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第25話 王都が隠していたもの

 ――王都。


 石壁に囲まれた巨大都市は、

 遠目には何も変わらない姿を保っていた。


 人の声。

 荷車の音。

 煙突から上がる白い煙。


 すべてが、

 いつも通りに見える。



視聴者:33,882,441


【王都きた】

【久しぶりの人多い場所】

【ここから王都編】

【“いつも通り”は信用できない】

【絶対ヤバい(確信)】



 だが――


 門をくぐった瞬間、

 胸の奥の鼓動が、わずかに乱れた。



 重い。


 森とも違う。

 ダンジョンとも違う。


 もっと静かで、

 もっと深い違和感。



視聴者:34,010,552


【重いって何】

【空気が鉛みたいなやつ?】

【王都でそれは怖い】

【鼓動がセンサー】

【不穏税、納めます】



 セリスが小さく呟く。


「……空気、変じゃない?」



 リュシアも周囲を見回す。


「魔力の流れが……揃いすぎてる……」



 揃いすぎている。


 自然なら、揺れる。

 季節でズレる。

 人が増えれば乱れる。


 なのに――


 この王都は、

 揺れない。



視聴者:34,104,910


【揃いすぎ=人工】

【“揺れない”が怖い】



 ――まるで。


 誰かが、

 “こうあるべき形”に

 押し込めているみたいに。



 視線を上げる。


 王城の白い塔。

 空を切り取るように伸びている。



 その瞬間。



 胸の奥で、

 “何か”が微かに軋んだ。



 知らない感覚。


 だが――


 懐かしい。



視聴者:34,221,777


【既視感きた】

【“懐かしい”が不穏】

【レインの中に鍵ある】

【止まるな読むな(読め)】



 足が止まる。


「……レイン?」


 セリスの声。



 答えない。


 代わりに――

 王都を見渡した。



 建物の位置。

 人の流れ。

 影の落ち方。


 そして――

 目に見えない“流れ”。



 次の瞬間。


 世界が、少しだけ薄くなる。



視聴者:34,503,190


【視界変わった】

【来た来た来た】

【薄くなる=境界】



 “線”が見えた。


 道と道を繋ぐ線。

 井戸と広場を結ぶ線。

 塔と門を結ぶ線。


 目には見えないのに、

 確かにそこにある。



 そして、その線は――


 すべて、王城へ集まっていた。



視聴者:34,904,772


【は?】

【都市が魔法陣】

【王城=中心核】

【スケール跳ねた】



 違う。


 見えているんじゃない。


 ――読めている。



 武器でもない。

 魔物でもない。

 個人の能力でもない。



 これは――


 都市そのものの“配置”を読む力。



 さらに深く、流れを辿る。


 王城の周囲に、

 薄く重なる光の層が見えた。


 防御じゃない。


 守るための壁でもない。



 固定だ。



 ずれないように。

 崩れないように。

 世界の位置を――

 無理やり縫い止めている。



視聴者:35,112,002


【固定って何】

【防御より怖い】

【王都が留め金】

【理解したくない理解】



 胸の奥で、

 何かが静かに噛み合った。



 ――そうか。



 いままでの鑑定は、

 表面しか見ていなかった。


 数値。

 性能。

 強さ。



 だが、これは違う。



 存在そのものの位置を読む。



 小さく、息を吐く。



「……これが」



 誰にも聞こえないほど静かに。



「本物の鑑定か……」



視聴者:35,553,990


【覚醒きたあああ】

【ここで言うの完璧】

【タイトル回収!】

【“数値→存在”の進化エグい】



 瞬き。



 視界が戻る。

 ただの王都の景色。


 だが、

 鼓動だけが残っていた。



 リュシアが不安そうに言う。


「……今、何かした?」



 少しだけ迷う。



「……勝手に、読めた」



視聴者:35,884,113


【勝手に読めたw】

【自動鑑定】

【本人が一番困惑】

【理解できない強さが一番怖い】

【でも頼もしすぎ】



 そのとき。


 城の方角から、

 重い鐘の音が響いた。



 ――ゴォン。


 低く、長い音。


 王都全体を包み込む。



視聴者:36,112,441


【鐘=イベント開始】

【警報?】

【やめて(好き)】

【不穏BGM】

【来るぞ来るぞ】



 人々がざわめく。


「またか……」

「最近、多すぎないか?」

「結界の点検だってよ」



 ――また。



 その一言で、

 胸の奥が静かに冷えた。



 セリスが顔を上げる。


「……最近って、どういう意味?」



 近くの商人が肩をすくめた。


「知らないのか?

 この半年、ずっとだ」


「王都の結界、

 配置を弄り続けてる」



視聴者:36,553,118


【半年ずっと】

【運営が必死】

【弄り続けてるって言い方w】

【もう間に合ってない感】



 配置。


 その言葉に――

 鼓動が、強く跳ねた。



 リュシアの声が震える。


「……結界を、そんな頻度で動かすなんて……

 ありえない……」



 ああ。


 ありえない。


 普通なら。



 だが――


 世界そのものが揺れているなら?



視聴者:36,904,552


【再配置きた】

【ここ繋がる!?】

【臨界が近い】

【終末の足音】



 セリスが喉を鳴らす。


「……じゃあ、王都は……」



 俺は、王城を見る。


 さっき“読めた”線が、

 今度は感覚として残っている。



 王都全体が――

 王城を中心に縫い止められている。



 縫い止めなければ、ずれる。

 並び替わる。

 別の形に置き換わる。



 小さく息を吐く。



「……この王都……」



 一拍。



「崩れかけてる。」



視聴者:37,221,990


【え????】

【核心直球】

【王都が崩れる=世界が崩れる】

【言い方が怖すぎ】

【続き読ませろ】



 風が止まる。


 誰も、言葉を出せない。



 だが――


 その瞬間。



 王城の奥から、

 もう一つの強大な気配が立ち上がった。



 静かで。

 鋭くて。

 底知れない。



視聴者:37,904,772


【誰】

【新キャラ?】

【観測者?】

【王都の“中”にいるの最悪】



 足が、自然に止まる。



 この気配は――



 一度、会っている。



(第25話・完)

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