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星澤翠幸
星澤翠幸は、三鴻善俊の隣の農村にて生まれ、12歳の時から港湾都市の神浜で住み込みで技術系の学問を学んでいた。
彼らは互いに近くに生まれ、祭りなどで互いに名前も知らずに遊んでいた可能性はあるが、彼らが本当に言葉を交わすのは神浜で三鴻が働き始めるまで待つことになる。
星澤は三鴻の一つ年上であり、彼の年齢に不相応なほどの落ち着いた立ち居振る舞いと、その天才性と純粋さから、三鴻にとっては兄貴のような存在で、この時からずっと、星澤さんとさん付けで呼び、尊敬し続けた。
三鴻は働き始めた14歳の時にすぐに彼に出会ったが、出会いは三鴻が帆船の技術の向上のために星澤が通っていた技術系の学校に訪れたことに始まる。
三鴻は、明らかに同年代(彼の年齢は三鴻の一つ上)の人が、自分には訳が分からないものを先生に質問して困らせていたのを見て、彼が天才だということを子供ながらに直感した。
三鴻が彼に会うたびに敬意をもって
「星澤さんは天才だよ。」
という旨を伝えても星澤は
「そんなことないよ」
と天才お決まりのパターンで否定するのであった。。
彼らの得意分野は全く異なっていたものの、話はあったので、すぐに気を許す仲となり、三鴻はいつか、もっと効率の良い帆を作ってほしいと頼んでいた。
そして星澤は本当に作ってしまった。




