第26話 王国最強は、すでに知っていた
――王城。
白い石壁は、
外から見たときと何も変わらない。
静かで。
荘厳で。
完璧に整っている。
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中へ一歩踏み入れた瞬間、
空気が変わった。
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重さが増す。
圧ではない。
密度でもない。
位置そのものが固められている感覚。
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視聴者:38,002,119
【うわ無理】
【息しにくそう】
【空間コンクリ詰め】
【固定の中に入った感じ】
【ヤバさ更新】
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魔力の層が、幾重にも重なっている。
防御結界。
遮断術式。
座標固定。
位相安定。
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すべてが――
過剰だった。
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視聴者:38,221,440
【盛りすぎ】
【防御の量じゃない】
【世界止めに来てる】
【戦時どころじゃない】
【終末対策レベル】
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リュシアの声が震える。
「……こんなの、
戦時でも使わない……」
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セリスも唇を噛む。
「王都を守ってるんじゃない……
これ――」
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言葉が止まる。
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代わりに、
胸の奥の鼓動が答えた。
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――守っているんじゃない。
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崩れないように、縫い止めている。
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視聴者:38,551,903
【うわあああ】
【言っちゃった】
【防御→延命】
【王都そのものが止血】
【鳥肌やばい】
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そのとき。
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足音が響いた。
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重くもなく。
軽くもなく。
ただ――
揺るがない音。
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視聴者:38,771,330
【来る】
【この足音強者】
【BGM止まった】
【分かる、これ最強】
【心臓うるさい】
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振り向く。
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廊下の奥。
そこに立っていたのは――
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長身。
黒い外套。
背に細剣。
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感情の薄い瞳。
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だが。
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存在そのものが、空間を静かに支配している。
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視聴者:39,002,771
【出た】
【王国最強】
【アルヴェルトきたあああ】
【格が違う】
【空気変わった】
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王国守護騎士。
序列第一位。
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――アルヴェルト。
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セリスが息をのむ。
リュシアは言葉を失う。
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だが。
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アルヴェルトの視線は、
最初から――
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俺だけを見ていた。
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視聴者:39,441,118
【一直線】
【分かってた目】
【全部知ってる顔】
【怖い怖い怖い】
【主人公特攻】
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静かな声が落ちる。
「……戻ったか」
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疑問ではない。
確認でもない。
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確信だった。
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「来ると思っていた」
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視聴者:39,990,118
【知ってた】
【やっぱりか】
【王国側も把握済み】
【一気に核心】
【震え止まらん】
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沈黙。
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小さく息を吐く。
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「……何を知ってる」
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単刀直入。
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アルヴェルトは、
わずかに目を細めた。
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「全部ではない」
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一拍。
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「だが――
世界が壊れかけていることは知っている」
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視聴者:39,990,118
【言った】
【核心きた】
【王国も把握済み!?】
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リュシアが叫ぶ。
「じゃあ、どうして黙って――」
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「混乱を防ぐためだ」
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即答。
感情はない。
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だが――
ほんのわずかに。
声の奥に、
疲労が混ざっていた。
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【守ってた側】
【一人で抱えてた?】
【印象変わる】
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アルヴェルトは続ける。
「侵食は止まらない。
結界で遅らせているだけだ」
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王城を覆う多重結界。
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あれは防御ではなく――
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時間稼ぎ。
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【絶望】
【スケールでかい】
【でも主人公いる】
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静かに問う。
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「……どこまで知ってる」
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アルヴェルトは、
ほんの一瞬だけ黙った。
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そして――
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「“再配置”」
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低い声。
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「世界は、
一度終わる」
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空気が凍る。
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だが次の言葉が、
すべてを変えた。
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「――だが」
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視線が突き刺さる。
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「お前が現れてから、
確率が変動した」
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視聴者:40,441,902
【主人公フラグ】
【世界の鍵】
【震え止まらん】
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理解する。
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王国は――
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俺を知っていた。
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「……最初から、か」
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「いや」
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アルヴェルトは首を振る。
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「途中からだ」
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一歩、近づく。
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空気が張り詰める。
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「境界に触れ、
侵食を書き換え、
存在位置を固定した」
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静かな断言。
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「――あれは偶然ではない」
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沈黙。
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胸の奥の鼓動が、
ゆっくり重くなる。
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逃げ場はない。
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もう、
誤魔化せない。
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小さく息を吐く。
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「……で?」
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短く問う。
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「王国は、
俺をどうするつもりだ」
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【来た】
【処分?保護?】
【緊張やばい】
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アルヴェルトは――
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迷わなかった。
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「決まっている」
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一瞬の静寂。
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そして。
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「――賭ける。」
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視聴者:41,002,551
【うおおおお】
【敵じゃない】
【共闘ルートきた!!!】
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空気が変わる。
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王国最強が、
静かに剣を鳴らした。
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それは敵意ではない。
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覚悟の音だった。
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「来い、レイン」
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低い声。
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「王国の奥で、
すべてを見せる」
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胸の奥の鼓動が――
強く鳴った。
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核心が、近い。
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(第26話・完)




