私の家族1
私はとある子爵家の次女として生まれた。
母は伯爵家の三女として生まれ、末っ子として甘やかされていた。
傲慢・ワガママに育った母は貴族至上主義な考えで色々問題を起こしたらしい。
その結果、位の低い子爵家に嫁ぐことになり、結婚したらしたで、母はいままでの生活が忘れられないのか、姉や私を産んだ後好き放題していた。
私達の事は一応気に掛けているのか時々出先のお土産、誕生日にはプレゼントをくれた。
父は母の癇癪が嫌であまり家に帰っては来なかった、帰って来ても母の容姿に似た姉や可愛くもない私の顔など見たくもないのか執務室や自室から出てこなかった。
女性でも爵位はもらえるので、私達は跡継ぎとしての教育や淑女の勉強など色々頑張った。
そんなある日、父が亡くなった。
突然苦しんで倒れたらしい。
外傷や薬物の反応がなかった為、病気と判断された。
ただ問題はここからだった、何せ亡くなった場所がまさかの愛人の家だったことが分かり、尚且つ小さい男の子がいたことが悲劇を招いた。
この男児は子爵との子だと主張する愛人。遺言書もあると言い出し、母や親類達ともめるもめる。
最終的には、母の素行不良が原因で子爵家から追い出され母は未亡人に私達は平民になった。
母の実家は結婚を機に縁切りされていて戻ることもできず、手持ちのお金が無くなる前に、暫くは生活の基盤を整えようと働く事を検討していた矢先。
母が何処からかシシリーの父親の男爵を捕まえてくるというミラクルを起こした。
曰く、酒場にいて奥さんが亡くなったことを嘆いていたところを慰めて、娘がいるのを聞き出し母代わりはどうかと勧めたらしい、自分にも娘がいるアピールもして。
あれよあれよと言う内に男爵家で暮らすことになった。