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商業主義者の会計簿  作者: 瑞鱗の物置
三鴻家の誕生
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瑞原葦雲

 瑞原葦雲(みずはらよしくも)は12歳の時に、家出同然にこの国の第二都市の高阪にやってきて、餓死寸前だったところを、ある老夫婦に雇われる形で拾われた。金融街の堀島で彼が暴れ始めるのは15ほどからであり、それまではその老夫婦が経営していた銀行で働かせてもらっていた。

 この夫婦の娘、藤海絢野(ふじうみあやの)、が彼の9つほど上で、彼女が彼の面倒を見る形で彼女の下で働いていたのである。しかし、実は彼女は一人娘であったため、頭取夫婦の実質的な跡取りであったわけであった。

 彼が行っていたのは銀行の帳簿を付けて計算することや、今日の株式の推移を読み取って始値終値高値安値出来高を記録したりすることであり、銀行の書庫にあった株価の価格推移を読むことが彼の趣味であった。(いや、確かに楽しいけどさ。。)

 彼が貯めていたお金を初めて使ったのは、14歳のころ、端株の証券にかけた時であり、彼は、手帳に気になる株価をメモしており、それをもとに予測して買ったのである。その株は奇しくも予想通りに上昇し、彼を金融取引に目覚めさせる起爆剤となった。

 瑞原は、どうにかして、15歳までに一定の勝率をあげられるようになっていた。彼の投資戦略は当初はスイングトレードであったが、市場の立会場にいる時間が長くなるにつれ、デイトレードも含むようになった。

 いまだに成年を過ぎていない彼がサロンやクラブで人の話などを聞かないで、どのように利益を上げているのか疑問に思っている人も少なくはなかった。

 彼自身がなしたことと言えば、気になった銘柄の銘柄の値動きと出来高をメモして、頭の中でチャートを描き、パターンを覚え、それに合わせて賭けたということだけである。

 16歳の時に彼は、百万長者にはなっており、銀行では、彼の投機分野での才覚を見た、彼を拾った老紳士である頭取が投資部門に彼を転属させた。しかし、非正規雇用で自由出勤であり、彼の場合、銀行で働く間に市場で取引を行った方が儲けられたので、ほとんど出勤していないも同然だった。

 彼が銀行に不定期的に行く理由は、過去の価格記録を参照するためと、自身に任されたファンドの管理のためであったが、このファンドは基本長期投資にしていたため、毎日管理に行く必要もなかった。

 働きに出る必要もなく、自身の売買だけで生計を立てられるようになっていた瑞原君だが、彼の生来の放浪癖は百万長者になったとき、再発した。彼が銀行にいきなり通わなくなった理由は、三鴻善俊に会うために、神浜まで歩いて1か月の間、出かけたからである。

 彼女の家の書斎に2週間神浜まで出かけますという書置きを置いて、ファンド内の短期売買の銘柄と自信の保有している証券をすべて決済して。


https://books.google.co.jp/books/about/%E6%8A%95%E8%B3%87%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8D%E6%8A%9C%E3%81%8F%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84.html?id=B2jOCAAAQBAJ&source=kp_book_description&redir_esc=y


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