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43-2・帝都突入

 西都市セイ軍が慌ただしく動き出した。パルー騎士団の大隊と歩兵連隊が帝都に西門に向かって進撃する!ホワイさんが要求通りの手配をしてくれたのだ。

 さすがは、白騎士団と言うべきか。門の守備兵達を次々と蹴散らして、押し込んでいく。


「敵が動いたっ!」


 帝都の西門が開いた。中から黄色い鎧の兵達が溢れ出してくる。2個連隊くらいの数だろうか?攻め手を上廻る兵数が投入された。「小手調べ」をやめて、本腰を入れてセイ軍を迎え撃つつもりだ。


「作戦開始!僕等も動くよっ!」


 藤原組、出撃!

 僕の号令を合図にして、北条くん、長野さん、上杉さん、平家さん、由井さんを後ろに乗せた輪島さん、僕を後ろに乗せた真田さんが馬を走らせ、若林さんを乗せてツカさんが操縦するチャリオットが続く!そして、僕等の後からは、ホワイさんが手配をしてくれたセイの兵が・・・


「え゛ぇぇぇぇっっっっ~~~~~~~~~~~!!!!」


 白騎士100と歩兵1000くらいが一緒に来てくれると思っていたのに、本陣が丸ごと追随してきた。その数、白騎士と歩兵を合わせて7000以上。言うまでも無く「本陣ごと」なんだから、シリーガルさんのお婿さん(総大将)も混ざっている。ちゃんと確認してないけど、もしかしたらシリーガルさんも一緒かも。


「ホワイさんってバカなの!?なんで本陣を引っ張り出しちゃうの!?

 総大将が真っ先に敵中に突入するなんてありなの!?」


 止めたいんだけど、7000の兵なんて簡単には止まらない。7000の兵=旅団の指揮官は少将クラス。僕って何なの?いつ、少将になったっけ?

 提案者の僕が一番パニックになってる酷い有様だけど、このまま突き進むしか無い。


「若林さんっ!ツカさん!お願いしますっ!」

「はいっ!」 

「おうっ!富醒!ディフェンダー!!」


 直径20㎝くらいの丸盾シールドが5つ出現して、ツカさん&若林さんの周りに展開!


「富醒!ギアンティゼーシャン!!」


 若林さんが手を翳したら、帝都西防壁の真ん前に巨大若林さん(身長15m)が出現!上から壁の内側を覗き込んで「危ないよー」「退いて退いてー」と叫びながら張り手で壁を破壊する!


「作戦通りなんだけど・・・なんだかなぁ~」

「どうしたの?また、なんか悩んでる?」


 困惑を見透かされて、相乗り中の真田さんに質問をされる。


「アニメとか、あんまり見ないんだけどね。

 巨人と戦う超有名作品は見ていたからさ・・・」


 巨人が壁を破壊するって、なんかもう別の作品じゃん。しかも、主人公から憎まれる側の立場だよ。


 「でも、まぁ、巨大若林さんは人を食べないから安心してね」


 防壁破壊はチートが北都市ノス侵攻時に「門攻略を無視して壁を破壊した」を真似した作戦。


「チートは、自分がやったことがパクられるなんて想像してなかったかな?

 それとも、想定はしていたけど、あくまでも南側で、

 『西壁で実行される』とは思ってなかったかな?」


 門の争奪戦を確認したら、味方は「御大将自ら突撃」の勇ましさに煽られて士気が上がり、西都市を見限った同郷の敵は困惑して、帝兵達は浮き足立っている。


「尊人くんっ!突っ込むよ!」


 真田さんが駆って僕が相乗りする馬を先頭に、藤原組が巨大若林さんの股下を通って帝都の壁内に突入!動揺中の帝兵達の間隙を通過して路地に入る!

 続けて、セイ軍本陣が突入!帝兵達はセイ軍本陣と交戦状態になる!


「う~~~ん・・・結果オーライ・・・と解釈すればいいのかな?」


 僕的には、西門の攻防戦にセイの兵力を充てることで、帝兵の注意力を西門に向けて、その隙に破壊した壁から帝都突入をする作戦だった。帝兵の集中力の間隙を突くことで、包囲をされる前に突破する作戦だった。

 予定通りに突破をできたけど、作戦が上手く機能したのかどうかは不明。だって、セイの総大将が突入してきちゃったんだもん。守備隊はセイ本軍に群がって、誰も僕達のことなんて相手にしていないので余裕でフリーになった。


「源君っ!うしろ、うしろ!ちゃんと把握しておいてっ!」


 輪島さんに指摘されて振り返った。ホワイさん、もしくは、シリーガルさんのお婿さんの指示だろうか?藤原組の後からパルー騎士団の大隊と、歩兵連隊が追随してくれる。だけど、これほどの大人数だと、移動経路が路地では狭すぎる。出口を塞がれる前に大通りに出るべきだ。


「真田さん!」

「うんっ!任せてっ!」


 帝都住まいは長かったので、今いる路地と大通りの位置関係は解っている。

 大通りに飛び出した藤原組&パルー騎士大隊と&歩兵連隊が帝城へと向かう。帝都の人達が僕等を見て、慌てて脇に退避をする。彼等は、こんなに早く市街地戦が始まるとは思ってなかったんだろうな。

 

「尊人くんっ!西側っ!」


 真田さんに指摘されて右を見たら、白い煙が上がっている。


「セイ軍が約束を破って街を燃やしてるわけじゃないよね?」


 町や田畑を焼いたり、無抵抗の民を傷付けたら、恨みを買ってしまって支持を得るのが難しくなる。だから、反チート連合の正当性を得る為に、昨日の会議で禁止事項にした。


「あれは狼煙だよ。セイ軍の帝都突入成功の合図だね」


 セイ軍の白い煙を合図にして、北の戦場の北都市ノス軍と、東の戦場の東都市アーズマ軍は「派手な攻勢と露骨な戦局の膠着」で守備兵を足止めすることになっている。そして南の戦場の南都市サウザン軍&紅武者隊(藤原組含む)は、帝兵の動揺を突いて帝都突入を試みることになっている。


「西側がこんなに早く突入に成功するとは思ってないだろうから、

 みんな、驚いてるだろうね」


 壁の突破は作戦の第一段階。藤原組の全員が帝城に集まった時点で、作戦は第二段階に移行する予定だ。



 モーソーワールド的には帝都攻略戦は重要。第三者視点なら、各戦場の描写をキッチリ描きたいんだけど、尊人達の視点ではただの背景。あくまでも、戦いの中で尊人達がどう動くかが焦点なので、尊人達がいる西の戦いすら、尊人達が参加していない部分は大雑把にしか描けない。不満足なんだけど、こればかりは仕方が無い。


 上記と同じ理由で、吉見の策や尊人の発想は、ちゃんとハマっているのはよく解らない。敵側の視点も入れて智人との心理戦、敵の思惑を出し抜く描写にしたいんだけど、尊人の視点だけで描いていると「結果オーライ」のみになってしまって物足りない。

 特に、意図せずに発生した「本陣の突入」は、定石無視すぎてチートの想定を大幅に狂わせ、帝都軍を動揺させ、「分隊レベルなんて構ってられない」という状況に陥った帝都軍の視野から尊人達を完全に外している。

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