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【元世界ランキング1位】がモンスター育成ゲーム、主人公の【歴代最弱ライバル枠】に転生する  作者: 流石ユユシタ
第1章 地ノ国編

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第36話 螺旋の地下洞窟

遊奥の島(ゆうおくのしま)】にようやく降り立った。【螺旋の地下洞窟】はこの島にあるダンジョンみたいなものだ。




先ずは、観光をしたいのだが……それよりもレベリング優先だろうか。チカとモエは周りを楽しそうに眺めている。


「モエはこの島来たことあるの?」

「前にお父様ときましたわ。船酔いで観光どころではないので、お父様のホーリーマジックモンで帰りましたが」




 モエも回復で大分気分が良いらしい。なので、4人一緒に島を移動することにする。



「アムダ様、ちょっと見てまわりましょうよ!」



 博士がそう言うので少し観光をすることにした。まぁ俺も見たかったから全然いいんだけど。


 ショッピングモールとか、おもちゃ屋とか、装備屋とか色々と見て回った。観光地としては優秀だが、この島には防衛的な施設とかは無いらしい。


 ゲームだとこの島でもイベントがあった。【螺旋の地下洞窟】には【テラゴラム】とそれに対をなしている【ウミノゾア】の遺跡があるんだ。



 それでもって、主人公とライバル枠がそれについて語って……【カツタマ博士】が現れて説明したりするんだったかぁ。



 無視して先に進みたいが……今主人公とライバル枠と一緒に居るし、イベント起こりそうだな。




「さて、そろそろ……」



 観光がひと段落したら、地下洞窟に入ることにした。



 螺旋の地下洞窟。入り口は大穴のようで徐々に階段みたいに、下へ下へと降りて行く。



「あ、【螺旋の地下洞窟】。前にここの最下層で石碑を見たんだよねー」

「な、なるほど」

「わたくしは初めてきましたわ」

「ぼくもー」





 ここの石碑、壁画とかをすでに博士は調べていたようだ。一方でモエとチカはこの洞窟に入るのは初めてのようだ



 地下に進んでいくとは博士は解説を挟んでくれる。




「ここの地下洞窟はね。昔、テラゴラムを崇拝している一族が作ったらしいんですよ。作ったと言っても、作ったのは石碑や壁画だけですが。この洞窟自体は元からあったらしいですね」

「博士も知ってるんだ」

「おお、アムダ様も知ってます? 物知り! アムダ様は知ってると思いますが、モエさんとチカさんは知らないと思いますので、地下洞窟が下に下にと続いているのはエレモンが住み着いたからですね。階段があるのは、洞窟を改良してテイマーの修行場所として国が管理してるからですよー」





