!と?の合わせ技
「!!」、「!?」、「?!」、「??」は使って良いのか、控えるべきか。
私は使い分けています。
まず、!!が最も分かりやすいでしょう。!では足りない興奮状態の程度を示しています。喜びにしろ怒りにしろです。!はその程度に合わせて増えてゆきます。
ただ、!?以降は人によるのかもしれません。
私は、衝撃を受けたニュアンスの方が強いときに!を先に付けます。
「どうしてそうなる!?」
なら、
「どうしてそうなる!いや、ならないだろう。……実際、そうなったんだよな。どうしてだ?」
のように俄かには信じがたかったけれども、一旦冷静になり、話を聞こうと言ったようなイメージです。最終的には疑問文になります。
?!は先に頭に疑問符が浮かびます。そのあと、一瞬冷静になってから真っ当に衝撃を受けます。
「どうしてそうなる?!」
なら、
「どうしてそうなる?……ええ!」
が近いでしょうか。反語にも疑問にもなりうると思います。受け入れきれていない興奮状態のを表したいのです。
そして、??には2パターンあります。
1つは目は「!!」の?版。分からなさ加減をその数で示しています。これは比較的、受け入れてもらいやすいのではないでしょうか?
2つ目は明らかな疑問文です。日本語では疑問と反語が同じ形で表現されるため文脈判断になることがままあります。それを踏まえて、疑問文であることを示したいのです。
「どうしてそうなる??」
なら
「どうしてそうなる?いや、ならないだろうと強く反対意見を主張したいのではなく、本当に見当がつかないんだよ。」
といった具合です。?が1つのときよりも柔らかくなると思われます。また、文脈上、反語的のニュアンスを含んでいたとしても意見があるなら是非聞きたいといった姿勢です。
ここから先は私の目に映る、これらの表現に違和感を覚えなさる方々です。
単純に、このニュアンス分けが伝わっていないのだと思います。大意は伝わるけれど、違いがあるように見えないために、必要ないと思われるのではないでしょうか?
また、伝わらない表現をされることに対して、自分に対して伝える気がないのだろうと捉える方もいらっしゃるかもしれません。伝えるために投稿しているはずなのに、伝える気のない表現がされているという違和感です。
これは、作品のほとんどが、いわゆる標準語で書かれるのと同じことです。
うちが自分とこの方言ば使うてから、こげん書いたっちゃ、分かる人には分かるぅばってん、分かりんしゃれん人んとが多かろうもん。やけん、書かんっちゃが。
(私が自分の所の方言を使って、こんなふうに書いても、分かる人には分かるでしょうけれど、分からない人の方が多いでしょう?だから、書かないのよ。)
私の方言が分からない方で、かつ!?や?!に違和感があると言われる気持ちも分からない方には擬似体験していただけたのではないでしょうか?ちなみに、話すと長くなりますが、()書きした標準語訳では抜け落ちているニュアンスがあります。そして、関西弁は多用されていると思ったそこのあなた!私は、関西弁話者は関西弁くらい伝わるだろうと思って使っていらっしゃると思っていますよ。個人の感想です。
では、どうして「違和感がある」と仰る方々もいらっしゃるのに、作者は!?や?!を使い続けるのか。
それは、使い分けなければ作者自身に伝わらないからだと思います。
作者は、自分の作品にとって最初の読者です。そして、使い分けをする人ほど
「どうしてそうなる?」
では冷たい感じ。
「どうしてそうなる!」
では、反語のように、相手の意図を聞く気が全くない様子を記述したように見えるのではないでしょうか?その表現が、本来伝えたかったニュアンスと異なる場合、使い分けをせずにはいられないのだと思います。
むしろ、!と?の合わせ技は文字媒体という、抑揚が封印され、ニュアンスが伝えづらい世界で編み出された工夫なのかもしれません。
まとめますと
「!!、!?、?!、??にはそれぞれのニュアンスがある。」
「伝わらない表現は伝える気がないのだと感じる。」
「自分に伝わらない表現を作者が採用するのは難しい。」
私に見える世界の中に、あなたの価値観はあったでしょうか?