喚
10/16

第七話 渡り人?

「ふふふ」

「ははは」


 黒いオーラが背中から漂ってくる。

 美月は全力で聞かないことにしながらジャムと砂糖を紅茶に入れた。


 いつもより格段にたくさん砂糖を入れる。角砂糖が一気に減った。


 時は美月が言質を取られた後。およそ、三十分前に遡る。



♦♦♦


 美月は開き直り美形鑑賞に勤しんでいた。


 美しいものは正義である。


 そして異世界。この美貌はなかなか拝めないレア中のレア、道歩いて一等の宝くじを拾う位ありえない。と美月は思う。


「なるほど。神隠しですか、もしかしたら渡り人となっていたのかもしれませんね」


 首を傾げる。シュガードーナツを食べていた手を止める。


 ……渡り人?


 何故か、故郷でのお伽話をしていたら、ファンタジーっぽい言葉出てきた〜(半目)


「世界の歪みに嵌ってしまった人達のことですよ。異世界からの客人とも呼ばれます」


「ふーん」

 頭が良い人は、直ぐに思い当たる事に気づく。クラウスの仕事たる魔法師長は頭を使う仕事なのかもしれない。

 というか世界の歪みって。世界は歪むものなのか。


「珍しいものや新しい知識を運んできてくれるので、かなり歓迎されるのです」


 今までに伝わってきたのは、漬物とか水道とかパステルカラー技法などですね。とクラウスは指折り数えて一人頷く。

 ジャンルがバラバラ過ぎる。クラウスの頭の中ってどうなってんだろう。


 というか漬物って何でやねん。美月は脳内で力一杯関西弁で突っ込んだ。


 ん?待てよ?漬物?ってことは


「じゃあ、に」

「美月さん伏せて!」


 美月が質問しようとしたその時。可愛らしい声が響き、クラウスに向かって水が飛んでいった。


 いやもう見事に距離が開きすぎて掛かっていないが。


「「…………!」」

「この誘拐犯!お菓子で釣ろうなんてなんて卑怯なの!!」

 

 クラウスは未知の道具ペットボトルに。

 美月は敬愛する麗しい少女の姿に驚愕した。


 夜鷹高校の誇る高嶺の花、『園芸部の妖精』『妖精姫』が鬼もかくやという表情で某炭酸ジュースを持ち、仁王立ちしていた。


 

やっと一人きた。

うぅ、長かった……

読んでくださってありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