 階段を降りていく、目指すは22階。階段を一階降りると広いフロアが広がっている。洞窟内だが頭上に電気蛍光があるので明るい。凹凸があるがちゃんとした道となっている。



「ひぇ!? あ、アムダくん!? ここ、虫いた!?」



 チカは怖いのか俺にひっついてくる。するとモエはなんだかニヤニヤしている。



「おい!? モエ、ニヤニヤすんなよ!」

「いえいえ別に。あれ? なんか顔赤いですわよ」

「だから! 言うなって!」




 仲良いのか。この2人は……あれかな。小学校とかで男女がちょっと絡むとワイワイ言う感じかな。前世から学校なんて行ったことないけども。




「前に来た時と変わりばえしないですねー」

「そ、そうですね」




 博士はこうは言っているけど。


 俺は一応は初めて来たみたいなもんだ。ゲームの時とマップ構造は似ているだろうが、実際の広さとは少し違う気がする。



 ゲームと同じでこの洞窟はエレモンが居るので、こちらを襲ってくる可能性がある。なので武者マルを放出して先に進んでいく。



「むっしゃ!」




 武者マルは探検が好きなんだろう。この場所もノリノリで先に進んでいく。そして、襲ってくるエレモンを全て薙ぎ倒していく。




「うひゃー。やっぱりアムダ様の武者マルは強いですね」

「へへへ」

「流石ですわね。お父様にも勝った武者マル……わたくしの姫マルが武者マルだった時にやはり似てますわね」

「アムダ君すげぇー。か、カッコいいなぁ」



 博士、モエ、チカ三者三様って感じの反応だ。


 そこから先も武者マルがガンガンと倒して行く。その過程で武者マルの強さが分かったのだろう。この地下洞窟のエレモン全てが寄ってこなくなった。



「アムダ様がいたらどこの場所でも軽々研究できそうで楽ですよね」

「へへ」

「それじゃ、アムダ様の武者マルでさっさと【22階】に向かっちゃいましょう!」




 地下洞窟を歩き続けて、遂に【22階】に到着した。構造自体はどの階も変わりないから、面白みはない。



 【22階】の特定のエリアに移動をする。壁が一部、抜けられるようになっており、四つん這いで移動すると別エリアに行ける。



「こ、ここに隠しフロアがあるので」

「……いや、アムダ様なんで知ってるんですか!?」

「わ、わたくしも知りませんでした」

「隠しフロアを見つけるアムダ君、かっこいい……」

 



 3人の反応はいちいち反応しているとキリがないので無視して、進んでいく。隠しフロアは四つん這いで進むので土で汚れてしまった。移動が終わると、大きなフロアに出た。




「アムダ様、ここの【グレール】を倒すと【黄金の剣】がドロップするんですよね? やってみますか【シャイニングドラゴン】」




 博士はエレフォンから【シャイニングドラゴン】を出した。白銀の翼を持ち、大きな尻尾と凶暴な爪を持っている。3メートル級の大きさ。


 手と足が2本ずつ、頭部は巨大なツノが頭の横から2本出ている。



 【Sランク】のエレモンで、光系統と龍系統の二つを持っている。見た目は凶暴で見た目通り攻撃的なアクティブスキルを覚える。



「先生ってやっぱり強いんですね。わたくしちょっと感激しましたわ」

「そう? ぼくは別に感動とかないかな」

「アムダ君と一緒だから気に食わないんですのね」

「おい!」



 

 このエレモンは地ノ国には生息していないエレモン。博士は別の国にもいって調査をしてたのか。



「シャイニングドラゴン。【和ノ国】にいるエレモンか」

「そうそう! 昔【和ノ国】も調査に行ってたからね」



 シャイニングドラゴンは【和ノ国】の【光の遺跡】に生息している。出現確率がかなり低いレアエレモンって感じだったけども。【光の遺跡】はゲーム攻略難易度としてはまぁまぁ高い場所だった。


 俺達からしたら朝食前、昼飯前、夜飯前のレベルだけど。平均エレモンレベルが【50】くらいだった。



「博士は光の、遺跡を攻略したの?」

「いや、途中で引き返しました。それ以上は無理でしたし」





  【光の遺跡】最深部には【Gランク】がいる。それが今の俺の影に入っているエレモンなんだけれども。流石に攻略はできなかったのか。



「でも、このシャイニングドラゴンが捕獲出来たんですよ。今度また調査に行きたいですねぇ」




 そんな彼女の前に【グレール】が現れる。【グレール】は鎧の騎士である。中にはもふもふのクマが入っている。


低確率出現なのに運がいい……。それともこの世界だと少し出現率が変わるのか。どっちかは知らないけども。



 闇系統の【D】ランク。ランク的には問題なさそうだし、倒せそうだな。




「ウァァァァ!!!」

「クマ!?」




 うむ、あっさり倒してしまった。しかし、この構図は良心が痛むような気がする。彼女のドラゴンはグレールを薙ぎ倒した。すると【黄金の剣】をドロップした。



 ドロップが案外速いなぁ。彼女は運が良いのかもしれない。




「それで、21階のメタモルフォーゼを倒せば良いんですよね……はい! モエさん、あげます」

「ええ!? い、いいんですの!?」

「元々モエさんのレベリング目的ですしね」

「あ、ありがとうございます。先生」

「まだ先生って言ってもらえるんですね」




 モエは黄金の剣を入手した。さて、レベリングを続けていこう。彼女はエースエレモンの姫マルに装備させた。



 よし、準備は整った。



 まぁ、モエだけに剣を上げるのも可哀想なので、俺が元々持っていた剣をチカにあげた。



「あ!? え!? あ、ありがとう。あえ、だ、大事にする! ずっと肌身離さず持ってるから!!」

「……いや、テイマーが持ってても意味ないから、エレモンに装備させてあげて。経験値上がるし」

「そ、それは嫌だな。ぼくが持っていたいぜ!」




 なぜ……?








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